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2019.12.02

龍谷大学瀬田キャンパスにて「全国在来かぶらサミット2019in滋賀」を開催しました【農学部・REC】

2019年12月1日(日)、龍谷大学瀬田キャンパスにて「全国在来かぶらサミット2019in滋賀」を開催しました。

本サミットは「大津市6次産業化地産地消推進協議会」「日野町」「JAグリーン近江」「龍谷大学農学部農学会」「龍谷大学郷土野菜サークル農友」「龍谷大学龍谷エクステンションセンター」にて実行委員会をつくり、約半年間かけて準備し、今回、カブに特化した全国規模のイベントを初めて開催しました。当日は、全国のカブ生産者や伝統野菜に関連する団体、行政関係者、龍谷大学関係者など約150名が集い、盛況のうちに終えました。
サミットには、大学教員の講演、各地域の生産者によるトークセッションのほか、岩手県から愛媛県までの全国13府県の28種の在来かぶらの実物展示とパネル展示が行われました。
さらにイベント内では、滋賀県やJAグリーン近江、龍谷大学郷土野菜サークル農友による試食会も実施されました。

地方・地域在来のかぶら(蕪)は全国に数多くの品種が存在していますが、滋賀県は三大かぶら王国の一つと言われ、県内における種類の多さは全国一とも言われています。人の移動と共に各地に広がったとも考えられる在来野菜で、江戸時代の国替えによる種の移動はよく知られた例です。今回のサミットでは滋賀県を代表する日野菜を愛した蒲生家の当主たちの移動を参考に、日野菜と縁のあるいわれが残っている地域の在来かぶらに可能な限り集まっていただきました。滋賀県の魅力発信と共に、食文化として残ってきているこれらの野菜を通して、未来へつなぐための時間を参加者と共に考える貴重な会になったのではないでしょうか。

以下、実行委員会のメンバーである龍谷大学郷土野菜サークル農友の前代表 髙田 壮真さんのコメント。
「かぶらサミットという大きなイベントをするのは初の試みで緊張や不安がありましたが無事成功することができて良かったと感じます。長野や山形など様々な地域のかぶらを展示することができ、普段できない他地域との交流が出来て良かったです。」

<プログラム>
●基調講演
「日本各地の在来カブとその利用の文化-北国のカブを中心に」
講師 江頭宏昌氏(山形大学 農学部 教授)
●講演①
「滋賀県在来カブの起源と系譜」
講師 佐藤茂氏(龍谷大学 農学部 教授)
●講演②
「信州の伝統野菜と郷土食-蕪と漬け菜を通して」
講師 松島憲一氏(信州大学 農学部 准教授)
●トークセッション
「旅するかぶら~滋賀・日野菜編」
コーディネーター 山形:山形大学 農学部 教授 江頭 宏昌氏
登壇者
滋賀:日野菜・JAグリーン近江日野菜生産部会 副部会長 寺澤 清穂氏
三重:松阪赤菜・紅工房 代表 杉山 喜代子氏
奈良:片平あかね・片平あかねクラブ 畑中 重一氏
福島:舘岩カブ・人と種を繋ぐ会津伝統野菜 会長 長谷川 純一氏
愛媛:伊予緋カブ・料理研究家 石川 昭子氏
長野:信州大学 農学部 准教授 松島 憲一氏
滋賀:龍谷大学 農学部 教授 佐藤 茂氏