中高生向けの性教育サイト「セイシル」が12月18日にオープンしました。「処女膜ってなんですか?」「包茎はすぐに手術した方がいい?」など、10代へのリアルで切実な疑問と答えが、かわいいイラストと共に並びます。
中高生に知ってほしい性に関する情報を「恋愛・セックス」「男性のからだ」「女性のからだ」「避妊」「性感染症」「多様な性」「マスターベーション」など、10個のカテゴリーに分類。
「安全なセックスってないの?」
「男性は胸が大きい女の人が好きなの?」
「痴漢にあったときの対処法」
「誰かを好きにならないとダメ?」
など、多種多様な疑問や悩みに、産婦人科医や泌尿器科医、臨床心理士など、計29人がそれぞれの立場から回答しています。
SNSでも評判は上々。「小学生でも携帯で調べ物する時代だからこそ、正しい性知識にポップに触れられる場所ってぜったいに必要」
「まじで神サイトなので学校の先生や保護者の人たちブックマークして拡散しまくってほしい。中高生もがんがんみてほしい。かわいいし面白い」
「然るべきタイミングが来たらこのサイトをそっと娘に教えたい」
運営するTENGAヘルスケアに、サイトを立ち上げた経緯や目的を聞きました。
「コーラで膣を洗うと避妊できるって本当?」
広報の本井はるさんによると、性教育情報サイトの構想は2017年頃からあったそう。同社への性知識に関する問い合わせは以前から多く、そこで直面する現実に危機感を抱いていたと言います。
「例えば、若者向けの雑誌の性に関する質問コーナーなどを担当すると、『コーラで膣を洗うと避妊できるって本当?』レベルの質問が少なくないんです。昔の都市伝説ではなく、現在進行系で疑問にのぼっていることが衝撃で」
「大人向けの発信ももちろん大切ですが、好奇心が強く、自分が傷ついたり誰かを傷つけたりする可能性が高い10代の若者たちにこそ、正しい知識を早い段階で身に付けてほしい。初歩の部分から丁寧に情報発信する必要を感じていました」
2年かけて実態調査やニーズの把握を進めてWebサイトをオープン。避妊啓発団体のNPO法人ピルコン理事長・染矢明日香さんをアドバイザーに、同団体によく寄せられる声を参考にコンテンツを制作しました。
正しいオナニーって?
「マスターベーションについて生徒に教えるのが難しい。生徒に紹介できるようなサイトがほしい」という現場の声を受けて作られたと言います。
性行為の際に膣の中で射精できない「腟内射精障害」の大きな要因に、「床オナ」など刺激が強すぎる不適切なマスターベーションがあるとされており、啓発につなげられれば――という思いが込められています。
答えはひとつじゃない
単純な知識ではない、お悩み相談の回答にあたって意識したのは「答えは必ずしもひとつではない」ということ。
例えば「同性を好きになっちゃいました。誰にも相談できず辛いです」という質問には、ゲイ当事者や医師、漫画家、大学生など計8人が答えを寄せ、匿名で相談できるホットラインも紹介しています。
現在は40程度の「モヤモヤ」(お悩みや質問)を掲載しているが、最終的には100程度まで増やしていきたいと言います。
サイトでは、読者からの「モヤモヤ」の投稿を受け付けています。
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