前回のマグネパン修理、下書き保存のつもりが、うっかり途中で公開してしまいました。
よって、前回の続き2です。
コーナーをボンドで「これでもか」としっかり固着させました。このスタイルのマグネパン共通の欠点、端からの回路剥がれが回避できます。
データシートが貼ってありました。1990年3月製造であることが分かります。29年前の製品ですね。
さあ、この断線部分を繋ぎます。
被覆を剥がしハンダ付を試みるが、付かない
ひょっとして、低音用回路もアルミ線か?銅線と思い込んでいたら、アルミ線でした。
アルミ用ハンダ入手を待つと作業が進まないので、
しっかりよじり接合面積を多くして、U字に曲げ、ペンチでシッカリ圧着する。
さらに樹脂で固めます。
錆び着いた端子は
ワイヤーブラシで磨く 細いアルミ線を傷つけぬように。
問題の剥がれ部分は
このセットで根気よく、磁器回路のギャップ中央に固定していきます。
このボンドではお世辞にも美しい仕上がりとは言えない
今回、高音用回路は修復が要りませんでしたので高域特製は影響なし。
低音用のここは修復接着の必要が無かった部分。回路の間のシリコンをふき取り(線は貼り付いている)むしろ軽くなっている。
修復部分は0.1mmフィルムに乘ったボンドで重量増加となったが、中低域のクオリティーは未処理部分がそのままカバーし、処理部分は低域の共振周波数f0の低下で低域の周波数特性が伸びてる・・と勝手に、都合の良いように解釈する。
中央は断線箇所の修復部分
他の回路の変形の理由は、伸びて長くなってしまったアルミニウム線を一部のみ迂回させ、他の部分は直線的に磁器回路ギャップに配置するためです。ラジオペンチにより端でこの処理をしておくと他はほぼベストラインに持ってこられます。磁束密度が最も高くなる部分に配線することが重要だと思います。
Rchの低音回路DCRは
5Ω
高音用回路DCRは
4.5Ω
もう一方のも、ほぼ4~5Ωに収まっていました。電気的には合格だと思います。
試してはいませんが、今回と同様の作業をもしされる方が見えたら(いないか・・)、ボンドそのものアセトンで薄めておくと薄く塗りやすいかもしれません。やってみないとわかりませんが。ただ、ゴムのように柔軟性のある今回のボンドは衝撃性、耐震性があり強度的にはよいようです。
試聴ができるよう最終チェック。脚をつけ、アルコールクリーナーで余分なボンドをふき取り、ネットワークを接続します。
さあ、裸のままランニングテストです。
どんな音か楽しみです。(その前に音はでるのか?)