網羅型問題集(チャート系)の学習法

高校の数学の問題集を語る上で「チャート式問題集」は無視することはできません。

今も多くの受験生が愛用しているベストセラーであり、使い方によっては非常に効果が高いです。

どのような問題集かを踏まえた上で、有効な学習をすることを心がけるごとが必要とされます。

いわゆる網羅系問題集は、数学の教科書の例題ように全ての分野における基本的例題と、付随する類題から構成されています。

たとえば代表的な網羅系問題集である「チャート式」であれば、数研出版の数学の教科書に準拠した章立てになっています。

そのため、「日頃の授業に合わせて毎日訓練を積む問題集」という意識を持つことが重要です。

入試対策の問題集としても、ある程度力を発揮しますが、どちらかというと高校の勉強対策に使うことが多くなると思います。

チャート式さえやっておけば大丈夫だという人は多いです。

もちろん、ある程度の効果はあることは確かではありますが、これを全てやるにはかなりの時間がかかるので効率はよくありません。

そのため、こればっかりやっている時間があるならば、もっとコンパクトな典型問題を網羅している問題集をやったほうが効果的でしょう。

また、「解法辞典」と思って購入したほうがよいでしょう。

それぞれの問題に関する背景や、問題の意味を説明しているような問題集ではありません。

あくまで教科書に出てくる数学の公式や原則をどのように問題で応用するかに重きをおいて執筆されています。

自分の数学力をあげるというよりは、どうやって式を扱うかになれるための問題集でると割り切って使うことで、演習価値が高まります。

網羅系問題集の基本構成は、例題と類題の2つが1つのページにおさまっています。

「日頃の高校の授業に合わせて、例題だけ解いておく」だけで十分であると思います、さきほども述べましたが、あくまで解法辞典であることに意義がある問題集です。

類題も豊富に掲載されていますが、あれだけの問題数がありますので、類題の解説は少し不親切なものも多いです。

逆に例題にはかなり丁寧に式の動かし方や考え方について記述されています。

また、掲載数が多いことから、なかなか問題集が先に進んでいきません。

多くの問題を解くことは重要ですが、あまりに道のりが長いので途中で諦めてしまう人も少なくありません。

全て問題を解く時間があるなら、典型的な問題を集めているコンパクトな問題集を何度も解き直すほうが演習価値は高いです。

網羅系問題集の長所と短所をしっかりと意識して、有効な活用を心がけていきましょう。