2019-12-21

ニートの1日

深夜。両親や妹が寝息を立て始めたその時、俺はドアをこっそり開けてリビングに降り立つ。

日中典型的引きこもりと同じである俺は死んだように眠り夕方になると起き出す。夕飯の匂いを嗅ぎながらも布団に包まり我慢。そうして家族全員が寝出す頃にやっと俺の時間が始まるのだ。

まず、グーグー鳴る腹を自覚しながら風呂を沸かすのがコツだ。腹が沸くまでの十分は、家族が一階のリビングに降りてくるのを警戒しつつ待つ。このピリピリした時間が俺に生きている実感を与えてくれる。

風呂が沸くと音を立てずに入浴。スマホ動画を見ながら一時間は入る。若干のぼせぎみになりながらも風呂から上がる。

軽くタオルで体を拭く。ちなみにドライヤーは使わない。そんなもの自然に乾く。床に落ちた水滴もしばらくすれば蒸発する。細かいことは気にしていけない。

こうしてさっぱりした後に俺のディナーが待っている。

母親はずいぶん前から俺の飯を作ってくれないので、自ずと自炊になってしまう。最初は恨み、嫌がらせ調味料などを床にぶちまけたりしたものだが、料理の楽しみを知れたのはいいことだった。 あのときはすまなかったな、母さん。本気で反省してる。

とにかく、その日の夜は冷蔵庫もも肉があった。俺は大きくガッツポーズを決めて唐揚げにすることにした。唐揚げ子供の頃から大好きだ。今は亡き父親がよく作ってくれた。あの時は本当に楽しかったな。

素早くもも肉を切り分け、コンビニ袋に醤油みりん、酒、塩胡椒ニンニクチューブ、大量の片栗粉(これが重要)を入れて揉みまくる。

本来はここで寝かせるのがいいらしいが、俺には時間がない。即座に油を引いたフライパンにイン。数分でカラっと揚る。

置いてあった米と味噌汁を頂戴していただきます。めちゃくちゃうまい。外はサクサク中はジューシーだ。

これは料理の真理だと思うのだが、料理シンプルであればあるほどいい。隠し味などというものは、プロでなければ無用ものだと思う。最近の俺の学びはそれぐらいだ。誰にもいう機会がないのでここに書いておきたい。

そうした後、空は明るくなり始め朝寸前の夜になる。

俺はこっそり部屋に戻り昼頃までチンチンをシコシコしながら時間を潰す。ちなみに俺ははてなブックマークしこりながら見ている。

別に抜けるとか興奮するとかそういうわけではないが、なぜかそうしながら見るといいのだ。是非ともみんなもやってみてほしい。

そうしてるうちに俺はいつの間にか眠っている。そうしてまた俺の1日が終わったのだった。

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