私が熱海駅に行く理由の一つに、JR東日本でしか購入できない切符を買いに行く、というのがあります。けれど、切符だけ買って帰ってくるのはあまりにももったいないので、せめてランチくらいはしてこようと思いまして、ランチに良さそうなお店を探してみました。今のところ、駅から徒歩3分のお蕎麦屋さんと、ちょっと距離があるけれど、美味しい天ぷらやさんがお気に入りです。この2店をご紹介します。
揚げたてをカウンターで食べる「天ぷら鶴吉」
天ぷらは自宅では決して上手にできないので、外で食べるのみなのですが、私の住んでいる地域には、職人さんが目の前で揚げてくれるような天ぷら屋さんがなく、どこか良いところはないかと思っていたら、熱海市にありました。
駅からはちょっと離れているので、まずは場所からご紹介します。熱海駅から歩くと約15分。歩いて歩けない距離ではありません。駅からだと下りになるので、季節の良い時には歩くのもありだと思います。
歩く距離が短い方が良い方は、バスで海岸まで出て歩くと便利です。熱海駅前のバスロータリーから「熱海港・後楽園」行きのバスに乗ります。20分に1本程度の本数があります。バスはだんだんと駅から坂を下って海岸沿いに出て、有名なお宮の松の前などを通ります。「銀座」というバス停で降りるのが良いでしょう。もちろんお宮の松で下りて少し公園内を散策するのもありです。銀座バス停から鶴吉までは以下の地図を参考にしてください。歩いても5分程度で到着できます。
一つ気をつけたいのが、熱海駅前から観光客向けに「湯~遊~バス」というのが出ています。こちらのバスも「銀座」に行くことができますが、「湯~遊~バス」は1乗車250円です。通常の路線バスなら170円で「銀座」まで行けるので、路線バス利用の方が安く行けます。ただ、他にも熱海市内の観光地を回る予定があるのなら、「湯~遊~バス」の一日乗車券を利用するのもありですよ。
さて、お店は糸川という川のほとりの交差点の角にひっそりと建っていて、大きな看板もなく、建物自体はあまり目立ちません。
ここが天ぷら鶴吉であることを示すのは、これくらいかなぁ。ちょっと隠れ家的な雰囲気がしますね。
店内はカウンターに8人、あとは4人掛けのテーブルが一つと小さな座敷があるこじんまりした店内ですが、明るく清潔な印象です。
私はランチで提供されている「季節のミニ天ぷらコース(2500円)」を注文しました。天ぷらはエビや魚、野菜など6品が出てきます。先に書いてしまうと、あと1~2品追加しても良かったかな、という感じ。カウンターの上にあるメチャ太いグリーンアスパラの天ぷらも美味しそうでした。隣のおじさんは一品ずつ注文して食べていましたが、その中でアスパラを食べていました。
ミニコースはまずは先付がきます。奥に並んでいるのは、左から大根おろし、だいだいのポン酢、塩と海苔で、いずれも天ぷらを食べる時にお好みで使います。熱海は「熱海だいだい」を地元の名産品にしていて、だいだいを使ったグルメを観光サイトでも紹介しているんです。上の写真にも「熱海だいだいパフェ」って書いてありますね!
先付の後には、温めた天つゆがでてきました。湯気がたち、ほんわか良い香りがします。
天つゆがきたら、いよいよ天ぷらスタートです。1品目はサイマキエビです。もちろん頭から尻尾まで食べられます。サクサク感がたまりません。塩でいただきました。
目の前で職人さんが揚げてくれた天ぷらをすぐに頂けるって、すっごい幸せ。2品目はヤングコーン。こちらは天つゆで食べてみました。
絶妙なタイミングで次の食材が出てきます。
このあと、モロッコいんげんとほうぼうなどが出たら、最後にご飯、赤だし、お漬物でオシマイです。とても満足度の高いランチをいただけました。天ぷらは自分で揚げても全然上手に揚がらないし、自分で揚げると揚げたてを食べられません。なので美味しい天ぷらはプロの店に行くのが一番ですが、自宅周辺ではなかなかここ、というお店が見つかりませんでした。天ぷら鶴吉、気に入ってしまいました。(価格や献立の内容は2019年7月時点の情報です)
「蕎麦 あさ田」
熱海駅から徒歩4~5分というアクセスの良さ。加えて蕎麦がとーっても美味しいお店が「蕎麦 あさ田」です。下の写真の通り「営業中」にはなっていますが、大きな看板も暖簾もないので、パッと見ただけでは何のお店かわかりません。
マンションのようなビルの1階で営業していますが、さすが美味しいお蕎麦屋さんは口コミで広がるらしく、お昼時は行列ができています。前の通りを走る車からは「なんで人が並んでいるの~?」という視線を浴びることもしばしば。なので気づきにくいお店ですが、行列が目印とも言えます。
初めて行った時は、土曜日の12:30くらいで、5人が待っていました。こちらのお店の店内はあまり広くなくて、店の外にはこんな貼り紙があり、混雑時は待ちます。この時は40分外で待っていました。2回目に行った時には、開店前の11:15から並び、9番目だったので開店と同時に店内に入れましたが、満席になった直後に来たお客さんに、お店の人が「1時間以上かかりますよ」と言っていました。なので開店と同時に入れなかった場合はかなり待つ覚悟が必要です。
外にメニューが出ているので、あらかじめこれを頼もうかな~と考えてみる。
店内はカウンターに8席と、4人掛けのテーブルが2つ、2人掛けのテーブルが1つであまり多くのお客さんが入れません。店主一人できりもりするには、このくらいの広さでないと難しいのでしょう。けれど、本当に一人で営業しているわけではなく、全部で5人くらいのスタッフがいました。
お蕎麦のメニューは冷たいお蕎麦、温かいお蕎麦それぞれあります。私は冷たいお蕎麦が好みなのですが、どれも美味しそうです。海苔も好きだし、クルミも良いし、天ぷらも食べたいし、冷かけすだち蕎麦や揚げナスぶっかけも美味しそう。けれどクルミが美味しいと聞いていたので、「クルミだれせいろ」を選択。
お蕎麦以外の一品メニューもいろいろあります。お蕎麦が出てくるまでに30分くらいかかるので、一品料理を頼んでおくと、先に出てきます。
こちらは一品料理のメニューから注文した白エビのから揚げ。さくっとした食感で、あっさりした味でした。
揚げナスも大好きなので、「揚げナスおろしポン酢」を頼んでみたらご覧の通り見た目もおいしそう。薬味のミョウガがきいていて大根おろしのおかげでさっぱりしています。夏に良いメニューです。これは自宅でも作ってみよう!
こちらのお店はお昼のみの営業ですが、お酒のメニューも豊富です。実際頼んでいるお客さんも結構いました。
で、お待ちかねのお蕎麦です。まずはクルミせいろ蕎麦。手前がクルミが入ったクリーミーなつけだれで、とっても美味しかったです。生クリームみたいです。お蕎麦を大盛りにしても食べれちゃったかも、と思いました。こちらのお蕎麦は普通の蕎麦、二八そばです。
こちらは天せいろの大盛りです。天せいろのつけだれは普通のそばつゆですが、このそばつゆがとっても美味しいのです。くるみも魅力的ですが、こちらのおつゆも捨てがたい。
上2つのお蕎麦はどちらも二八蕎麦ですが、カウンターにこんな貼り紙があります。
2回目に行った時に田舎蕎麦とのハーフにしてもらいました。注文したのは「冷かけすだちそば」です。どんなお蕎麦かと思ったら、ご覧の通り一面にスダチのスライスがのっていました。スダチの香がとても良いのですが、お蕎麦を食べるとしたら、くるみせいろとか、普通のせいろの方が私の好みでした。
田舎蕎麦は二八そばよりちょっと太め。私は二八蕎麦の方が好みかな。
本当に美味しいお蕎麦でした。駅からのアクセスも良いのですが、一度満席になるとなかなか店内に入れないので、開店前に到着できるように熱海駅まで来て、散策前に腹ごしらえするのが良いと思います。
(蕎麦「あさ田」に関する情報は、2019年7月時点の情報です)
まとめ
ということで、お蕎麦屋さんと天ぷら屋さんをご紹介しました。最近とても賑わいを見せている熱海には他にもいろいろな食事処やカフェがあるので、またご紹介できるお店を追加して行こうと思います。