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【ドラニュース】

根尾、打球速度アップへ大改造 周平バットをベースに30グラム増やして来季の飛躍つかみ取る

2019年12月21日 紙面から

職人の手で作られたばかりの自身のバットを握り感触を確かめる根尾=福井県越前市で(小沢徹撮影)

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 中日の根尾昂内野手(19)が20日、福井県越前市にある用具メーカー「ゼット」のバット工場を初めて見学した。プロ2年目となる来季に向けて高橋周平内野手(25)のバットをベースにした910グラムのバットをオーダー。今季より30グラム増の重量級バットで打球スピードのアップを目指す。

 激動のプロ1年目がもうすぐ終わる。今季は1軍出場は2試合にとどまったが多くの実戦経験を積んだ。その上で新調した相棒の30グラムの違いに、確かな来季への意思が見えた。

 「今まで軽いバットばかり使っていたので重いバットも振れるようにと思ってます。振った感じはよかったので早く打ってみたいですね」

 今季使っていたバットは880グラム。新たに注文したのはそこから一気に30グラムアップとなる910グラム。数グラム単位の変動でも違いを敏感に感じるプロ選手の中で、30グラムは異例とも言える増量だ。

 長打に限らず安打を放つには打球スピードが1つのカギになる。「強い打球を打ちたい」と思い描く理想は明確。そのためにあえて容易な道を選ばない。「軽いバットを振ればスイングスピードは出るんですけど、重いバットを振ってヘッドの使い方を染み付けたい」。春季キャンプではこのバットを振り込んで力を蓄えるつもりだ。

 ゼットの担当者が「設計だけみればパワーヒッター向け」とまで言う重量級バット。ただあくまで理想型であって完成形ではない。春季キャンプ中にはバット職人が沖縄を訪れる予定で根尾も「改良すると思います」とシーズン用にはさらに調整を加えていく。

 重さは違えど、新バットのベースは今季飛躍を遂げた主将・高橋のバットだ。工場見学には沖縄での秋季キャンプで高橋からもらったバットを持ち込んだ。事前に同じ形状の試作品を作ってもらい、そこからグリップやヘッドの形状などを調整。高橋のバットを大事そうに抱きかかえてバット職人と相談しながら、理想の形に近づけていった。

 ベストナインを初受賞した主将のバットを参考にしながらも自分の感覚も大切にする。ヘッドがくりぬかれている高橋のバットを振ってみて「振りやすい」と思う半面、自身のバットとの違いも感じていた。「自分のは細身でしなって打つ感じなんですけど、周平さんのはハンマーっぽくてガツンと打つ感じです」とヘッドの重みの違いを説明した。

 

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