kuu~悠か未来に愛を想う~

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熊本より、主にメンタルヘルスを目的とした内容を中心に日々の疑問や気になる事等を更新していこうと思います。

report22: ※閲覧注意【自殺】死にたいと思っている人、生きたいと願っている人へ【闘病】

 

始めに…

今回のお題『死にたいと思っている人、生きたいと願っている人へ』を書くに当たって、私個人的な観点から意見を述べさせて頂きます故 誤解を招く言い方 又は 語弊のある言い回し等が多々あるかと思いますが、どうか温かい目でみて頂けたら幸いです。

 


写真素材 pro.foto

 

命とは本当に儚いものです。

様々な理由で命の灯が1つ…また1つと消えていっては、またどこかで新しい命が誕生するのです。

輪廻転生という言葉がございますが、来世でも今の自分は はたして存在しているのでしょうか。

今現在、存在している自分の身も心も 次の世まで持って行けるのだろうか

そんな疑問を抱いている人も、世の中には沢山いるのではないでしょうか。

 

自殺を考える人の心理

  

参考にさせて頂きました。

まず、下記記事をご覧ください。

⇊⇊⇊

www.sankei.com

 年間の自殺者数が9年連続で減少したのは、大変喜ばしいことなのですが それでもこの記事にありますように昨年の自殺者数は2万598人と決して少なくはありません。

まさに今、この瞬間でも死に向かって進んでいっている人も沢山いるのかもしれません。

不思議なことに自殺を考えている人の心の内というのは、死への一本道の他には何もない真っ暗な状態なのです。

後先を考えていないと言った方が分かりやすいでしょうか。

 

あなたがいなくなったら家族や恋人、友人や知人が悲しむよ。

 

こういった言葉にすら、反応できないくらいという一文字しか見えていません。

そして、自殺をする人の多くは 誰かに対して憎しみや恨みを抱きながら 自ら命を絶つのです。

自分が死ぬことで、命懸けのメッセージを その誰かに伝えることを目的として。

よって、その誰か一生 自分の事を忘れないという 無言のレッテルを貼ることが出来るからです。

 

その誰かとは…

親であったり、友人であったり、恋人や配偶者であったり、はたまた 自分自身や世の中自体を恨んでしまったのかもしれません。

死を選択する理由

なぜ、人は最大の恐怖であろう死を選択するのでしょうか。

死ぬことは人間にとって1番恐ろしく、死に関することからは敬遠したいと思うのが通常の考えなのでしょうが、

その恐怖心すら打ち消してしまうほど、心身共に なんらかの大きなショックが生じたと考える他ありません。

 

平成30年の動機別(複数計上)では、健康問題が9450人と最多で、次いで経済・生活問題、家庭問題と続いた。未成年では学校問題が最も多かった。

 

健康問題

心身共になんらかの病気障害があり、自暴自棄になってしまい 自分を世話してくれる身の周りの方々に迷惑を掛けたくないという理由が最も多いのではないでしょうか。

そして自分自身も 自分の健康状態から 身も心も持ち堪えられず、を選択する他どうしようもなくなったのかもしれません。

 あわせて読んでいただきたい過去の記事です。

⇊⇊⇊

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経済・生活問題

社会人ではリストラ自営業者の経営難による破産・倒産、親しい間柄の人の保証人になってしまい結果 騙され多額の借金を抱えてしまった方も多くいらっしゃいます。

家族がいる人なんかは、やはり迷惑を掛けてしまった事による罪滅ぼしという理由やこれから お金を掻き集める術も体力もなく途方に暮れてしまい、最終的にを選択してしまうのかもしれません。

家庭問題

 毒親による育児放棄 又は虐待、逆に子供から親への家庭内暴力、夫や妻からのパワハラやDV、育児疲れによるノイローゼやうつ病

家庭問題も様々でしょうが この世で1番身近な存在だからこそ、そのショックというのは心身共に計り知れないほどのダメージを受けるに違いありません。

親は子を選べないし、又 子は親を選べません。

そのショックと絶望のあまりを選択せざるを得ない状況となる人も多くいると思います。

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⇊⇊⇊

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学校問題

子供にとって学校とは小さな社会そのものなのです。特に思春期の場合なんかは、そこでの自分の存在価値を示そうと必死なのです。大人が思っている以上に、子供のメンタルは非常に脆く、繊細なのです。

人間関係の問題(主にイジメ問題)により自分の居場所、自分が存在する意味を見出せない子は学校に行くことが出来なくなり、人生に悲観し 報復を恐れて大人にも相談が出来ず、結果 を選んでしまうのです。

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⇊⇊⇊

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死を望む人へ

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一寸先は

それは誰しも同じだと思います。

未来は誰にも分からないのですから。

 

しかし、今の自分を見つめ直すことや何かしらの行動を起こすことは出来ます。

死を選択する前に、自分に出来ることはまだまだ沢山あると思うのです。

 

というより、死を覚悟する勇気があるのなら 何でも出来るのでは ないでしょうか。

だって、それは人間の最大の恐怖なのですから。

 

学校の友人、恋人や配偶者、職場の上司や目上の人、親や兄弟。

色々な人間関係がきっかけで自身が追い詰められてしまったのだとしたら その絶望した最大のきっかけを思い出し、その対象となる相手に自分の思いの丈の全てをぶちまけてやればいいのです。

また、自分自身や社会全体に絶望したのなら 1番身近な人や社会福祉機関等に その胸の内を洗いざらい吐き出せばいいのです。

 

何もせずに ただ黙って死んでは 本当に元も子もありません。

 

今1度、よく考えてみて欲しいのです。

その対象となる誰かは、自分の命を賭けるほどに 本当に価値ある人物なのでしょうか。

自分に絶望を与えた誰かの為に、自分の命をくれてやるなんて勿体ないと感じないでしょうか。

死んでしまっては、レッテルを貼るどころか 本当に全てが終わってしまうのですよ。

 

ヒーローや英雄となる人物は、命を賭けて人々を守った時に与えられる称号ですが、まずは自分自身がヒーローとなって、自分を全力で守ってあげて欲しいのです。

 

自分の命だからこそ無碍に扱ってはいけないと感じて欲しい。

あなたの命は この世でたったの1つしかないのですから。

 

生きたいと願う人へ

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死を望む人もいれば、生きたいと願う人も沢山いるということを忘れてはなりません。

 

私の本業は理容師なのですが、週に1度 某総合病院へ出張理容をするため訪問しています。

そこは県内外から沢山の急患が運ばれる大きな病院であることから、難しい病気の方、生死を彷徨っている方等が大勢いらっしゃいます。

常に死と隣り合わせの状態で、医療技術自身の治癒力を信じ 必死で病気や怪我と戦っている患者さんで溢れているのです。

 

あすかちゃん(仮名)へ

 

訪問の前日、1本の電話が入りました。

 

脳死状態なのですが、髪を切っては いただけないでしょうか。」

 

患者さんのお母様からでした。

一般病棟へは毎回お邪魔させて頂くのですが、ICU・NCU(集中治療室)は よっぽどのことが無い限り訪問することがありません。

 

あすかちゃん。今年20歳。年明けの成人式で振袖を着る予定だった女の子。

 

病室に入り、目を配ると 沢山の医療器具に繋がれて眠っている あすかちゃんがいました。

幼少期から18歳まで部活動(スポーツ)に打ち込んでいたため、ずっとショートカットで過ごしてきたのですが、高校を卒業して成人式に向けて2年間 必死で髪の毛を伸ばしてきたそうです。

彼女のベッドの横には、家族や友人達との沢山の思い出の写真や色紙が飾られていました。

 

胸の下まで伸ばした髪の毛は とても綺麗なアッシュブラウン。

お顔も美しく、今にも目を覚ましそうな程に安らかな寝顔。

 

ちょうど お母様も面会に来られていて、髪の毛の長さ等について看護師さんを交えて話をしていた所…

頭の右側部分(右脳)が骨ごと抉れた状態で髪の毛もありません。

左側から伸びている部分を衛生的な意味でカットしてあげたいとのこと。

ガーゼと包帯で隠れてはいたのですが、そんな状態を目の当たりにした時 私は言葉を失いました。

 

ICUに運ばれてからは、約ひと月。

一体、彼女に何があったのか。事故なのか、病気なのか…気になりつつも聞くことが出来ず 私は鋏を握りしめました。

 

「せっかくここまで伸ばしたのなら、女性らしく長めのボブカットにしましょう。」

 

そう提案しながら、ブラシで彼女の髪をとかしていると お母様が あすかちゃんに近寄り 声を詰まらせながらも優しく語りかけました。

 

「あすか、ごめんね。せっかく頑張って伸ばした髪の毛…切ってもらうよ。」

 

私に対しても「すみません。思い出してしまって…」と気を遣っていただいた瞬間、抑えていた涙がこぼれ落ちそうになるのをグッと堪えながら散髪準備をしました。

 

「では、始めます。」

 

約10センチある毛束を大事に切っていき、記念に持って帰ると お母様が準備された袋に入れ、散髪後 お顔剃りもさせて頂きました。

 

彼女の頬も身体も温かい。

髪の毛も艶があり、1本1本がちゃんと呼吸し生きている。

 

全ての施術を終え、お顔も髪の毛も更に美しくなり、立派に成人式の準備が整いました。

「綺麗になりました。本当にありがとうございます。」

お母様から感謝の言葉をいただきながらも私自身、お母様とあすかちゃんに なんて声を掛けたらよいか戸惑いながら

「どうか、お大事になさって下さいませ。」

と同時に深々と頭を下げて病室を後にしました。

 

病室を出た途端、抑えきれない気持ちが一気に溢れてきてしまい 帰りの車の中では涙が止まることはありませんでした。

 

あすかちゃん。

 

お母さんも家族も沢山の友達も、皆があなたを待っています。

どうか、負けないで。

 

元気になった あなたの髪の毛を また切らせて下さい。

私もずっと待っていますよ。

 

おわりに

私も子を持つ親として、あすかちゃんのお母様の気持ちを考えると本当に胸が痛む思いです。

 

出来ることなら代わってあげたい。

 

お母様のそういった気持ちが沸々と伝わってきては、私自身も涙が出るのを抑える事に必死でした。

安易に「絶対、大丈夫。」「きっと治りますから。」なんて言えません。

いつか目を覚ましてくれると 信じて待つ事しか方法がないのだと思うと、本当に歯痒くて悔しくて仕方がないと思います。

 

死にたいと思っている人、生きたいと願っている人へ。

人間皆平等であり、特別な命など ありません。

ですが、自分だけは自身の最大の味方であり、この世で1番特別で大事な命だと思って欲しいのです。

人間関係に、病気や怪我に、社会全体に、自分自身に…どうか、負けないで!

 

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。