挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
ブックマーク登録する場合はログインしてください。
丑寅からの訪問者 作者:鳥頭
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました
2/6

我が心、鬼知らず

「お前料理上手いな~」

そう言いながら俺の料理に舌鼓を打つこの女は鬼らしい。


咄嗟に助けを呼ぼうとした俺の口を異常な腕力で塞ぎ、頭の角を指差しながら説明をする謎の女。

最初は未だ夢の中なんだと自分に言い聞かせていたが、残念ながらこれは現実のことのようだ。

改めて寝ようとしたところを叩き起こされた俺は、侵入者の「腹が減った」という命令の元、我が家の備蓄を献上することにした。


目の前で胡座をかいて幸せそうに料理を平らげていく鬼。

聞きたいことは山ほどあるが、まずは一番の問題点から指摘しなければならないだろう。


「おい」

俺が言葉を掛けると奴は箸を止め、「なんだ?」と返しながらこちらに注目する。

食事の音が鳴り止み部屋の中に静寂が訪れる。

俺は意を決すると、その問題点を口にした。

「なんでYシャツ一枚なんだ」

  • ブックマークに追加
ブックマーク登録する場合はログインしてください。

感想を書く場合はログインしてください。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。