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本章では、濾過槽の形状について記しますが、冒頭にも申し上げた通り、こちらでは飼育の難しいと云われるチョウチョウウオを未発症・無投薬にて飼育する目的を前提としていますので、説明する飼育設備の内容等は、水質の維持を第一に還元濾過の効率化を考えたシステムの構築となっています。
先ず、上記を目的とした飼育では、濾過槽の性能自体が発症の有無に大きく関与しています。
飼育する魚が多いのにその飼育数に見合った濾材量(水量の20%)が確保出来ていなければ、水質の維持は図れず発症の起こりやすい飼育環境となってしまいます。
90×45×45cm水槽=160L(水位は-5cm)を例に挙げると10cmサイズの魚では4匹までが水量に見合った適切な生体量となります。
但し、この場合において飼育する上での必要な濾材量は、180L(こちらでは水位±0にて計算)×20%=36Lとなり、その濾材量36Lを重量に置き換えると約30kgとなります。
(詳しくは当サイトのこちら ⇒ http://www.h6.dion.ne.jp/~umiumi/shiiku/shiiku.html でご紹介しています。)
次に、濾過槽の内部形状について記します。
オーバーフロー水槽用の濾過槽には、単層式のものと複層式とがありますが、こちらでは複層式の濾過槽をお勧めしています。
複槽式は単槽式と異なり、濾過槽内部で区分けを施し、循環性をたかめることによって、濾過槽内に強い水流を与え不純物の堆積を軽減させることが可能となります。
また、この複槽式にすることによって水流が濾材に触れる表体面積も増えるので効率の良い理想的な濾過槽となります。

写真は90×45×45cmサイズの水槽用として、複槽式に加工した濾過槽です。
濾材量は上文で記した様に30kgの濾材が収まります。