★★★ Excellent!!!
少女たち+熱帯魚=∞ 蚕豆かいこ
日本におけるペット界の雄は間違いなく犬と猫である。温かい体温があって、触れ合えて、おなじ空間で家族のように生活できて、なおかつ餌とトイレの問題もコンビニに売られている商品で簡単に解決できる。これほどペットとしてうってつけの生物もあるまい。
しかし。
変温動物ゆえに体温がなく、そもそも水中にいるので触れることはほぼできず、飼い主とは互いに水槽のガラスで隔てられ、餌はまずコンビニには売られてないし、ウンチもオシッコも垂れ流し、掃除をしようものならだいたい床に水がこぼれる、そういうめんどうな生物――熱帯魚を好き好んで飼いたがる人間も、じつに多く存在する。
熱帯魚の飼育はそれほどにめんどうか? イエス。趣味は、と訊かれて、犬や猫を飼っていますとは、ふつう、言わない。だが、熱帯魚を飼っています、観賞魚飼育です、アクアリウムです、これは回答として成立する。趣味とは例外なくめんどうなものである。お金にならないしめんどうなのに、好き好んでやるから、趣味なのである。つまり、熱帯魚を飼うアクアリウムの維持というものは、「趣味」といえるほど、めんどうなものなのである。
だが、めんどうであるがゆえに、それを越える過程には、そして越えたさきには、アクアリウムをやらなかったら絶対に見えなかった景色が広がっている。
話は変わるが、日本人はむかしから女の子というものが大好きである。どれくらい好きかというと、男…
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