中日の福敬登投手(27)が17日、スポーツ選手を「夢先生」として小中学校に派遣する日本サッカー協会(JFA)の事業で愛知県一宮市にある開明小学校の教壇に立った。「夢だった」という教壇に初めて立つと、5年生31人に「やろうと決めたことはとことん楽しんで」と呼び掛けるなどプロ入りまでの野球人生を紹介。高卒で進んだ社会人野球のJR九州で周りのレベルの高さに圧倒され、うつ病とパニック障害を発症したことを明かした。
手が震えてボールを投げられなくなった左腕を救ったのは地元の友人たち。当時の監督に促され3日間だけ帰省した際「頑張ってくれ」と激励され、号泣した。「僕は野球をさせてもらっていたことに気が付いた。せっかくやらせてもらっているのだから楽しくやろうと思った」。飾らない話に児童たちは引き込まれていた。
また、福は来季の目標として「優勝しかないです。個人としては試合数にこだわりたい。勝ち星やホールドは試合展開によって付かないこともある。来季はロドリゲスの試合数を超えたいです」と発言。今季チームトップの64試合に登板し、44ホールドポイントで最優秀中継ぎに輝いたロドリゲスは退団が決定し、この日、大リーグのレンジャーズ入りが正式に発表された。今季、キャリアハイの52試合に登板した福の上積みは可能。「『あいつまた投げてるな』と言われるくらい投げたい」と意気込んだ。