昨日のG1朝日杯フューチュリティSに続き今週は砂の頂上決戦
Jpn1全日本2歳優駿が川崎競馬場で行われます。
1950年の創設から第70回を迎える今年まで、一貫して川崎を
舞台に熱戦を繰り広げてきた伝統のレースです。過去ここから
後の日本ダービー馬ゴールデンウェーブやダイゴホマレを輩出
オンスロートは長じて天皇賞春と有馬記念を、ヒカルタカイは
同じく天皇賞春と宝塚記念を連勝しています。地方馬にとって
青雲の志に萌えて挑む、まさに「登龍門」の大レースでした。
交流競走に指定されて以降も、後にイギリスとフランスのG1を
勝ったアグネスワールド、中央、地方、海外、砂芝を問わない
異能の名馬アグネスデジタル、地方馬のトーシンブリザードは
南関三冠にジャパンダートダービーを加え史上唯一の四冠馬に
君臨しています。一昨年のルヴァンスレーヴはデビュー3戦目で
このレースを圧勝し、トーシンブリザードと並んで史上最速の
2歳優駿王者となっています。歴代勝ち馬からこれだけの強豪
名馬を送り出し続けてきた2歳重賞というのも稀有な存在です。
この名レースが、来年から「JBC2歳優駿」とレース名を変え
日本のサラブレッドの98%を生産する北海道・門別競馬場に
舞台を移設して、大井のJBC3競走と同日に行われるようです。
アメリカのブリーダーカップに範を取ったJBCの設立理念から
馬産地振興は設立当初からの大きなテーマであり、ネット馬券
全盛の現在なら興行面での不安も解消され、長年の悲願実現に
ゴーサインが出されたのでしょう。
70年の長きに渡って川崎の地に根付いて来た全日本2歳優駿も
残念ながら数々の名馬群、名レースの思い出とともに、今年が
見納めになってしまいそうです。寂しさが込み上げて来ます。
しかし一方「JBC2歳優駿」は現行より1ヶ月以上も前倒しされ
このことにより、様々な課題を積み残すことになりそうです。
明日は、そのあたりの問題を考えていきたいと思います。