cat_oa-newspostseven_issue_970b97538f51 oa-newspostseven_0_970b97538f51_歴史捏造教育告発本が韓国でベストセラーになった画期的意味 970b97538f51

歴史捏造教育告発本が韓国でベストセラーになった画期的意味

2019年11月12日 07:00 NEWSポストセブン

「歴史に学べ」という言葉がある。だが、学ぶように推奨されている歴史が捏造されたものだとわかったら、どうなるか。作家・井沢元彦氏による週刊ポストの連載「逆説の日本史」より、韓国で歴史捏造教育を告発した本がベストセラーになっていることの意味を紹介する。

 * * *

 現代の韓国できわめて重大な動きがあったのでお知らせしておきたい。これはひょっとしたら歴史の分岐点として韓国現代史、いや韓国史の年表に将来特筆大書されることになるかもしれない事件であるからだ。

 それは、韓国の歴史学者(近代経済史専攻)である李栄薫(イ・ヨンフン)ソウル大学名誉教授が代表著者となって発表した単行本『反日種族主義』が、十万部を超えるベストセラーになったことだ。李教授はこれまで韓国では、「親日派の売国奴」として知られていた。いや、これも正確に言おう。現代の韓国では「親日派=売国奴」である。その反日体制の頂点に立つのが現在の文在寅大統領である。

 反日は「絶対の正義」であるから、日本は何が何でも「悪」でなければならない。だから歴史教育においてもこの原則は貫かれている。すでに述べたように、韓国はずっと中国の「属国」であったというのが真実の歴史だが、子供たちには「朝鮮半島の国家は悠久の昔から独立国であったが、それを唯一邪魔したのが日本である」というデタラメを教えている。

 その反証となる「大清皇帝功徳碑(だいしんこうていこうとくひ)」の碑文が文政権下において塗り潰されていたことは、『週刊ポスト』十月四日号で証拠の写真入りでお伝えしたとおりだ。だからこそ文大統領は日本が韓国をホワイト国から除外した程度のことで「盗人猛々しい」と罵るわけである。彼らにとって日本は「絶対悪」であるからだ。国民のほとんどすべてがそう信じているからこそ彼は大統領になれた。

 その背景には、戦後の韓国がずっと行なってきた歴史捏造教育がある。何が何でも日本は「悪」だと国民を「洗脳」する教育で、これには保守も革新も無い。ここも正確に言うと、北朝鮮寄りの左翼勢力は最初から完全な歴史捏造教育を行なってきたが、保守的な右派勢力は表向きはそれに賛同するものの裏では「国民を団結させるためのやむを得ぬ方便」という意識が少しはあった。だから保守派においては昼間の公式発言と夜間の宴席の発言はまるで違うということも一昔前はあったのだが、いまやそういう風潮は完全に姿を消した。

 なぜなら、そうした洗脳教育で育った子供たちが大人になり社会の中枢を占めるようになったからだ。マスコミもすべて、つまり保守と革新の区別無く反日一色となった。そうしなければ新聞は売れずテレビは視聴率が落ち、反日を少しでも緩めれば国民から糾弾されるからである。

 韓国の歴史学界も例外では無かった。彼らは歴史の専門家である。洗脳用の教科書がいかにデタラメに満ちているか、彼らだけは真実を知っている。学者に限らず歴史家の使命は歴史の真の姿を追究すること、そして民主主義国家における歴史家の責任はそうした真実の歴史の姿をためらわずに国民に告げることだろう。だが多くの学者は、いやほとんどすべての韓国の歴史学者はそうした義務を放棄している。

 だが、そうしたなかにもほんのわずかだが勇気ある歴史学者たちがいる。その代表的な一人が李教授なのだ。じつは、李教授は韓国国内においては「親日派」のレッテルを貼られているが、厳密にはそうでは無い。かつて李教授は、学者として公平かつ客観的に、具体的に言えば日本統治時代のデータに基づいて、韓国の教科書で強調されている日韓併合時代に日本が朝鮮人民を収奪したというのは間違いで、むしろ併合時代に朝鮮半島の経済はレベルアップしたという学説を発表した。

 これは学説であって、異論があるならデータに基づく客観的な反証を挙げて反論すればよい。それが民主主義国家の原則である。しかし韓国では、マスコミが一方的に「この学説はけしからん」と糾弾した。

 李教授を糾弾した韓国マスコミの記者たちは、間違い無く論文の根拠となるデータなど検証していないだろう。なぜなら、歴史洗脳教育と並行して行なわれた漢字追放運動によって、いまの韓国人の多くはまったく漢字が読めなくなっている。日韓併合時代の古文書など読めるはずがない。

 一方、李教授は古文書解読の専門家で、韓国古文書学会の会長を務めていたこともある。冷静に考えれば、このようなマスコミの批判は民主主義国家においてはあり得ないのだが、李教授は徹底的に非難された。韓国のマスコミというものが、いかにレベルが低いかこの事実だけでもよくわかるだろう。

 しかし、洗脳教育によって真実を知らされていない韓国民は、マスコミの尻馬に乗って李教授を売国奴呼ばわりした。普通の人間ならここで絶望し、あきらめるところだろう。だが、李教授はあらゆる妨害や弾圧にも屈せず、その後も学者としての良心に基づき自己の学説を発表し続けた。深く敬意を表したい。

 もちろん、いまでも韓国の歴史学界の大多数は教授に批判的である。北朝鮮を理想の国家と考え日本を絶対悪とすることを学問の目的と勘違いしている歴史学者と、うっかり教授を弁護して親日派のレッテルを貼られるのが怖い歴史学者が混在しているのだろう。だが、なかには勇気があり、このままではいけないという真の愛国心を持った歴史学者もいる。そういう人たちがこの『反日種族主義』の出版に踏み切った。

 これまでの韓国なら直ちに「売国奴」の罵声とともにマスコミの袋叩きにあい、国民の支持を失って闇に葬られただろう。これは誇張では無い。かつて同じように韓国の捏造歴史教育を告発した歴史家金完燮の著作『親日派のための弁明』(韓国人が自分の著書に親日派という言葉を使う勇気に気がついていただきたい)は、韓国内では逆に「歴史を捏造している」と批判され「青少年有害図書」に指定されてしまったのである。二〇〇二年のことだ。

 こういうことを知れば、同じく韓国の歴史捏造教育を告発した内容の『反日種族主義』が曲がりなりにもベストセラーになったということが、韓国の歴史にとっていかに画期的なことかわかるだろう。もっとも本に対する評価は真っ二つに分かれており、とくにこれを批判する人々はこの本のことを「ゴミ」と呼んでいるという。まだまだ韓国人が真の歴史を認識するには時間がかかるということだ。逆に言えば、洗脳教育はそれだけ恐ろしいということでもある。

 私が今年の八月に韓国に取材に行ってもっとも驚いたのは、若い人たちが朝鮮戦争における卑怯な不意打ちで数十万人の韓国人を殺した北朝鮮よりも、少なくとも戦後はそうした形では一人の韓国人も殺していない日本を「悪」だと言い切っていたことだ。まさに洗脳教育の大勝利である。

 日本にもかつて「ソビエトは労働者の天国。中国の文化大革命は人類の偉業。北朝鮮はこの世の楽園」などと報道し教育し、日本人を洗脳しようとしていたジャーナリストや知識人がいたが、本当に彼らの陰謀が成功しなくてよかったと、つくづく思う。ただし、その残党はいまだにマスコミ界に跳梁跋扈しているので、日本国民は二度とだまされないように警戒すべきだろう。

 見分けるのは簡単だ。もうおわかりのように現在の日韓関係悪化については、日韓基本条約という国と国との約束を守らない韓国にすべての非があり、これは国際的常識でもある。そして、なぜ韓国がそんな国際的信用を失うような愚かな行動に出るかと言えば、李教授が徹底的に批判しているように反日を国是にしてしまったからだ。だから、そんな政権とは一切妥協すべきでは無い。にもかかわらず「日韓友好」とか「国際協調」とか耳触りのいい言葉を唱えて韓国いや文政権を擁護するような人間は、北朝鮮の支持者かあるいは何も事情がわかっていない無知な人間と考えるべきだろう。

 かつて、そういう連中は北朝鮮についても「平和愛好国家」で「ミサイルでは無く人工衛星の実験」で「北朝鮮は日本人拉致などはしていない。そんなことを言うのは右翼だ」と主張していたことを、どうかお忘れなく。

 それにしても情け無いのは、韓国のマスコミだ。歴史家が過去の真実をあきらかにする義務があるように、ジャーナリストは現在の真実をあきらかにする義務がある。にもかかわらず韓国のマスコミは、反日という国是に協力するだけで義務を果たそうとしない。私の知る限りでは、反日という韓国を滅ぼしかねない国是に対して批判的な韓国マスコミは存在しない。

 将来、歴史年表を作るとしたら二〇一九年の韓国の欄には、「この時代、韓国には真の歴史家はいたが、真のジャーナリストは存在しなかった」と書かねばならないだろう。情け無く悲しい話だ。もっと悲しいことは、それが民主主義国家における最大の不幸の一つであることを、当の韓国民が理解していないということである。

※週刊ポスト2019年11月22日号

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_970b97538f51 oa-newspostseven_0_9c1b8c314a9f_絆創膏で傷は治る? マウスウオッシュは虫歯予防になる? 9c1b8c314a9f

絆創膏で傷は治る? マウスウオッシュは虫歯予防になる?

2019年11月12日 07:00 NEWSポストセブン

 全国のドラッグストアの総売上高は年々伸び続け、2018年には7兆円を突破。今や日本人の生活に欠かせない存在となっている。しかし、あらゆる薬が容易に手に入るからこそ、その効果は言ってみれば玉石混交ともいえる。

 自己判断で使用して思わぬ副作用を招いてしまうこともある。その一例を紹介する。

 絆創膏を貼っておけば安心と思っていたが、それがかえって傷を悪化させていたとは。加藤整骨院院長の加藤進さんはこう言う。

「昔は、傷を乾燥させて早くかさぶたを作った方が治りが早いとされていました。しかし、今は潤いを保ったまま空気に触れさせない『湿潤療法』の方が傷を早く治し、傷痕も残りにくいため主流になっています。

 そのため、昔ながらのガーゼのついた安価な絆創膏は治りが遅く、ガーゼが傷口に張りついたりして逆効果。多少値が張っても、『キズパワーパッド』のような湿潤のテープを選んで」

 湿潤療法の三原則は、「水でよく洗う」「消毒しない」「乾かさない」。意外に思うだろうが、消毒してはいけない。新潟大学名誉教授の岡田正彦さんは解説する。

「擦りむいたりけがをしたら、まず消毒液で消毒するのが常識でしたが、今はまったくの逆。消毒液の作用が強すぎて、健康な皮膚まで傷つけたり死滅させてしまうのです」

 CMでよく見かける胃薬だが、選び方ひとつで悪化することも。『薬は減らせる!』(青春新書インテリジェンス)の著者で薬剤師の宇多川久美子さんはこう語る。

「市販の胃薬のなかで『H2ブロッカー』を配合したものは、胃酸の分泌を抑える効能があります。胃もたれや消化不良の時にのむと胃酸不足の胃の中がかえって荒れてしまうのです。

 また、胃酸は強力な酸でウイルスや細菌を死滅させる役目があり、分泌量が減ると滅菌力が下がって、ウイルス性胃腸炎にかかりやすくなります」

 胃薬は胃痛の原因で使うべき薬が変わる。たとえば、食べすぎによる胃もたれの場合は胃酸を中和する漢方ベースの胃薬、お腹に不快感があり、空腹時や朝、口臭がひどい時は胃粘膜を保護するタイプの胃薬、食後の膨満感が続く場合は消化酵素や乳酸菌剤が含まれたものをのむとよい。

  ドラッグストアで購入する場合は、自己判断せず必ず薬剤師に相談しよう。

 就寝前の習慣にしている人も多いマウスウオッシュ。これも実は、虫歯や歯周病の予防効果は期待できない。

「マウスウオッシュには、血管を丈夫にして鼻づまりを解消するとされる『トラネキサム酸』や抗炎症作用があるとされる『グリチルリチン酸ジカリウム』などが含まれていますが、どちらも研究による効果は証明されておらず、つまりはエビデンスがない。

 虫歯は、歯磨きですら予防の科学的根拠がないといわれるのに、マウスウオッシュをするだけで虫歯や歯周病が予防できるとは思えません。また、マウスウオッシュでは歯に付着した歯垢をはがしたり、除去はできません。エチケットとして使う分にはよいですが、虫歯や歯周病の予防効果は期待できないでしょう」(岡田さん)

※女性セブン2019年11月21日号

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_970b97538f51 oa-newspostseven_0_1052778847aa_侍ジャパン稲葉監督の「指笛」 審判団の心象悪化に懸念の声 1052778847aa

侍ジャパン稲葉監督の「指笛」 審判団の心象悪化に懸念の声

2019年11月11日 16:00 NEWSポストセブン

 3連勝で国際大会「世界野球WBSCプレミア12」の1次ラウンド首位通過を決めた侍ジャパン。四番・鈴木誠也が2打席連続本塁打を放つなど打線は絶好調。投手陣も盤石で、11日から日本で始まるスーパーラウンド(2次ラウンド)へ弾みをつけた。代表チームを率いる稲葉篤紀・監督への評価もうなぎ登りだ。

「短期決戦となる国際大会では、選手の好不調の見極めが何より大切。稲葉監督は、勝負所で次々と手を打って流れを引き寄せた」(スポーツ紙記者)

 象徴的だったのが、初戦となったベネズエラ戦(5日)の逆転勝利を引き寄せた終盤の采配だろう。

 2点のビハインドで迎えた8回。1死満塁のチャンスで、それまで4打席ノーヒットと当たりのなかった一番打者の坂本勇人(巨人)に代え、山田哲人(ヤクルト)を代打に送ったのだ。山田はあわや満塁弾という大ファールをレフトポール際に打った後、落ち着いて押し出しの死球を選んだ。ここで一気に試合の流れが変わり、侍ジャパンは一挙6点を奪って勝ち越しに成功した。

 しかし、この名采配に意外なところで“物言い”がついた。稲葉監督は代打・山田を球審に告げる際、口に両指をくわえ、指笛を鳴らして主審を呼びつけ、ジェスチャーだけで申告したのだ。別のスポーツ担当記者がこう懸念する。

「選手の交代を告げる際は、監督が自ら球審のところまで出向いて申告するのが常識です。国際試合では考えられない行為だったようで、海外のメディアや、ベネズエラの選手たちも驚いていた様子でした。きっとアンパイアもいい気持ちではなかったのではないか。国際試合では審判団の心象を損なうと不利になることが少なくない。これがスーパーラウンドの大事な局面で影響しなければいいが……」


 プレミア12の前身であるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の第1回大会(2006年)では、2次ラウンドで日本とアメリカが対戦。同点の8回、日本が犠牲フライで1点を勝ち越したと思われたが、米国が「三塁走者の離塁が早い」と球審に抗議し、判定が覆った。その後、日本はアメリカにサヨナラ負けを喫した。

 当時の侍ジャパンの王貞治監督は「野球の母国のアメリカでこんなことがあってはならない」と激怒し、「世紀の誤審」と報じられた。

 にわかには信じられないことが起こるのが国際大会。ふとしたことから足下をすくわれかねない。稲葉監督はベネズエラ戦を振り返った際に「(指笛は)良くないことなのでやめようと思います」と語っていたが、念には念を入れて「国際試合のマナー」にも気を配ったほうがよさそうだ。

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_970b97538f51 oa-newspostseven_0_2c6c3051cd3f_「毒母」に育てられた子供は自己否定しがち、毒母は連鎖 2c6c3051cd3f

「毒母」に育てられた子供は自己否定しがち、毒母は連鎖

2019年11月11日 16:00 NEWSポストセブン

 自分の子供を恐怖でコントロールしたり、過剰なまでに甘やかせたりする“毒母”。最近ではドラマなどで扱われることも増えている。毒母にもいくつかのタイプがあるが、どれも根本にある原因は同じ。家族問題に詳しい精神科医の斎藤学さんが言う。

「毒母は、自分自身も毒母に育てられた娘です。母自身が自己肯定できていないと、それが子供に連鎖する。子供の自己愛が損傷されるし、膨らまないのですが、それが如実に出る対象が、同性である娘。母の分身であり、共感してくれる存在だとみなされやすいのです」(斎藤さん・以下同)

 斎藤さんによれば、赤ちゃんは生後半年ほどで脳神経系が成熟し、母を「自分と別の生き物」とみなすようになる。

「その後、8割くらいの子は、主体としての自分と、他者としてのお母さんという関係を受け入れる。5~6才になると、このペア関係を自分という主体の支えとして考えられるようになる」

「自分と母は別の生き物だ」と自立しようとするわが子の自然な発達を邪魔しようとするのが、毒母の共通点だといえる。

「毒母問題は『あなただけは私をわかってくれてもいいでしょ』という母の思いが娘に向けられて起こります。反抗期のように思春期に突発するものではなく、赤ちゃんの時からの長い歴史を経た“こじれ”から生まれるのです」

 つまり毒母は、自身もまた母によって傷つけられたために、心が成熟していない人なのだ。ひとりで苦難を乗り越えられない幼さがあるからこそ、娘に依存するというわけだ。

 母娘関係専門カウンセラーの高橋リエさんも「毒親は連鎖する」と前置きする。

「子供は親のケアがなければ生きられないため、親に気に入られようと必死になります。“毒母“の子供たちは、つねに母が怒っていないか顔色をうかがい、不安で緊張し続ける毎日を余儀なくされるのです。小さい子供の場合は、おねしょや爪噛み、不眠(特にお昼寝ができない)などに表れることもあります。

 親が怖いと、家で緊張を強いられ、自律神経が乱れて、つねに過緊張状態で生きるようになります。それが『警戒モード』で、不眠や肩こり、食いしばり、対人不安や焦燥感があり、『ねばならない』で行動しがちになります。さらにストレスが強まると、自律神経が『フリーズモード』になり、体が動かなくなったり、うつ、不登校、引きこもりになることもあります」(高橋さん・以下同)

 親に見捨てられないよう、何事も「早くしなければ」「完璧にしなければ」「競争に勝たなければ」と必死で頑張った人ほど、将来“毒母”になってしまいがちだ。

「たとえば、テストで90点を取った子供に『どうして100点じゃないの!』と怒鳴るような親は、自分が子供の頃に『完璧にできなければ親に嫌われて、育ててもらえなくなる』と戦慄し、今もその強迫観念に支配されて生きているのです。そのため、子供の気持ちを思いやる余裕がまったくなく、いちいち過剰反応を起こしてパニックになるのです」

 そんな“毒母”に激しく責められた子供は、「自分はダメなんだ」「親の期待に応えられない自分は価値がない」などと自己否定的な思い込みを持ってしまう。成人後も人と自分を比べて落ち込んだり、人に嫌われているのでは、評価されていないのでは、バカにされているのでは…などと思いやすく、生きづらさを抱えがちだ。

「つねに人の顔色をうかがっていたり、視線や物音、匂いなどに過敏になったりする一方で、自分の悲しみや恐怖を感じずに済むよう、感情にフタをする『感情マヒ』という状態に陥る人がほとんどです。ことあるごとに親に否定され続けたため、自分が何をやりたいのかもわからない人も多い。幼少からの過緊張と感情の抑圧で、脊椎側弯症のように体がゆがんだり、自己免疫疾患の持病がある人も少なくありません」

※女性セブン2019年11月21日号

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_970b97538f51 oa-newspostseven_0_807f9db56d50_女子ゴルフ暴言騒動 背景に岡本綾子氏と協会幹部との距離感 807f9db56d50

女子ゴルフ暴言騒動 背景に岡本綾子氏と協会幹部との距離感

2019年11月11日 16:00 NEWSポストセブン

 その内容もさることながら、騒動が明らかになる経緯も異例だった。女子ゴルフ日本ツアーの「NOBUTA GROUPマスターズGCレディース」(10月24~27日)で人気プロ・笠りつ子(りゅうりつこ・32)が起こした「死ね暴言」問題だ。

「トラブルは初日のスタート前に起きた。ゴルフ場の風呂場の脱衣所にバスタオルがなかったことが発端。朝は脱衣所でストレッチをする選手が少なくないが、その時に床に敷いて使ったタオルを持ち去ってしまうことが多く、この大会では主催者側がLPGA(日本女子プロゴルフ協会)と話し合って事前に撤去していた。

 そのことが選手側に伝わっておらず、従業員にバスタオルを出すよう要求したが断わられ、対応した副支配人と押し問答になって、最後に笠が“頭が固い。死ね”と暴言を吐いたという話です。それを伝え聞いた主催者側が激怒してしまった」(ツアー関係者)

 この騒ぎを大会最終日となる10月27日朝、デイリースポーツのコラムで、女子ゴルフ界の大御所・岡本綾子(68)が“暴露告発”し、明るみに出た。コラムでは当事者について〈優勝したこともあるベテランプロ〉と名前を伏せながらも、〈LPGAはもっと選手を教育したらどうか〉と手厳しく批判した。

 翌28日にはスポーツ紙が笠の実名を報じ、31日に笠自身が謝罪文をマスコミに送付。当面の間、ツアー出場を自粛すると公表した。LPGAの小林浩美会長(56)も「あってはならない発言。協会として責任を感じている」と釈明に追われた。

“告発者”となった岡本氏は、この大会のテレビ解説で会場入りしていたため騒ぎを耳にしたという。


「大ブレイクした渋野日向子(20)の課題を指摘するなど、歯に衣着せぬ解説で知られる岡本氏ですが、現在の協会執行部とは距離を置いている。小林会長は、樋口久子・前会長(74)から禅譲されるかたちで協会トップになった。

 樋口前会長や小林会長は、何事も大きな問題にならないように水面下で根回しするタイプなのに対し、海外でプレーしてきた岡本氏はすべてオープンにして世論に判断してもらおうとする。考え方が180度違い、自然と岡本氏は運営から離れていった。今回は、自身の門下生への厳しい指導で知られた岡本氏が、笠をはじめとする選手たちにお灸を据えたかたちだが、背景には協会幹部との路線の違いもあったのでしょう」(ベテラン記者)

※週刊ポスト2019年11月22日号

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_970b97538f51 oa-newspostseven_0_fdca4498b2d0_ACC賞、香取慎吾&草なぎ剛、リリー・フランキー、寺田心登場 fdca4498b2d0

ACC賞、香取慎吾&草なぎ剛、リリー・フランキー、寺田心登場

2019年11月11日 16:00 NEWSポストセブン

 広告賞「2019 59th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」の贈賞式が行われ、フィルム部門クラフト賞の「演技賞」を富士フイルム「樹木さん2018年末特別篇」に出演した故・樹木希林さんが受賞し、娘の内田也哉子が代理で登場した。

 また、同じく「演技賞」はUHA味覚糖の「さけるグミ」のリリー・フランキー、ブックオフコーポレーションの寺田心、アンファーの「スカルプD メディカルミノキ5」草なぎ剛と香取慎吾にも贈られた。

撮影/浅野剛

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_970b97538f51 oa-newspostseven_0_56acb60a6d9e_田中みな実 加藤綾子や宇垣美里とは事実上の共演NGか 56acb60a6d9e

田中みな実 加藤綾子や宇垣美里とは事実上の共演NGか

2019年11月11日 16:00 NEWSポストセブン

 芸能界でしばしば囁かれる「共演NG」。過去に何らかの遺恨があったケースや、恋愛が関係しているケースなど、様々なパターンがあるが、ライバル関係にある2人が共演しないというパターンは多いという。同じ番組に“同クラス”が並ばないという点では女子アナのバトルは、特に熾烈だ。

 9月25日放送の『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)では、田中みな実アナ(32才)とカトパンこと加藤綾子アナ(34才)が激突した。

「そもそもこの2人には不仲説があったのですが、それを田中アナが否定するために“嫌い合うほどお互いのことを存じ上げないんです”と発言し、加藤アナをピリピリとさせました。ここまでは番組の演出でしょうが、もう共演は組みにくいでしょうね。

 加藤アナはニュース番組での実績も豊富だし、キャリアも明らかに田中アナより上。田中アナと比べられるのは嫌でしょうが、バラエティーの実力や女優力は田中アナが優勢。加藤アナとしてはうまみがなく、今後の共演は拒否するのではないでしょうか」(番組関係者)


 田中アナも、同じTBS出身で“ぶりっ子”がかぶる宇垣美里アナ(28才)との共演は難しいといわれている。

「1つの番組で同じようなキャラは両立しませんから、Aさんを使うとBさんは使えないとなる。そんな“共演NG”は次々と出てくるわけです。“そういえばあの人、最近見ないな”と思ったら、同じキャラの人気者に共演NGを食らったのかもしれません」(芸能ジャーナリストの二田一比古さん)

 女の戦いは容赦がない。

※女性セブン2019年11月21日号

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_970b97538f51 oa-newspostseven_0_04823100decd_吉野氏、山中氏ほか ノーベル賞受賞者が影響を受けた本 04823100decd

吉野氏、山中氏ほか ノーベル賞受賞者が影響を受けた本

2019年11月11日 16:00 NEWSポストセブン

 リチウムイオン電池の開発で2019年のノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏(旭化成名誉フェロー)。受賞決定後の会見で、吉野氏が「科学への興味を持つきっかけになった本」として挙げたのが『ロウソクの科学』(ファラデー著)だった。

 会見直後から「子や孫に読ませたい」と出版社や書店に問い合わせが殺到し、版元各社は緊急重版を決定した。

 同書は19世紀イギリスの化学・物理学者、マイケル・ファラデーが子供向けに行なったロウソクの燃焼実験をまとめたもの。吉野氏はこの本を読み、「子供心に化学は面白そうだと思った」という。2016年にノーベル医学・生理学賞を受賞した大隅良典氏(東京工業大学栄誉教授)も、受賞時に「科学者を志すきっかけになった本」と紹介した。

「世界的な名著で、科学者の多くが子供の時に読んでいます。日本では複数の出版社から『ロウソクの科学』が刊行されており、最新版は写真入りで読みやすく、子供でも科学に興味が持ちやすい内容です」(サイエンス作家の竹内薫氏)

 2008年に物理学賞を受賞した益川敏英博士が「子供の頃に読んでいた」と紹介したのは月刊誌『子供の科学』だ。

 大正13年の創刊以来、90年以上にわたり科学好きの少年少女に愛されてきた同誌の愛読者には、白川英樹氏(2000年・化学賞)、小柴昌俊氏(2002年・物理学賞)といった歴代のノーベル賞受賞者がいる。前出・竹内氏は同誌をこう評する。

「通称は『子科』。実験に危険が伴う場合もきちんと説明し、論理的に分析する姿勢を養えます」

 iPS細胞の開発で2012年のノーベル医学・生理学賞を受賞した山中伸弥氏(京都大学教授)は、講演などで、幼少期に読んで影響を受けた本としてドイツのSF小説『宇宙英雄ローダン・シリーズ』を挙げている。書評家の大森望氏が同書について解説する。


「1961年から現在まで続く世界最長の宇宙冒険SFで、複数の作家チームで執筆され、邦訳も600巻以上刊行されています。宇宙のスケールや異星文明との遭遇が中高生にもわかりやすく描かれています」

 また山中氏は、2019年7月に刊行された『まなの本棚』(芦田愛菜著)に収録された対談で「中学生の頃に影響を受けた本」として『地球の科学 大陸は移動する』(竹内均、上田誠也著)を紹介している。

「現代科学に基づいて地球規模の雄大な話を読みやすく説いています。『もしかして』という発想力や空想の大切さを気付かせてくれる一冊です」(竹内氏)

 ノーベル文学賞作家の大江健三郎氏は、著書『読む人間』で9歳の頃に母親からもらったマーク・トウェイン(19世紀のアメリカ人作家)の『ハックルベリー・フィンの冒けん』の影響を強く受けたと書いている。

 大江氏を特に引き付けたのは、主人公のハックが一緒に旅をする黒人奴隷のジムを裏切ろうとして思いとどまり「よし、僕は地獄へ行こう」と決心する場面だ。

〈地獄に行ってもいいから、ジムを裏切るまい、と考える。私が影響を受けたのはその一行です〉(大江健三郎『読む人間』より)

※週刊ポスト2019年11月22日号

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_970b97538f51 oa-newspostseven_0_0fed89fe8ad6_安倍首相の首里城「財源支出」宣言 台風19号被災者は複雑 0fed89fe8ad6

安倍首相の首里城「財源支出」宣言 台風19号被災者は複雑

2019年11月11日 16:00 NEWSポストセブン

 11月6日の閣僚会議で、安倍首相は首里城再建について、「必要な財源を含め、政府として責任を持って全力で取り組んでまいります」と発言。2019年度の補正予算に必要経費を盛り込む方針を示し、“国主導”を改めてアピールした。

 今年完了した首里城の復元事業の総事業費は240億円。首里城には火災保険がかけられており、その限度額は70億円といわれている。

「がれきの撤去や周辺整備も必要で、修復に関わる人件費や資材費も高騰している。再建には200億円以上はかかると見られている」(地元紙記者)

 この安倍首相の発言を複雑な気持ちで聞いているのが、先の台風19号で被災した人々だ。

 政府はこの台風被害からの復興のため、2019年度予算から7億1000万円を支出する方針を決定したが、甚大な被害を被った千葉県を中心に、被災地ではいまだ家屋の修復や泥水の除去に追われ、3000人超が避難所生活を余儀なくされている。

「浸水した1階の汚泥はまだ除去しきれていないし、屋根瓦が吹き飛ばされ、雨のたびに雨漏りがすごい。周りもそんな家ばかりです。一体いつになったら元通りの生活が送れるのか、先が見えない。

 そんななかで、真っ先に沖縄に何百億円もの費用を首里城に充てるという宣言は、どうなんでしょうか。もちろん文化財の再建は重要ですが、もっと優先的に国の予算をあてるべき場所があると思うんです」(千葉県茂原市の被災住民)

 ネット上にも安倍首相の発言には疑問の声が噴出しており、

〈被災地そっちのけの政策ではないか〉

〈そのお金は氾濫した河川の整備につかうべき〉

 といった書き込みが殺到した。政治評論家の小林吉弥氏が語る。

「タイミング的にも、被災地の人々は複雑だと思います。安倍首相はすでに東京五輪後の衆院選挙を見据えており、政府の沖縄政策で疲れ切っている県民の不満をここで取り除いておきたい。素早い予算対応の裏には、そうした思惑があるのだと思います」

※週刊ポスト2019年11月22日号

外部リンク

cat_oa-newspostseven_issue_970b97538f51 oa-newspostseven_0_3a82e460b966_命に関わることもあるアレルギー サーファーは納豆に注意 3a82e460b966

命に関わることもあるアレルギー サーファーは納豆に注意

2019年11月11日 16:00 NEWSポストセブン

 2人が1人がアレルギーを持っている言われる現代日本。命に関わるケースも珍しくない。ある女性は、「友達との温泉旅行で、夕食にかにやえびを食べたあと、2時間ほど休憩してから温泉に入ったら、急に呼吸困難になってしまって…」と明かす。

 これは「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」といわれる症状の一例だ。

 アレルゲンとなる食べ物を食べたあと、2~3時間以内に運動をするとアレルギーを引き起こす。国立病院機構相模原病院副臨床研究センター長でアレルギー性疾患研究部長の海老澤元宏さんはこう話す。

「普通の食物アレルギーと違うのは、ただ食べただけでは起こらないということ。検査をしても原因となる物質の特定が難しいことも特徴です。アレルギー反応が出るかどうかは、その日の体調によるところがあり、体調がすぐれない時の方が出やすいという傾向もあります」

 甲殻類や小麦が原因になることが多く、食後の激しい運動、散歩や入浴でも起こることがある。アレルゲンの疑いのあるものを食べた場合は、4時間は運動を避けた方がいい。

 怖いのは、「アナフィラキシーショック」につながるリスクがあることだ。

「『アナフィラキシー』は、皮膚、粘膜、呼吸器、消化器など体の2か所以上の器官で症状が出ている状態を指します。『ショック』は急激な血圧の低下による症状を意味しており、脳に充分な血液が供給できなくなって、運動能力や判断力の低下、意識消失といった危険な状態に陥ります。皮膚症状に加えて呼吸器系に症状が出た場合は、アナフィラキシーと判断し、治療が必要です」(海老澤さん)

◆サーファーは納豆に注意

 アレルギーは原因となる物質(アレルゲン)が体内に侵入したことを「IgE抗体」が感知することで症状が出る。異なる物質であっても、たんぱく質構造が似ていればIgE抗体はアレルゲンとして判別し、その結果アレルギー反応が起きてしまうこともある。このように、異なる物質で反応が出てしまうことを「交差反応」と呼んでいる。

 予想外の交差反応から生じたアレルギーが話題になったこともある。

 横浜市立大学附属病院の研究によると、納豆アレルギーを引き起こす「PGA」という物質はクラゲにも共通するため、クラゲに頻繁に刺されているサーファーは、納豆アレルギーを発症しやすくなるという。なかには、朝食で食べた納豆でアナフィラキシーショックを起こし、意識を失ったサーファーもいる。

 マリンスポーツが好きな人はクラゲの時期に注意し、なるべく肌の露出が少ない格好で刺されないようにしたい。

※女性セブン2019年11月21日号

外部リンク