常磐線不通区間で試運転=20年3月全線再開へ―福島
JR東日本は18日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故により不通となっている常磐線の富岡(福島県富岡町)―浪江(同県浪江町)間(20.8キロ)で試運転を行った。2020年3月までの全線での運転再開を目指し、線路や信号機の点検などの準備を進めている。
試運転の様子は18日、福島県双葉町で報道陣に公開された。同社によると、津波で被害を受けた線路や駅舎などの復旧工事はおおむね終了。不通区間の大半は放射線量の高い帰還困難区域だが、列車が通る場所は工事とともに除染を行った。
不通区間の空間放射線量は、線路上の一部で一時は毎時20マイクロシーベルト以上あったが、7月末の国の調査では同2.5マイクロシーベルトを超える場所はなかった。
全線で運転再開されれば、常磐線は東京―仙台間が結ばれる。国は全線再開に先立ち、不通区間の駅周辺の避難指示を解除する方針で、全町避難が続く双葉町の双葉駅では駅舎や駅前広場などの整備が進んでいる。
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