『東京物語』の記録写真910枚発見

築山秀夫氏

小津芸術の秘密語る貴重な資料

 日本映画の巨匠、小津安二郎監督の代表作で世界の映画監督が映画史上の最高傑作と評価する『東京物語』(昭和28年公開、松竹)の撮影時の様子を記録した写真が910枚見つかり、小津監督ゆかりの東京・江東区の古石場文化センターで展示されている。小津芸術の秘密、名画撮影の舞台裏を知る貴重な資料として注目される。(藤橋 進)

 写真は大半が約6㌢四方で、分厚いスクラップブック1冊にびっしりと貼り付けられている。大阪市平野区の古書店が発見し、小津映画の愛好家や研究者でつくる「全国小津安二郎ネットワーク」副会長で長野県立大学教授の築山秀夫さん(56)が今年7月入手した。

 発見された写真には、小津監督が脚本家の野田高梧、カメラマンの厚田雄春らと共に東京の銀座や尾道などをロケーションハンティングする場面が収められ、小津流の丁寧なロケハンの様子が分かる。


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