現役投資家FPが語る

20年以上の投資経験がある現役投資家FPが「人生100年時代」の資産運用や公的年金などについて語ります

令和初の年末ジャンボ宝くじで10億円が当選した場合の使い道とは?


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令和初の年末ジャンボ宝くじが2019年11月20日から全国で販売されていて、発売期間は2019年12月21日までと、残り一週間を切りました。

下記記事で、年末ジャンボ宝くじ1等の当選確率は2000万分の1の0.000005%であり、テラ銭(参加料)を55%も取られるため、ギャンブルの中で最も割りが悪いのが宝くじだと解説しました。 

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しかし、宝くじで10億円当選したら何に使う、とついつい無意味なことを考えてしまうのは、私だけではないはずです。

 

そこで今回は、思いっ切り捕らぬ狸の皮算用で、宝くじが10億円当選した場合の使い道について考えてみたいと思います。

 

 

 

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1.年末ジャンボ宝くじで10億円が当選したら、税金はいくら?

まず、宝くじで10億円もの大金が当選したら税金はいくら取られるのでしょうか?

年末ジャンボ宝くじで10億円が当たっても、当選金の半分以上を税金で持っていかれるのではないかと考えている方が多いと思います。

 

実は、宝くじの当選金には税金はかかりません。つまり非課税です。所得税はもちろんですが、住民税もかかりません。

 

宝くじは、買った時点ですでに40%程度が地方公共団体の収益金となっていて、公共事業や高齢化少子化対策事業などに使われることになっています。

宝くじを買うことによって税金を納めるような形になるので、当選金は課税対象になっていません。

 

贈与税の課税対象になる可能性あり

宝くじの当選金に所得税や住民税が課税されることはないのですが、当選金を家族や友人に分けると贈与税の課税対象になります。

贈与税の基礎控除(110万円)を超える額を家族や友人に分けると、基礎控除を超えた部分に贈与税がかかるので、注意が必要です。

 

 

2.宝くじの当選金の使い道とは? 

宝くじが当たった方は何に使っているのでしょうか?その使い道は、下図の通りです。

宝くじ当選金の使い道

(出典:宝くじ公式サイト

 

当選金の使い道の1位は貯蓄(47.3%)2位が車の購入(14.6%)3位が土地・住宅の改築や購入(12.8%)となっています。

 

私にとっては予想外だったのですが、宝くじに当選した多くの方が当選金の使い道は「貯蓄」と答えています。私のイメージでは、家を買ったり、高級外車などの高額品を買ったりするのかと思っていましたが、当選者の方は意外と堅実のようです。

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3.当選金を普通預金や定期預金に預けたら、金利だけで生活できる!?

宝くじが当たった場合の当選金の使い道は、貯蓄という方が多いことが分かりました。

 

では、年末ジャンボ宝くじの前後賞合わせて10億円が当たり、その当選金を銀行に預金した場合、どれくらいの利息が付くのでしょうか?金利収入だけで生活できるのでしょうか?

 

現在の大手都市銀行の普通預金金利は、0.001%です。仮に10億円を普通預金に預けたら、その金利はなんと、年間1万円(税引き前)です。

 

では、定期預金に預けたらどうでしょうか?現在の大手都市銀行の定期預金金利は、0.01%です。仮に10億円を定期預金に預けたら、その金利はなんと年間10万円(税引き前)です。

 

10億円を銀行に預けたら金利だけで暮らしていけるのではないかと淡い期待を持った方もいるかもしれませんが、銀行預金の利息では1ヶ月の生活費にもならない可能性があります。

 

預貯金口座に口座維持手数料が導入された場合には、利息で生活するどころか、預けた当選金の10億円が減っていく可能性もあります・・・。 

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4.宝くじの当選金で不労所得(金の卵を産むニワトリ)を創る方法

仮に私が年末ジャンボ宝くじで10億円当たったら、金の卵を産むニワトリを育てます。当選金10億円のうち、最低半分の5億円は預金ではなく、運用に回します。

 

5億円で年利3%のインカムゲイン(配当金や分配金など)を受け取ることができれば、その額は1,500万円です。

1,500万円というと、下表の通り、高収入ランキングの10位以内に入る額になります。

 

働くことなく、不労所得(インカムゲイン)だけで高収入企業で働くサラリーマンの仲間入りができます。正に金の卵を産むニワトリの誕生です。

平均年収ランキング

(出典:プレジデントオンライン

 

1,500万円のインカムゲインがあれば、当選金の10億円を取り崩すことなく、生活していくことができるでしょう。 

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配当金・分配金に対する税金は?

給与所得は、累進課税で所得が上がるほど税率が上がります。一方、配当金や分配金に対する税金は、原則、所得税・住民税を合わせて20.315%と決まっています。

よって、1,500万円を給与所得として稼いでいる方より、1,500万円をインカムゲインで得ている方の方が税引後の額が多くなる可能性があります。

 

宝くじの当選金10億円があっても運用が必要?

サラリーマンの平均生涯年収は2~3億円なので、宝くじの当選金が10億円入れば運用せずに取り崩して生活しても使い切れないかもしれません。

しかし、資産を取り崩していけば、どこかで使い切ってしまう可能性があります。特に一時的に大金を手にすると、金銭感覚がマヒして、資産の減り方が非常に速くなる可能性があります。

 

年収が年十億もあるスポーツ選手などが破産することがありますが、それがいい例です。入ってくる額が大きくなれば、出ていく額も大きくなるのは自然の摂理でしょう。

 

当選金を取り崩して生活するのではなく、金の卵を産むニワトリを育てるために、当選金の半分程度を運用に回せば、資産を取り崩すことなく、生活していくことが可能となります。

 

 

まとめ

今回は、年末ジャンボ宝くじで10億円が当たったらという捕らぬ狸の皮算用をしましたが、私が資産運用で目指しているゴールは、老後の取り崩し用の資産を準備することではなく、インカムゲインで生活できるタネ銭を作ることです。

 

人間は何歳まで生きるか分かりません。老後に資産を取り崩しながら生活すれば、いつか取り崩し用の資産が尽きてしまうのではないかというストレス(恐怖)を感じ続けることになります。

しかし、公的年金と不労所得であるインカムゲインが月に10~20万円でもあれば、保有資産が減っていくストレスから解放され、一気に「老後2,000万円問題」も解決します。 

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