偏った食品によるダイエットは便秘の原因かも!?「○○だけダイエット」が失敗する理由

citrus / 2016年5月21日 15時0分

出典:City Girl Bites


例えば善玉菌を増やす乳製品があったとしましょう。善玉菌と呼ばれる数多くの腸内細菌類の1種類がその乳製品を餌として大量に増殖すると、その乳製品が苦手な善玉菌は前者の善玉菌に制圧されてしまうことが起きてしまいます。多くの善玉菌がバランスをとって平和な腸内細菌界で暮らしていたところに、ある乳製品が投下されたために平和な秩序が乱されてしまうのです。


一党独裁政権となった腸内細菌によって「便秘」という、ダイエットを気にする人にとっては恐怖の事態発生のなりかねないのです。



■便秘を防ぐ「短鎖脂肪酸」の重要な働き


ダイエット信奉者にとって悪魔のように恐れられているのが「便秘」です。便秘は大腸の「ぜん動運動」と「粘液の分泌」の働きが悪くなることによって引き起こされます。大腸をバランスよく動かすのに必要な成分として「短鎖脂肪酸」があります。ほとんどの短鎖脂肪酸は腸内細菌が産出していますので、腸内細菌のバランスが崩れてしまうと、短鎖脂肪酸が不足してしまいますので大腸の動きが悪くなり「便秘」の大きな原因となりかねません。


短鎖脂肪酸は小腸内で食物から得られた食物繊維を元にして産生されます。この短鎖脂肪酸にも多くの種類があり、バランスよく存在しています。これから考えられることは、偏った食品によるダイエットは腸内細菌のバランスを崩しかねませんし、大腸の動きのバランスを調節している短鎖脂肪酸のバランスさえも崩してしまう危険性があるのです。つまり、◯◯だけダイエットは便秘への近道になってしまうのです。



■便秘=肥満の原因、って考え方の間違い


ダイエット方法の多くは「排出系」です。ぽっこりお腹を改善とか、スルスルと痩せる、などの言葉で表現しているサプリメントの多くは便秘予防、便秘の改善が目的となっています。一時期「バナナダイエット」という方法が流行りました。バナナはある程度のエネルギーが摂取されますし、食物繊維もたっぷりありますので、なんとはなしに腸内環境を整え、便秘をも改善してくれるような気がします。


しかし、短鎖脂肪酸を中心として腸の運動を考えてみると、バナナが好きな善玉菌が極端に繁殖してしまい、バナナの食物繊維を元とした短鎖脂肪酸のみが増えてしまうことになります。そんな偏った食品によるダイエット方法が原因となって便秘になる可能性が大です。


多分、様々なダイエット方法にチャレンジした当初はそれなりの効果があったとしても、長期間継続することによって体調不良が起きてしまうために断念する方は多いのではないでしょうか?



■食物と腸内細菌のバランスよくするためには、多種多様な食生活が重要


食品に含まれる食物繊維が腸のバランスに強く関連していることは、多くの方がご存知だと考えます。その食物繊維の中にも「水溶性」と「不溶性」があり、両者を程よく摂取することによって「快便」状態になります。ってことは「りんごダイエット」などの水溶性食物繊維の代表である「りんご」ばかり食べていると、不溶性食物繊維が不足することによって「下痢」状態になることは必至です。逆に「ごぼうダイエット」と称してごぼうばっかり食べていると、ごぼうは不溶性食物繊維の代表的な食品ですから、便の水分が足りなくなり「スルスル」っとした快便は期待できなくなります。


極端なダイエット方法が一時的なブームに終わってしまうのは、こんなことが原因ではないでしょうか?

今、あなたにオススメ

この記事に関連するニュース

ランキング