中日の根尾昂内野手(19)が20日、福井県越前市にある用具メーカー「ゼット」のバット工場を初めて見学した。プロ2年目となる来季に向けて高橋周平内野手(25)のバットをベースにした910グラムのバットを新注。今季より30グラム増の重量級バットで打球スピードのアップを目指す。
「今まで軽いバットばかり使っていたので重いバットも振れるようにと思ってます。振った感じはよかったので早く打ってみたいですね」
今季使っていたバットは880グラム。新注したのはそこから一気に30グラムアップとなる910グラム。数グラム単位の変動でも違いを敏感に感じるプロ選手の中で、30グラムは異例とも言える増量だ。
長打に限らず安打を放つには打球スピードが1つのカギになる。「強い打球を打ちたい」と思い描く理想は明確。そのためにあえて容易な道を選ばない。「軽いバットを振ればスイングスピードは出るんですけど、重いバットを振ってヘッドの使い方を染み付けたい」。重さは違えど、新バットのベースは今季飛躍を遂げた主将・高橋のバットだ。工場見学には沖縄での秋季キャンプで高橋からもらったバットを持参。バット職人と相談しながら、理想の形に近づけていった。超一流選手への礎を築くため、まずは新たな相棒を振り込んでいく。