サラリーマンの皆さんは、年に2回のボーナスが楽しみの一つだと思います。
夏はお盆休みの前に、そして冬は、お正月休みの前に支給となりますので、どんな風に使おうかとついつい考えてしまいます。
All Aboutによると「2019年度ボーナスの使い道」の第1位は「貯金」だそうです。
しかし昨今の「貯蓄から投資へ」の気運が高まるなかでボーナスを貯蓄に回してしまうのは、些かナンセンスとも言えます。
本記事では、ボーナスを貯蓄よりも投資に回したい方向けに、ボーナスのしくみから投資による資産運用の方法を解説します。
ボーナスの使い道に悩んでいる方は是非参考にしてください。
目次
1、ボーナスのしくみについて
まず、ボーナスのしくみについて整理しておきましょう。
ボーナス、すなわち賞与とは厚生労働省の通達において、「定期又は臨時に、原則として労働者の勤務成績に応じて支給されるものであって、その支給額が予め確定されていないもの」と説明されています。
上記説明はあくまで基準に過ぎず、実態として殆どの企業では夏(6月)と冬(12月)にボーナスが支給されます。
肝心なのはその金額です。
具体的な算出方法は企業によりますが「基本給の○ヶ月分」が基本です。
大企業であれば平均して2.5ヶ月、中小企業であれば1ヶ月分が目安です。
注意するべきは実際の支給金額です。「額面」から所得税や社会保険料を引いたいわゆる「手取り」が実際に受け取る金額となります。
ボーナスは金額が大きいぶん税金などで引かれる金額も大きいので、注意が必要です。
また、40歳を過ぎると介護保険料も控除されます。
詳しい計算は省きますが、40歳未満で基本給が30万円の場合、おおよその額面と手取りの金額は以下です。
額面:30万円 → 手取り:24万円
額面:50万円 → 手取り:40万円
額面:70万円 → 手取り:56万円
2、ボーナスのメリットとデメリット
ボーナスのメリットとデメリットについて整理しておきましょう。
(1)ボーナスのメリット
単純にボーナスの支給額分だけ年収が上がります。
基本給に加えボーナスが追加で支給されるわけですから、ないよりはあった方が良いでしょう。
また、仕事に対するモチベーションも向上します。ボーナスの金額は個人の仕事の成果や能力が反映されます。
いわゆる「査定」が高いとボーナスも多くなります。
(2)ボーナスのデメリット
ボーナスのデメリットとしては金額が決まっていないことが挙げられます。
企業の業績や個人の業績が悪いと減額してしまいます。
また、ボーナスのない年棒制の企業と比べると基本給は低く設定されていることが多いです。
ボーナスよりも毎月の基本給を多く貰いたい方にとって、賞与制度はデメリットにもなりえます。
3、ボーナスの使い道ベスト10
世間の人々はどのようにボーナスを使っているのでしょうか?
ボーナスの使い道ベスト10を見てみましょう。(複数回答可)
(2019年夏のボーナスの使い道トップ10。3つまで選択可能で、回答した人の割合。6年連続「貯金・預金」が1位(第35回 Ponta消費意識調査 2019年6月「Pontaリサーチ」調べ))
1位 預貯金:38.1%
2位 旅行(宿泊を伴う):10.5%
3位 外食:5.1%
4位 食品(ふだん食べるもの):4.1%
5位 衣服:3.7%
6位 財形貯蓄:3.2%
7位 ローンや借り入れの返済:2.3%
8位 家電:2.1%
9位 旅行(日帰り):1.8%
10位 食品(お取り寄せなど、特別なもの):1.6%
特にない:58%
支給されない、分からない:45.8%
冒頭でも説明したとおり、ボーナスの使い道1位は「預貯金」になりました。一方で、「投資」を実践できている人がほぼいません。
政府が「貯蓄から投資へ」のスローガンを発表して久しいですが、まだまだ投資へのチャレンジができていない方がそれだけ多いのです。
4、貯金より投資!ボーナスの資産運用のメリット・デメリット
ボーナスを資産運用する場合のメリットとデメリットを解説します。
(1)ボーナスを資産運用するメリット
貯金の場合、お金は殆ど増えません。
日本は未曾有の超低金利時代で、メガバンクの利回りは0.01%まで落ち込んでいます。100万円を預けても1年間で100円しか増えないのです。
また、現在日本政府はゆるやかなインフレを目指しています。
物価価値が上昇するということは、相対的に貨幣価値が下がるということとなります。
例え銀行に預けている金額が減らなくても、実質的に価値は下がっていくと考えるべきです。
一方で、資産運用をした場合、平均利回りは預金よりも大きくなります。
当然、利回りは投資先によって大きく異なりますが、資産運用の利回りは平均して3%と言われています。
これはIMFが世界経済の成長が3.2%を発表している事実に基づきます。
実際にアメリカのダウ工業平均株価は長期間で見ると右肩上がりとなっており、継続的に世界経済の成長が実現していると考えられます。
従って、貯金するよりも投資をした方が長期的に見ると有利だと言えます。
(2)ボーナスを資産運用するデメリット
では、ボーナスを資産運用するデメリットは何があるのでしょうか。
投資には貯金にはないリスクが数多く存在しますが、最も大きなリスクは「元本割れ」のリスクでしょう。
元本割れとは、運用した結果投資した金額よりも少なくなってしまう状態を指します。
いわゆる「株で損した」と呼ばれるものです。
資産運用の場合、基本的には株ではなくて投資信託と呼ばれるリスクの低い金融商品を買うこととなります。
リスクが低いとはいえ、元本割れのリスクは必ず存在するので注意しましょう。
5、らくちんな投資先は、投資信託?SBI証券投資信託販売金額人気ランキング
上述したとおり、資産運用に向いている金融商品はズバリ投資信託です。
理由としては、「リスクが低い」、「積立投資がしやすい」が挙げられます。
具体的に、SBI証券における投資信託のランキングをチェックしてみましょう。
(1)ニッセイ-ニッセイ日経225インデックスファンド
基準価格:(11/26) : 24,475円
日経平均株価に連動して価格が決まる投資信託です。
個別株に投資するよりも、日本を代表する225社全てに投資することになるためリスクの低さがウリです。
リーマンショック・東日本大震災の頃には価格を下げましたが、アベノミクスが始まってからは堅調に基準価格を伸ばしています。
(2)レオス-ひふみプラス
基準価格(11/26):36,861円
レオス・キャピタルワークスが運用するアクティブファンドです。
アクティブファンドでは特定のベンチマーク(日経平均株価等の経済指標)とは関係なく、ファンドマネージャが銘柄の管理を行います。
インデックスファンドよりもリスクが高い分期待リターンが高いのが特徴で、攻めの資産運用を狙う方におすすめです。
基準価格も設定来から4倍にまで膨れ上がっており、投資信託の中でも優秀な成績を維持していると言えます。
(3)ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
基準価格(11/26):14,755円
MSCIコクサイインデックスという指標に連動するインデックスファンドです。MSCIコクサイインデックスとは、日本を除く主要先進国の株式を表す経済指標です。
海外の先進国に分散投資するためリスクが低く、購入・換金時に手数料がかからないことから初心者向けのインデックスファンドと言えます。
6、高利回りアクティビストとゆっくりふやす私募ファンド2選
近年では投資信託による資産運用に加え、「アクティビスト」や「私募ファンド」と呼ばれる機関についても理解が欠かせません。
投資の世界におけるアクティビストとは、いわゆる「物言う株主」と呼ばれるものです。
ある一定の株式を保有し、積極的に企業の経営陣に提言を行い企業価値の向上を目指します。
私募ファンドとは証券会社を通じて購入する公募型の投資信託とは異なり、資金を募る対象者が限定されているものを指します。
いずれも資産運用をする上で検討したい金融商品ですので、併せてチェックしておきましょう。
(1)Japan Act
日本における代表的なアクティビストにはJapan Actがあります。
Japan Actでは投資先企業に対し、社会や株主の立場から戦略的関与を行うことで企業価値の向上を目指します。
Japan Actのように時として物言う株主が社会において重要な役割を果たすことも多いです。
いま大注目のアクティビストと言えます。
(2)鎌倉投信
投資信託「結い2101」を販売しています。
国内外の上場・未上場株式を投資対象としており、分散投資による低リスク運用を狙っています。
5年のトータルリターンは6.53%と決して高くはありませんが、堅実にゆっくり資産を増やしていきたいならば検討の価値があるでしょう。
まとめ
ボーナスのしくみや使い道についてと、資産運用の方法について解説しました。ボーナスは手元に多くのお金が入りついつい使ってしまいがちですが、せっかくですから投資に挑戦してみることをオススメします。
貯金よりもきっと有意義にお金を貯めることができるはずです。
太田 清比古(おおた きよひこ)
個人トレーダー・ファイナンシャルプランナー
学生時代から投資に目覚め、個別株・FX・投信・仮想通貨等手広く経験。
証券系のシステムエンジニアとして勤務する傍ら、独学でFPを取得。
余暇を利用しての投資の研究と実践を欠かさない。