NEC Aterm WR8300N

NEC Aterm WR8300N をゲット！

1. 2015年6月12日、 NEC Aterm WR8300N の中古ジャンク品を見つけました。
   
   
   • 税込160円 でした。 AC アダプタのオマケに本体が付いてきたようなものです。 5 port Giga HUB と考えても安い！
     
     
   • [WR8300N 本体] [スタンド] [AC アダプタ] のセット品で、これ以外は欠品でした。
     
     
2. WR8300N は2009年10月に準フラグシップ Wi-Fi ルータとして登場しました。
   
   
   • IEEE802.11b/g/n 対応ロングレンジ Wi-Fi ルータです。
     
     
   • 2.4GHz のみで 11n 300Mbps です。 有線ポートは全てギガ対応 です。
     
     
   • ローカルルータとしての動作スループットが 810Mbps と高速です。 FTTH のギガルータとしても使えます。
     
     
   • 現在販売中の 11n Wi-Fi ルータと比べても遜色がないばかりか、それよりも高速です。
     
     
   • 定価はオープンですが、発売当初の実売価格は11,000円だったようです。
     
     
3. たった160円のジャンク品ですから薄汚れていましたが ・・・
   
   
   • 全体に薄っすら黄色、通気孔にはまっ黄色の汚れがありました。
     
     
   • OA クリーナで拭き取ってみるとタバコのヤニとわかりました。 日焼けではないので完全に取れます。
     
     
   • 後述の分解で内部まで完璧に [中性洗剤] [OA クリーナ] [無水アルコール] でクリーニングしました。
     
     
   • クリーニングにて輝きが復活し、傷ひとつない新品時の綺麗な状態に戻りました。
     
     

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端子やスイッチなど

1. アンテナ
   
   
   • アンテナは2×2 (送信2×受信2) で内蔵しています。 アンテナ構成は [ロングレンジ] です。
     
     

     レンジ	高ゲイン アンテナ本数	標準ゲイン アンテナ本数
     ハイパーロング	2	0
     ロング	1	1
     スタンダード	0	2

     
     
2. [RESET] スイッチ
   
   
   • 設定情報を工場出荷状態に初期化する時に使います。
     
     
3. 有線ポート
   
   
   • WAN 1ポート、LAN 4ポートあります。
     
     
   • 全てギガポートとなっており、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T に対応します。
     
     
4. [MODE] スイッチ
   
   
   • AP モードでブリッジ、RT モードでルータとして動作します。
     
     
   • AP モードにすると WAN ポートも LAN ポートとして使えます。
     
     
   • AP モードでは管理画面用 IP アドレスを自動設定してくれます。 便利な面白い機能です。
     
     
     • 例えば [192.168.1.0/24] のネットワークに WR8300N を接続すると、管理画面の IP アドレスは自動的に [192.168.1.211] となります。 最後の [211] は固定です。
       
       
5. DC 電源入力端子
   
   
   • 適合 DC プラグは JEITA 統一 DC プラグ #4 です。
     
     
   • AC アダプタの型式は [AL1-001661-001] で、出力 12V 0.7A です。
     
     

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使ってみました

1. 外観
   
   
   • コンパクトな筐体です。 アンテナ内蔵なのでスッキリした外観です。
     
     
     • ホワイト筐体と濃紺パネルの2トーンカラーリングのデザインは素敵です。
       
       
     • 梨地ホワイトなので、キズや汚れが目立たず指紋も付かないのがイイです。
       
       
   • ランプ表示は判りやすいです。 無線通信中は [AIR] がフリッカして、動いていると実感できます。 イイです。
     
     
2. マルチ SSID 機能
   
   
   • マルチ SSID 機能とは SSID を複数持てる機能です。
     
     
   • [プライマリ SSID] [セカンダリ SSID] を持てます。 SSID ごとに無線セキュリティ設定ができます。
     
     
3. 使ってみて
   
   
   • 購入時のファームウェアのバージョンは 1.0.5 でしたが、最新の 1.0.7 にアップデートしました。
     
     
   • 送信強度や受信感度も良く、安定性は良好です。 外部アンテナ機種と比べても電波の飛び具合は遜色ありません。
     
     
   • 全部の有線ポートがギガ対応でギガ HUB としても有益です。
     
     
   • 管理画面は設定しやすいです。 マニュアル不要と言ってもよいほどです。
     
     
   • WR8300N は動作スループットが速く、現在 (2015年) でも十分使える製品と評価します。
     
     
4. ちょっとした問題もあります。
   
   
   • AP モードでは通信情報ロク機能がありません。 RT モードでは通信情報ロク機能があるようです。
     
     
   • 普段使う機能ではありませんが、Wi-Fi からの不正アクセスなどをログで時々監視したいです。
     
     

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ドキュメント＆レビュー記事

1. ドキュメント
   
   
   • WR8300N マニュアル
     
     
2. プレスリリース＆ニュース
   
   
   • WR8300N プレスリリース
     
     
   • NEC、11n やギガビット有線 LAN 搭載の無線 LAN ルータ「Aterm WR8300N」
     
     
   • NEC アクセステクニカ、ECO モード搭載の 11n 対応無線 LAN ルータ「Aterm WR8300N」
     
     
3. レビュー記事
   
   
   • 公称168Mbps！ AtermWR8300N の通信速度は本物か？
     
     
   • NEC Aterm WR8300N を使ってみた
     
     

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内部の様子

• 分解手順
  
  
  1. 背面下にある T10 ネジを外します。 (下の写真の左側で緑○で囲んだネジです。)
     
     
  2. 表側ケースと裏側ケースは8つの爪で結合されているので、ケースを割らないよう注意しながら爪を解除すると表裏分離できます。 (下の写真の右側で緑○で囲んだ爪です。)
     
     　
     
• 内蔵基板
  
  
  1. 下の写真は内蔵基板の表面と裏面です。 それぞれの写真をクリックすると拡大画像を表示できます。
     
     　
     
  2. 内蔵アンテナは2本です。
     
     
     • 基板中央上にプリントパターンでできたアンテナと、横方向に別基板となっているアンテナです。
       
       
     • 別基板のアンテナは八木アンテナの形になっています。 これが高ゲインアンテナです。
       
       
     • プリントパターンでできたアンテナは標準ゲインアンテナです。
       
       
       • このアンテナの近くのケースに高ゲインアンテナ設置用の窪みがあります。
         
         
       • ここへ高ゲインアンテナを設置し、C1002 コンデンサを外し、CN1001 コネクタと高ゲインアンテナを接続すると、[ハイパーロングレンジ] 仕様に変身させることができます。 高ゲインアンテナはジャンク品から外して移植すればよいです。
         
         
       • この改造をすると、Wi-Fi 性能は WR8370N と同等になります。
         
         
  3. 主な使用 IC は以下の通りです。 NEC の IC は1つもありませんね ・・・
     
     

     IC	機能	備考
     ATHEROS AR9132-BC1E	400MHz Wireless Network Processing Unit (WNPU), dual-band MAC/Baseband, Gigabit Ethernet MACs, 3x3 MIMO	表面に1個実装
     ATHEROS AR9102-AL1A	Single-band 2x2 MIMO 802.11n Radio	シールドケース内に1個実装
     ATHEROS AR8316-AK1E	6 Port Gigabit Ethernet Switch	表面に1個実装
     Micron MT46V16M16	256Mbit DDR SDRAM	裏面に1個実装
     winbond W25X32VFIG	32M-BIT SERIAL FLASH MEMORY WITH 4KB SECTORS AND DUAL OUTPUT SPI	表面に1個実装
     SiGe SE2597L	2.4 GHz Power Amplifier with Power Detector	シールドケース内に2個実装
     STM ST1S10	3A, 900 kHz, monolithic synchronous step-down regulator	表面に6個実装
     LB GST5009C-LF	1000BASE-T MAGNETICS MODULES	表面に5個実装 (IC ではなく、絶縁トランス)

     
     
  4. 基板の下側は電源回路部分です。 DC 入力端子からの +12V を元にスイッチング電源 IC の ST1S10 を使って、以下のような6つの電圧を作成しています。
     
     
     

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備忘録

1. 工場出荷初期状態
   
   
   • xxx の部分はネットワークに合わせ、自動設定されます。
     
     

     	AP	RT
     システムユーザ名	admin	admin
     システムパスワード	(なし)	(なし)
     IP アドレス	xxx.xxx.xxx.211	192.168.0.1
     サブネットマスク	255.255.255.0	255.255.255.0

     
     
2. 工場出荷初期状態に戻す方法
   
   
   1. 電源が入って動作状態であることを確認します。
   2. 縦置で見て左側面にある [RESET] スイッチを [POWER] ランプが点滅するまで6～10秒間押し続けます。
   3. これで完了です。一度電源 OFF してから ON すると初期化されています。

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