まずは二刀流でプロの世界に殴り込む。ドラフト5位の岡林勇希選手(17)=菰野高=は、「プロの世界で二刀流と言われるのは自分だけ。人と同じことをしても注目されない。選択肢が2つあるなら、それを生かしたい」と意気込んだ。
11月10日の入団交渉を終え仮契約を結んだ時点では、編成部門は「8割方、外野手で」という方針だった。もちろん野手として高いポテンシャルがある。ただ、投手の芽も無理に摘むことはない。適性をこれから慎重に見極めていくことになった。
本拠地となるナゴヤドームを見学し、岡林は「懐かしかったです」と少し感傷に浸った。2016年8月の中日ドラゴンズカップ中学硬式野球大会。決勝はナゴヤドームで行われ、岡林は松阪梅村シニアのエースとして力投。チームを優勝へ導いた。「打つ方はダメでしたけど」と苦笑いするが、プロの舞台でナゴヤドームで打てなかったリベンジも必ずできる。
二刀流が簡単でないことは分かっている。「どうなるか分からないけど、大谷さんのようなプレーヤーになりたい」と岡林。可能性があるなら、やってみるのみだ。