IBFフライ級タイトルマッチで2年7カ月ぶりの世界戦に臨む同級14位の八重樫東(36)=大橋=は、王者モルティ・ムザラネ(37)=南アフリカ=の検診結果に目をむいた。身長は160センチ対160・5センチとほとんど差がなかったにもかかわらず、リーチが164センチ対175センチと実に11センチもの大差をつけられたのだ。
「手が長いとは思っていたけどこれほどとは……。想定より長い。違う種類の人間かと思った」と、八重樫。ムザラネは5月のV2戦でも来日してリーチを測っているが、その時は167・5センチと常識的な数値だった。半年あまりで7・5センチも伸びたことになる。
予測外の要素が出現しても、元世界3階級制覇のベテランは動じない。「きっとリーチの長さがあだになりますよ」と、ニヤリ。得意の打ち合いに持ち込み、相手の長所を封じるつもりだ。