東大生にはどんなイメージがありますか?
テレビなどでも見かける機会が増えたことから、昔に比べれば少し身近な印象を抱く人も多いかもしれません。
とはいえ、「なんかよくわからないけど死ぬほど頭がよさそう」「将来は官僚や研究者?」なんて漠然としたイメージが強いのではないかと思います。
しかし、東大生も一介の大学生にすぎませんから、当然「東大の入試で合格点に達した人」が東大生になる、ということになります。
なんだか拍子抜けでしょうか?
つまり、東大入試の合格点さえ取れば、誰だって東大生になれる、というわけなんです!!
そんな簡単に言うなよ、という声が聞こえてきそうですね。
そこで今回は、東大入試の形式からどうやって勉強すればいいのかまでを順にお伝えしていきます。
東大に受かるまで—手順編
まずは、東大入試に受かるまでの道筋を追っていきましょう。実力さえあれば、この手順で全員東大生になれます。
①願書を出す
東大も他の大学と同じように、願書を出す必要があります。
期日に送れるなどすればもちろん入試は受けられませんから、余裕をもって資料を取り寄せ、書類をそろえて送るようにしましょう。
また、現在東大には後期試験が存在しませんから、その点も注意しておく必要があります。
②センター試験を受ける
一般入試の場合はセンター試験を受けることが必要になってきます。
センター試験とは、皆さんご存知の通り1月中頃に行われるマーク式の統一試験のこと。
そのセンター試験で、東大生は以下の科目を受験することになります。
文系:英国数ⅠAⅡB、社会B・理科基礎がそれぞれ2科目ずつ
理系:英国数ⅠAⅡBと理科2科目、社会Bを1科目
(英語の代わりにドイツ語、フランス語、中国語、韓国語が選択可能、数ⅡBの代わりに簿記・会計、もしくは情報関係基礎を選択可能)
文系、理系ともに合計点数は900点になります。
東大入試にはセンター試験の点数で足切り(点数が足らないと二次試験を受けられない制度)があるため、苦手科目もしっかり勉強してまんべんなく勉強しなければなりません。
それを踏まえて、東大を受験したい場合、センターでは760~800点は取っておくべきであるといえるでしょう。
②文理別の二次試験を受ける
東大の二次試験は基本的には文理別となっています。受験科目は以下のとおりです。
文系:英数国、社会2科目(世界史、日本史、地理の中から選択)
理系:英数国、理科2科目(物理、化学、生物の中から選択)
このうち、英語は共通試験で、数学は文系の方が配点・設問数が少なく、国語も同様に理系の方が配点・設問数が少なくなっています。
とはいえ、問題の難易度が高いため、文系、理系といえどもそれぞれ数学、国語がしっかりできなければいけません。
ここでセンター試験を10%に圧縮し、二次試験の点数との合計がその受験生の得点になります。
ここで合格点に達していれば、あなたも晴れて東大生の資格を得ることができます。
もちろん、入学届を出さなければ学籍は得られませんので、入試が終わっても気を抜かないように気を付けましょう。
③科類によって合格点は違う
東大には、二年次秋での学部選択の前は、6つの科類のどれかに属します。その内訳は、文科Ⅰ~Ⅲ類と、理科Ⅰ~Ⅲ類になっており、科類ごとに進みやすい学部も異なってきます。
また、科類ごとに入試の合格点も異なります。
文科は入りやすい順にⅢ類、Ⅱ類、Ⅰ類に、理科はⅠ類、Ⅱ類、Ⅲ類の順です。
この中でも医学部進学者がほとんどの理科Ⅲ類は定員も非常に少ないうえ、合格点も他の科類とはくらべものにならないほど高くなります。
まさに東大医学部は日本最高峰、というわけですね。
センター試験を攻略しよう!
センター試験はいわば各科目の基礎~標準的な問題が出題されます。
もちろんすべての分野、問題が東大入試に直結するわけではありませんが、基礎的な力は難しい問題を解くためには必須になりますから、足切りギリギリを狙うのではなく、高い点数を取ることを目標にしっかり取り組む必要があります。
①たくさんの科目でまんべんなく得点できるようにする
先ほど言ったように、センター試験では760~800点、もしくはそれ以上の点数を取る必要があります。
文理ともに科目数は非常に多くなっているため、苦手な科目が特に配点の高い英国数で1科目でもあると全体の点数に大きく響いてしまうことになります。
たとえば、1科目で150/200点を取ってしまったとすると、800点を狙うためには他の科目はほぼ満点を取らなければなりません。
それよりも、苦手をしっかりつぶして多くの科目で高い点数を取れるようにした方が安定して得点できますね。
②基礎力を何よりも鍛える。苦手科目は夏までにしっかり基礎固めを
普通に高校生活を送っていて、部活などにもいそしんでいるとどうしても毎日完璧に授業を理解しきるまで勉強することは難しくなります。
また、一度勉強したことも半年たって忘れてしまった…ということもあるでしょう。
ですから、高2秋あたりからしっかり自分の苦手を把握して、いつまでにどの程度取り組めばいいのかざっくり計画を立てましょう。
高2冬にはセンター同日模試などもありますから、そこから自分の理解の穴を探すことができます。
最初は低い点数しか取れず焦るかもしれませんが、その悔しさをばねにしっかり勉強計画を立てましょう。
目標は、夏までに、特に英国数の穴を8割方なくすことです。
東大入試でまだ高得点がとれずとも、センターでは目標点の8割程度点数が取れるようになっていれば上々でしょう。
③センター利用入試を活用しよう!
多くの私立にはセンター利用入試といって、センター試験の聖跡のみで合格できる入試があります。
この制度をできるだけ活用するのがおすすめです。
なぜなら、東大一本で受験するのでない限り、時間のないセンターから二次試験までの一か月に私大の勉強をしなければいけないからです。
東大入試直前には他の大学よりもできるだけ東大のみに時間的・精神的リソースを割きたいですよね。
センター利用で第二志望以降をおさえておけば、心おきなく東大に向けて頑張ることができます。
特に文系は、センターで9割以上などかなりの高得点をとれば、早稲田の政経などにもセンター入試のみで合格することができます。
東大の二次試験
東大の二次試験では基本的に「奇問」と呼ばれるような問題は出ません。
むしろ基礎的な部分からその科目について深く理解しているか否かが問われます。
例えば、社会などでも重箱の隅をつつくような細かい知識問題などは出ず、全体の流れを説明したり資料から重要なことを読み取ったりするような問題が出題されます。
また、東大の問題は基本的にすべて記述式で行われることが特徴です。
特に数学や理科だと、解答用紙は大きな枠が用意してあるだけで字数や図を使うか否かまで自由に解答することができます。
問題数もそれなりに多いため、しっかりと時間配分を行うことが求められます。
記述式試験であることは同時に部分点が多く入るということも意味します。
ですから、理解しきれなくてもあきらめずに途中まででも書く、という姿勢が大切になります。
東大への道は大変!でもやる価値はある
東大に合格することはよほどの天才でない限り大変です。
ですが、それだけの価値が東大にはあるのではないかと思います。
東大を目指したい方はしっかりと計画を立て、目標に向かって頑張ってください!