こんにちは。プロダクトデザイナーときどき料理人、ツジメシこと辻村哲也です。
今回は、鶏もも肉を20分ほどかけてじっくりと焼き上げるソテーです。とはいえ、メインはむしろ旬の春菊。外はカリカリ、中はしっとり美味しい鶏肉が焼き上がりますが、肉から出た脂で炒め、そのうま味をまとった春菊をもりもり食べる、という一品なんです。
今回のレシピメモはこちら。
ツジメシの「鶏もも肉と春菊のソテー」
【材料】(1人分)
- 春菊 3/4束 (約120g)
- にんにく 1かけ
- 鶏もも肉 160g
- 塩 ひとつまみ(1g)
- サラダ油 小さじ1
- 粒マスタード(またはゆずこしょう) 少々
作り方
1. 春菊は洗って根元を切り落とし、茎と葉に分け、茎は3cmほどに、葉は4~5cmの長さに切っておく。にんにくはたたき潰しておく。
2. 鶏もも肉は両面に塩をふる。厚い部分は斜めに包丁を入れて切り開き、なるべく均一にしておくと焼きやすい。
3. フライパンにサラダ油を中火で熱し、2を皮を下にしてのせ、にんにくも加える。
今回は鉄のフライパンを使いました。一度しっかり熱して油をなじませてから焼くとくっつきにくいです。今回は終始弱火なので、焦げつかない樹脂加工のフライパンでも大丈夫(樹脂加工のものは高温に弱く強火では使えない)ですが、もしあれば鉄のフライパンのほうが肉がよりカリッと焼けるようです。
4. 肉をのせたら最初は触らず、弱火にして焼く。
チリチリと音がしているくらいがちょうといい火加減です。
5. 2~3分焼いたら、時々肉の向きを変えながらさらに15~20分焼く。にんにくは上下を返しながら肉の横で焦がさないように焼き、やわらかく火が通ったら焦げる前に取り出しておく。
薄いフライパンの場合は熱にムラができやすいので、時々肉の位置を変えたりフライパンを回したりして、均一に火が入るようにしましょう。
6. 皮がパリパリになり、かつ肉の側面を見て、写真のように下から7割くらいが白くなったら裏返して、
最後に2~3分焼いて火を通す。
7. 皮を上にして皿に取り出し、3~4分置いて肉を休ませる。
8. 肉を休ませている間に、同じフライパンを中火で熱し(脂が多いようなら小さじ1程度残してペーパーで拭き取る)、5で取り出したにんにく、1の春菊の茎を入れて軽く炒める。
にんにくは木ベラなどで潰すようにして炒めます。
9. 7の皿に肉汁が出ていたらそれもフライパンに加え、春菊の葉も入れてしんなりするまで炒める。
塩(分量外、ひとつまみ程度)で味を整える。
10. 器に、炒めた春菊、切り分けた鶏もも肉をのせ、粒マスタードまたはゆずこしょうを添える。
食感の妙と、春菊のほろ苦さと
こんがり焼けた鶏もも肉の皮のカリカリ、身のしっとり、そして、春菊の茎のポリポリとした食感の取り合わせ。そこに、鶏とにんにくのうま味を吸った春菊の葉のほろ苦さが加わり、ビールでもサワー類でもワインでもいけます。もちろん白いご飯も進みますよ。
肉を焼くときに、スプーンなどで脂を上からかけながら焼くと全体にふんわり加熱されるのですが(フランス料理だとアロゼといいます)、全体が白っぽくなり、慣れないとどの程度火が入ったかかえってわかりにくくなります。そこで、今回は脂はかけず、肉の側面を見て色で判断する方法にしています。
こんな感じに「焼いた肉の脂とうま味で野菜を食べる」というパターンは好きでよくやっています。みんな大好き「豚肉のしょうが焼き」だって、千切りキャベツをおいしく食べるためにあるもの、ですもんね?(異論は認めます)
作った人:ツジメシ
本名は辻村哲也、ツジムラの飯でツジメシです。本業は各種製品を手がけるプロダクトデザイナーながら、料理好きが高じて間借り飲食店でも料理中。手抜き日常食からマニアックな料理まで図解したレシピが人気。著書に『付箋レシピ デザイナーときどき料理人のスケッチごはん』(アース・スターエンターテイメント)。
- ブログ:ツジメシ。プロダクトデザイナー、ときどき料理人
- Twitter:@tsujimeshi
- レシピブログ:ツジムラさんのmyレシピブック
企画協力:レシピブログ
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