橋本「ほんまに背番号１３やん。いいプレッシャーやな」　岩瀬さんのイメージ塗り替える

　控室で真新しいユニホームを手にした橋本は思わずつぶやいた。「ほんまに１３やん」。昨季限りで引退した岩瀬仁紀さん（本紙評論家）が背負っていた番号が目の前にある。袖を通して湧き上がってきたのは、重圧よりも高揚感だった。

　「いいプレッシャーやなと。こんな偉大な背番号をもらったら息抜きしている暇もない。頑張るしかない。今は岩瀬さんのイメージですけど、自分の印象をつけて、新しく塗り替えていきたい」

　岐阜・大垣日大高時代にテレビで見た中日戦で最も印象に残っているのが岩瀬さんの投球。「同じ左腕ですし、スライダーがすごい曲がっていた。１、２点差の緊迫した試合で最終回を締めるイメージ」と語る。

　数日前に新聞で知ったときは驚いて跳び起きた。友人からも重圧を心配された。準永久欠番の扱いとされた番号を新人が引き継ぐことに賛否両論があるのも承知している。それでも「気にしたら負けですから」。背負う覚悟はできている。

　「背番号を橋本の色に染めていってほしいし、それができると信じている」。与田監督の言葉に気持ちはさらに引き締まった。入団発表後には生まれて初めてナゴヤドームを訪れ、マウンドで広さを実感。イメージも膨らんだ。