夜空に輝く星を腕元に。国産機械式時計の名手が魅せるブルーの品格
『オリエントスター』は、職人の匠の技による機械式時計にこだわり続けるブランド。同ブランドがこの冬、コンセプトカラーとして“Moving Blue(ムービングブルー)”を打ち出しました。世界をつなぐ空や海の移ろいゆくブルーをテーマとした世界観は、世界を股にかけてグローバルに展開する『オリエントスター』にふさわしいもの。このコンセプトカラーはショップ限定モデルも合わせてメンズ・レディースと計6モデルがリリースされ、それぞれのモデルに異なった色味のブルーにピンクゴールドをかけ合わせた、大人に似合う品格を備えた逸品。『オリエントスター』の歴史を振り返りながらその魅力を早速チェックしていきましょう。
機械式を愛でるなら『オリエントスター』。その歴史と現在を知っているか?
1960年代末、電池で動くクォーツ時計が開発されて世の腕時計が次々とクォーツ式になる中で、スイスの名だたる名門ブランドとともに、ゼンマイの力で動く伝統的な機械式時計作りを止めなかった国産メーカーの1つが『オリエント(※)』です。そんな『オリエント』が「夜空に輝き続ける星」をイメージし、1951年に誕生させたのが『オリエントスター』。以来一貫して機械式時計にこだわり続けた『オリエントスター』は、日本の機械式時計職人の魂が途切れることなく脈々と息づいている唯一のブランドといっても過言ではありません。
※オリエント時計は2017年セイコーエプソンと業務統合
もちろん現在でも機械式は『オリエントスター』の重要なアイデンティティになっており、世界でも数少ない自社でムーブメントから時計本体まで製造できるブランドとして世界に名を馳せています。アイコニックなディテールとなっている機械式ムーブメントが時を刻むテンプを文字盤から見ることができるセミスケルトン仕様は、そんなブランドの矜持を感じさせるもの。『オリエントスター』を腕にすることは日本の時計文化を身に着けているといってもいいでしょう。
世界で評価される日本ブランドに共通する特徴の1つが、細部への尋常ならざるこだわり。『オリエントスター』もしかりです。例えば、「曲げ針」。これは秒針の先端を目盛り方向にカーブさせることで視認性を高めるディテールですが、職人が1本1本手作業で丁寧に最適な曲げ具合を調整。さらに、山型になった分針の一方の面は鏡面、一方はサテンで磨き上げるという、気の遠くなるような工程を踏んでいます。匠の手作業による美しい研磨によるケーシングや、繊細なギョーシェはもはや工芸品。ずっと眺めていても飽きないほど、所有する喜びを感じさせる仕上げはまさにジャパンクオリティと呼ぶべき出来なんです。
もちろん顔立ちばかりが魅力ではありません。『オリエントスター』の真骨頂は、その中身。同ブランドが搭載する46系機械式ムーブメントは、昭和46年に誕生し、数々のアップデートを施しながら現代まで受け継いできた時計通からも評価の高い名ムーブです。その特徴は安定感と信頼性。性能的に決して派手なジャンプを求めず、着実に進歩させてきた歴史こそが最大の長所といえます。
最近では「モダンスケルトン」や「セミスケルトン」に搭載する46系F6-50ムーブのパワーリザーブが40時間から50時間にアップ。一度ゼンマイを巻き上げると2日間動き続けるようになりました。そして46系の最進化版が「メカニカルムーンフェイズ」に搭載された46系F7ムーブメントです。日差+15秒~-5秒という高精度もさることながら、ローターと受けで加工を分けるなど非常に美しい装飾を持ち、『オリエントスター』を一歩上のラグジュアリーなステージに押し上げる新機軸となっています。
三種三様のブルーから、自分にあった『オリエントスター』を手に入れる
“Moving Blue(ムービングブルー)”と名付けられたコンセプトカラーのモデルは、世界をつなぐ空と海、その移りゆくブルーをコンセプトに作られた限定モデル。さらに、電池を使わず永続可能な機械式時計のエコな観点を象徴する色として、ブルーは今の時代にもマッチする空気を纏っています。しかも前述のようにこのブルー、今回のコンセプトモデルすべてで絶妙に色味を変えているのです。メンズ3モデルはブルーの彩度や造形を変えることによって、カジュアルからフォーマルまで対応することに成功しています。自分に合ったモデルを選択できるのもまた、魅力です。
▼モデル1:瑞々しくも深いブルーを載せた「セミスケルトン」は、誠実なスーツスタイルによく映える
「セミスケルトン」は9時位置の窓からテンプが振動する様子を見ることができる、2010年に誕生した人気モデル。“Moving Blue(ムービングブルー)”をコンセプトカラーとする今作は、落ち着きのあるネイビーを身に纏った品格溢れる一品に仕上がっており、大人にふさわしい安心感を演出するのに最適です。
深みのあるブルーと、品のあるピンクゴールドの組み合わせは、大人の信頼を感じさせるカラーリング。当然きっちりとしたセットアップスーツによく似合います。ただ、構築的なスーツに大人っぽい腕時計を合わせると、やや硬い印象を与えることも事実。ここで効いてくるのが、スケルトンなのです。文字盤から覗くムーブメントの動きが、オーセンティックなスーチングの中でさりげない遊び心を添えてくれます。
機械式の喜びを共有。ペアウォッチとしても最適なレディースモデルもご用意
『オリエントスター』はレディースにもスケルトンモデルをラインアップしています。そこでおすすめなのが、ペアで楽しむこと。電池式の電子化された無味乾燥な動きではなく、機械式ならでは温もりある動きは、2人で一緒の時を刻む喜びを感じさせてくれます。プレゼントとして贈り合えば、絆もより深まること請け合いです。
▼モデル2:コンテンポラリーなデザインと着こなしを、鮮やかな「モダンスケルトン」の青がまとめ上げる
「セミスケルトン」よりオープン部分を大きくとり、ムーブメントの動きをよりダイナミックに楽しめるようにして“魅せる喜び”を追求したモデルが「モダンスケルトン」です。新デザインとして文字盤内で色の濃淡をつけたレイヤー構造を取り入れ、立体感ある作りを実現。このたびのコンセプトカラーモデルの中ではもっとも彩度の高いブルーを採用し、フレッシュで若々しいテイストに仕上げています。
セットアップスーツよりカジュアル感のあるジャケパンには、今回紹介するモデルの中でもっとも鮮やかな色味でシャープな印象を与える「モダンスケルトン」によりアクティブさを加えるのも手。また、「モダンスケルトン」の色味は挿し色としても秀逸です。冬に多いグレー、ブラック、ブラックベースの装いに、ブルーがアクセントとして機能。ゴールドベゼルが品格も保ちつつ、ワンランク上の着こなしを実現してくれます。
▼モデル3:「メカニカルムーンフェイズ」が、フォーマルな大人に似合うエレガンスを放つ
ブランド初のムーンフェイズ搭載モデルとして、2017年に登場した「メカニカルムーンフェイズ」。6時位置に29.5日周期で回転するディスクをセットし、新月から満月までの月相を表示するロマンチックなモデルです。この機構はエレガントな高級モデルに採用されることが多く、ダークブルーとピンクゴールドの取り合わせでフォーマルさも叶えるこのモデルにはまさに好適。文字盤の装飾もコインエッジやブランドロゴを象ったギョーシェが複雑に組み合わされた優雅な仕上がりです。そして、搭載された46系F7ムーブメントはブルースチールネジの採用やギョーシェの切り替えなど、魅せる要素も満点。このクオリティで10万円台はまさにボーナスプライス!
ヨーロッパの名門時計ブランドでも、ムーンフェイズ機構は上位のドレスモデルに採用する特別なもの。ムーンフェイズ機構が搭載された時計を身に着けるということは、しかるべきクラス感を備えていると見なされることもあるため、格式高いフォーマルな装いにはぴったりです。高級感漂うルックスから他人に一目置かれる「メカニカルムーンフェイズ」なら、大事な会議やプレゼン時にも自分に自信を与えてくれる頼れる相棒となってくれることでしょう。
▼ちなみに:メタルブレスも本革ストラップも。プレステージショップなら欲張れる
「メカニカルムーンフェイズ」「モダンスケルトン」の購入を考えているのなら、全国のオリエントプレステージショップで手に入れるのがおすすめです。なんと同じ価格でメタルブレスレットとレザーストラップがセットになった、ショップ限定モデルを各200本限定で展開しています。「メカニカルムーンフェイズ」はやや優美な曲線を描くメタルブレスレットに本ワニ皮革ストラップが、「モダンスケルトン」にはエッジの立ったシャープなメタルブレスレットに品のあるレザーストラップが付属し、1つの時計で2つの表情が楽しめます。そのルックスの違いは、見比べれば一目瞭然です。
腕時計が好きになるほど、替えベルトにこだわるようになるもの。というのも、ベルト1つで時計の表情がガラリと変わり、まったく違う表情が楽しめるからです。一般的にメタルブレスレットはシャープでスポーティなイメージ。そのため、スーツにも合いますがカジュアルにも十分対応してくれる汎用性の高さを持ち味としています。また、夏場は汗が染みないメタルブレスのほうが使い勝手が良いでしょう。一方、上品なレザーベルトはフォーマルな装いに最適で、冠婚葬祭などに備えて1本は持っておきたいもの。ストラップを複数揃え、TPOに応じて使いこなすのも腕時計の楽しさです。
内外に星を宿す腕時計で、この冬のスタイルを盤石なものにする
長い歴史とそこで培われた信頼性で日本を代表する時計ブランドとして君臨する『オリエントスター』。創業以来途切れることのない職人技術の継承が生み出す時計製造には、元々定評がありましたが、魅せるための技術も近年著しく進化しています。特に今回紹介した“Moving Blue(ムービングブルー)”をコンセプトカラーとした腕時計は、本物を知る男に欲しいと思わせる魅力満点です。さらに、サステナブルな機械式時計はエコな今の時代とマッチするもの。モノとしての魅力に溢れながら、新しい時代の価値も持ち合わせた『オリエントスター』はまさに大人が持つべき腕時計といえます。
▲着用アイテム(セミスケルトン)
スーツ86,000円/シップス、シャツ26,300円/エリコ フォルミコラ、タイ15,700円/ブリューワー(以上すべてシップス 渋谷店 TEL:03-3496-0481)、その他スタイリスト私物
▲着用アイテム(モダンスケルトン)
ジャケット110,000円/ラルディーニ、タートルニット31,000/ジョン スメドレー、パンツ37,000円/インコテックス(以上すべてシップス 渋谷店 TEL:03-3496-0481)、その他スタイリスト私物
▲着用アイテム(メカニカルムーンフェイズ)
ジャケット58,500円、セットアップパンツ34,500円/ともにバレナ ヴェネチア、シャツ26,000/バグッタ(以上すべてシップス 渋谷店 TEL:03-3496-0481)、その他スタイリスト私物
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※掲載の金額はすべて税抜価格です
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Photo_Yozo Yoshino[Y's C]
Styling_Tatsuhito Yonamine
Hair&Make_Taichi Yoneo[TUNE]
Model_Kenji
Text_Fumihiro Natsume