【お友達限定】刀剣横領事件に巻き込まれました。その2 | @九枚笹のブログ

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お越し頂き、誠にありがとうございます。趣味の御刀の事や普段の出来事などを備忘録のために日記にしています。


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さて、続きとなります。
依頼した諸工作は納期4か月といった割に早くて1月下旬に出来上がりの連絡がきました。
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修理作成のほう、ようやく仕上がりましたのでご報告致します。
まずは添付画像をご確認ください。

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イメージ 4

白鞘 新規作成(角無しノーマルタイプ)
ハバキ 新規作成(銀無垢一重)
ガタツキも無くピッタリ仕上がっております。
最初の状態(修理前)と、比較してみてください。
また、なるべく早い時期に刀剣研磨のほうもオススメ致します。
当社でご依頼の際は、割引対応にさせて頂きますので御ひいきにお願いします。
以上でよろしければお支払いをお願いします。
修理代 10万円
消費税8% 8,000
返送料 1,580
合計 109,580

刀剣研磨について
目立って錆びているわけではないので、あわてる話ではないのですが、
平地や鎬地にはかなりのヒケ瑕がありますし、
以前に誰かが意図的に細工したような痕跡も見て取れます。
(キズを誤魔化すために手を加えた痕跡)
これらは、見る人が見ると(欠点)として評価するので価値が下がってしまいます。
研磨料金は、約15万円程度必要となります。
費用対効果としては、本刀剣が今より15万円以上の評価額が上昇するように心掛
けた美術研磨ですので、費用を掛ける価値は十分に有ると思います。
ご一考をお願いいたします。

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まあ、そこそこいい出来だと思います。
ここでやめとけばよかった!!

その後のメールの文面は気になってる点を指摘しつつ、指導しているような文面で素人の自分はモヤモヤしているところを突かれ、やはり傷は気になっていたのでこの際、キチンと費用をかけてでも完全な状態にしたくなってグラグラっと来ました。

そこで、そのまま研ぎもお願いすることにしました。←これが人生最大級の間違いです。

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ありがとうございます。

研磨は賢明かと存じます。
今回分の修理費用は先払いでお願いします。
研磨料金のときに割引分も含めて細かい価格のご清算をさせてください。
引き続き研磨作業に取り掛からせていただきますので、研磨の仕上がり次第、またご報告差し上げます。
研磨は結構時間が掛かりますので別段、緊急事態が発生しない限りは経過報告や状況
報告などは致しませんが、ご心配なさらずにお待ちになってください。
 
 よろしくお願いします。
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これが2016年2月1日のメールです。以降、このまま数か月待ちました。
その後、さらに待ちましたが一向に連絡がないので痺れを切らし、9月も半ばになってメールで連絡するも返信なし。電話も何回もしても全くでない。
そりゃそうですよね(笑)拘留されているんだから・・・( ノД`)シクシク

そしておかしいと思い、検索したら冒頭の逮捕の記事。
( ̄Д ̄;)なぬぅっ!!ってな感じで頭が真っ白になりました。

とりあえず福井県警に電話したところ、何を聞いてもお話しできませんの一点張り。こういうときって警察はほんとに対応悪くてですよね。
でも最後に、すでに被害者の会が立ち上がっているので連絡するといい旨を言われました。

早速、被害者の会のなるものを調べると新聞の記事を発見。

【勝山刀剣堂被害者の会が発足】
 
  日本刀の業務上横領容疑などで福井市の刀剣販売・修理業の男が逮捕された事件で、男とトラブルになっている県内外の刀剣愛好家らによる「被害者の会」が6日発足した。同日、損害賠償などを求める集団訴訟を福井地裁に起こす方針を確認、訴訟への参加希望者を募ることを決めた。
 逮捕されているのは福井市照手1丁目、刀剣類販売・修理会社「勝山剣光堂」代表取締役勝山智充被告(47)=同罪などで起訴済み。
 被害者の会メンバーは県内や関東、九州の4人。訴訟では刀剣の返還を求めるほか▽さびたり、ずさんな修理による刀剣の原状回復費用▽法外な請求に応じて支払った過払い金▽長期間のトラブルに対する慰謝料や、トラブルで来福するなどした交通費―などを算出して訴える方針。訴訟を担当する久田(きゅうでん)浩誌弁護士(京都)が被害状況を調査する。
 集団訴訟に参加意向の男性らによると、同被告は修理や鑑定、委託販売の依頼を受けて一時、刀を預かるとその後、音信不通に。依頼者が不安に思い電話すると、法外な迷惑料やキャンセル料を請求し、支払わなければ刀を返却しないと言われ、支払った人もいるという。
 男性らは「刀はひどい保管をされていたようだ。研ぎ代などがどうなるか心配」「泣き寝入りも大勢いると思う。ほかの被害者の救済につながれば」などと話している。福井署の捜査本部へは約80件の相談が寄せられているという。
 問い合わせは勝山剣光堂被害者の会事務局長の村内光晴さん=電話0778(44)7752(平日午前9時~午後5時)。
 
2016/09/6 福井新聞掲載)


なんちゅ~悪い奴だ!この勝山というやつは!!
とりあえず、取り纏め役である「勝山剣光堂被害者の会」事務局長 村内氏に連絡しました。
この方は福井県内で福井の権力を監視する弱者救済・告発をボランティア活動されている立派な方です。

イメージ 5

そこでお話しした際にまずは福井署の刑事2課に電話して、すでに家宅捜査で100本近く刀剣が押収されているのでその中にあるかどうかを調べてもらってくださいとのこと。
言われた通り、電話すると担当の刑事さんより登録情報と特徴となる写真とかを送ってほしいと言われました。写真はあるのですぐ遅れますが、なんと警察にはメールで送ることができず(ネット防犯上だとか)FAXで送りました。
FAXで刃文の状態やハバキの模様なんぞわかりませんよね(笑)
2~3日後、連絡があって該当する刀はありませんと。しかし、該当する登録証はありますとのこと。
この時点でお先真っ暗だと思いました。でも、あとで訳は書きますがいっその事見つからなかったほうが金額的な被害は少なく済んだのです。

とりあえず、御刀が返ってくるにせよ、すでに無いにせよ集団訴訟には加わらないと遠く離れた福井県では自分でできることがありません。
そこで剣光堂訴訟参加意思確認のため宣言と共に必要な書類(委任状と弁護士の契約書など)と、着手金として54,000円を支払います。
通常、個人で訴訟を起こした場合はもっともっと費用が掛かるのですが、集団ということでボランティア価格らしいです。
この時点ではこの他にかかる費用は勝訴した場合は弁護士と成功報酬として戻った刀剣の価値の1割(またはお金で帰ってきた場合はその一割)の金額が必要なこと。それから執行費用というものがあり、40万円程度が必要となる見込。これは、訴訟で勝った方の人数で等分が可能なものです。訴訟参加予定の方は今のところ、20名程度なので最終的には、執行費用として数万円となりそうと。
これくらいしかわかりませんでした。

あとはもう、被害者の会にお任せするしかないのでひたすら待ちます。
その間、新たな押収物がないかを警察に時折問い合わせるようにも指示されました。
この時点でもう2016年の12月はじめです。御刀を最初の預けたときからほぼ1年経ちます。

進展があったのは年が明けた1月の終わりごろ。
福井署の刑事さんから連絡があって、どうやら家宅捜査で押収した時に外注していた刀剣があったらしいとの情報。その外注先が研磨工房で、勝山は研磨するのはを自分ではなく、外注していたらしい。その中に九枚笹さんの申告のあった刀剣と一致しそうなものがある。とのこと。

ほぼあきらめていた自分にとってはわぁいヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノわぁい♪となりますが、これはぬか喜び。しかしあるのかもしれないと分かっただけでも希望もてましたが、取り戻すまでにはまだまだ長い道のりがあったのです・・・・(続く)