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【競馬・ボート・競輪】

[競馬]有馬記念 フィエールマン GP男・池添もうなる追い切り 手塚師は万感の初舞台ヘメイチ仕上げ

2019年12月18日 16時1分

池添を背に、Wコースでライバーバードを突き放すフィエールマン(左)

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 カミソリを研ぐのが繊細にして微妙な作業なら、ナタは叩いて、強く鍛える。GIでの2勝はJRAで最も距離の長い二つ。末の持続力でタイトルを得てきたフィエールマンは、2週続けて併せ馬で強めに追われた。

 1週前の11日に続いて池添が騎乗。美浦Wの向正面から発進し、ライバーバード(5歳2勝クラス)を3馬身追走。4角で内から取り付き、直線は手綱を目いっぱい動かした。鞍上があぶみを踏み込んで促したのがぱっと見てもよく分かる。

 1完歩ごとに着実に差をつけ、5F65秒7-38秒3-11秒7の時計で2馬身先着。池添も確かな手応えを得たようだ。「いい動きだったと思う。1週前もいい雰囲気、いい動きだったが、先週より気持ちが入っていた。気合が入っていながら、その中で我慢もできて、しっかり動けています」。有馬記念史上単独トップの4勝を挙げているグランプリ男が、馬の力を信じて乗れる状態に仕上がった。

 凱旋門賞は早々に後退して最下位12着と大敗。11月末の帰厩時は、決して万全と言える態勢ではなかった。手塚師は「体には今までと違う余裕があった。2週続けてしっかりやりたいと思っていた」という。もくろみ通り、これでもかという負荷をかけて、勝負に出られる態勢が整った。しっかりトモを振り出す腰周りも、前蹄を遠くまで投げ出す肩も、そろってすこぶる柔らかい。

 リーディング上位常連のトレーナーだが、意外にも有馬記念は免許取得22年目で管理馬初参戦だ。「やっと。調教師になった時からの夢のグランプリ。しかも有力馬で出させてもらえる。ファン投票上位がそろった本当のグランプリです。フィエールマンもその1頭。チャンスはあると思っている」。万感の大一番に、渾身(こんしん)の仕上げで臨む。

 

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