さあ日本一締めへ。ジャパンカップで復活を遂げたスワーヴリチャードは20日朝、栗東CWで調整して戦う準備を整えた。バネを感じさせるキャンターで風を切りスタンバイ。心地良さを伝える走りを見届けた庄野師は「GOサインを待っている感じもありましたし、よく弾んでいいキャンターができていましたね」と柔和な表情でこう切り出すと「エネルギーがたまっていて、いいと思います」と状態の良さを改めて強調した。
調整法に加え、馬具も工夫して臨んだジャパンC。結果を求めて試行錯誤してきた時間が、結実したゴールだったと言っていい。リチャードにとって一つのルーティンが完成。今回もしっかりとその道筋を踏襲してきた。
「パターン的にはジャパンCと同じようにやってきました。残り福(抽選順ラスト)でいい枠(1枠2番)も引けて良かったです。2年前(有馬記念4着=7枠14番)は外々を回らされた分もありました。それでも詰めていますし、あのころよりも成長して力をつけています。枠も味方にできたので、あとはスタートですね」。ピースは埋まりつつある、と師は結んだ。風を感じて臨む大一番。再び歓声を聞くために21日、決戦地の地に入る。(栗東取材班)