アーバイン=峯村健司
米西海岸のロサンゼルスから南へ車を走らせること1時間。アーバイン市に入ると、中国語で書かれた看板が目立ってきた。
この十数年、市内で家を買う中国出身の富裕層が増えており、「ニューチャイナタウン」とも呼ばれている。街の中心部には2階建ての高級住宅が10棟立ち並ぶ一角がある。敷地内はヤシの木に覆われ、プールもあり、老夫婦がプールサイドで本を読んでいた。
この地を記者が6年前に訪れた時には違った光景が広がっていた。おなかが大きなアジア系の女性が行き交っていたからだ。女性たちは産後ケアセンター「月子(ユエツー)中心」と呼ばれる施設に暮らし、赤ちゃん用の商品を抱えながら中国語で談笑する姿が見られた。
月子とは中国語で産後1カ月を意味し、この間母親が十分な休養をとる習慣がある。米国は「出生地主義」を採っており、生まれた赤ちゃんは両親が外国人でも米国籍を得られるため、中国の富裕層や軍人の妻が渡米していたのだ。
ところが2015年3月、この…
こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
残り:830文字/全文:1237文字
980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら
二つの超大国、米中が覇権争いを繰り広げている。その足元で何が起きているのか。各地の現場を記者が歩いて目の当たりにした、摩擦のリアルを報告する。
速報・新着ニュース
あわせて読みたい
PR注目情報