酒井氏の応援演説に駆けつけた立憲民主党の蓮舫副代表は、争点は「サンプラザ建て替えの是非」だとし、1万人規模のアリーナは不要であることを訴えていました。枝野幸男代表は、サンプラザは若者にとってあこがれの舞台であること。2000人規模のホールは時代に即した理想的なサイズであること。中野の街とマッチしてブランド力があることを力説していました。現在、7000人規模アリーナの開発が計画されています。1万人はダメで、7000人ならOKなのでしょうか。有権者として理解に苦しみます。

有権者はここをチェックせよ

<善処する>
「善処します」は前向きイメージととらえがちですが、誤解を招きやすい言葉です。「その状況に応じた対処をする」という意味になりますが、保留の可能性があることについても「善処する」という言葉を使うことはあよくあります。

<対応を協議する>
「対応を協議する」もよく耳にする言葉です。話し合うことの意味がありますが、協議するだけですから具体策が見出されるとは限りません。政治家の「対応を協議する」は「話し合っただけ」という保留の意味がありますから注意が必要です。

<真摯に受け止める>
「真摯に受け止める」もよく耳にする言葉です。本来は、真面目に取り組むことを意味しますので、不祥事やクレームを受けた時などに使用されます。しかし、この言葉も、「受け止めただけ」という保留の意味がありますから注意が必要です。

 有権者は政治家言葉の真意を理解しなければいけません。「善処する」「対応を協議する」「真摯に受け止める」には保留の意味があります。結局は、「何もしない」「先延ばしにする」「時間の経過を待つ」などの否定的なイメージしかありません。

 保留を意味する政治家言葉は他にもあります。「適切な措置」「喫緊の課題」「諸般の事情に鑑み」「痛恨の極み」「誠心誠意」「包括的に考え」「可及的速やかに」などです。選挙区で政治家言葉を聞いたら、候補者に具体的に聞いてみましょう。

 たとえば、「カジノの計画は白紙に戻します」という候補者がいたら、「それは建てることですか、建てないことですか?」と二択で確認するのがいいでしょう。「サンプラザは再整備をして守ります」という候補者がいたら「解体する」「解体しない」の二択で確認する必要があります。「真摯に受け止める」と言ったら、「何に対して真摯に受け止めるのか」を確認をしなければいけません。

 このような曖昧な表現で納得してしまう有権者にも問題があります。有権者は、大切な一票をムダにしないために政治家の言葉に注目しなければいけません。

(参考)
横浜市の公式HP(テキストベースの議事録)
https://www.city.yokohama.lg.jp/mayor/kishakaiken/kaikenyoshi/2019/190822.html

THE PAGE(ザ・ページ)のYouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=1J0fsJKPwWw