西村圭史、鬼原民幸
臨時国会閉会からまもない12日。「今年の漢字は」と問われた公明党の山口那津男代表が挙げたのは「軽」だった。10月の消費増税時に導入された軽減税率から取った。社会への影響から「軽いけど大きいものがある」。連立内での存在感を誇るかのようだった。
公明は増税を決めた2012年の民主、自民との「3党合意」の際、検討項目として軽減税率をねじ込み、国政選挙のたびに公約にしてきた。一方、自民では事業者の事務負担増や税収減への懸念から反対が根強かった。8%への引き上げ時には導入見送り。10%へ向けた15年後半の与党協議も難航した。斉藤鉄夫幹事長は「10%の時点でだめなら代表以下総辞職。自民との信頼関係はなくなると思っていた」と振り返る。
打開に乗り出したのは安倍晋三首相だった。反対の急先鋒(きゅうせんぽう)だった野田毅氏を自民税調会長から外し、党内を説得した。その年の9月には集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法が成立し、公明と支持母体の創価学会に不満が渦巻いていた。軽減税率を突っぱねれば、翌年夏の参院選に支障を来すのは必至だった。
■自衛隊派遣の背後に「ディ…
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