2019年12月28日から2020年1月2日まで渋谷駅〜表参道駅、青山一丁目駅〜溜池山王駅の区間で終日運休する東京メトロ銀座線。
運休のお知らせが日本語、中国語、韓国語の3ヶ国語のみで表記されており、英語での説明はないという情報が広がっているが、これは不正確な情報だ。BuzzFeed Newsはファクトチェックを実施した。
情報の発端となっているのは2019年12月12日に投稿された1つのツイートだ。ツイートでは銀座線運休のお知らせが日本語、中国語、韓国語のみで表記されているという趣旨になっている。
このツイートは12月16日現在、3500回以上リツイートされており、「これが地元の駅にあったら苦情を言う」「英語が世界的に公用語なんだから、中韓語は必要ない」といったコメントが寄せられている。
現場に行ってみると…
BuzzFeed Newsが東京メトロ銀座線の新橋駅、赤坂見附駅の構内を確認したところ中国語や韓国語だけでなく英語で運休を伝えるポスターは改札前、切符売り場近く、ホームの柱など駅のあらゆる場所に掲示されていた。
日本語のみで記載されたポスターなども見受けられたが、ホームを歩けば英語や中国語、韓国語などでの説明も目に入ってくる状況だ。
中にはQRコードが記載され、様々な言語で運休のお知らせを知ることのできるポスターも存在した。
東京メトロを運営する東京地下鉄株式会社の担当者はBuzzFeed Newsの取材にこう語る。
「海外の方に対してはホームページと駅貼りポスター、中刷りポスター、チラシで年末年始の運休情報を周知しています。ポスターは日本語と英語、韓国語と中国語の4ヶ国語に対応しています」
現在、駅の構内に貼られているポスターの種類は全部で4種類。これらをどの間隔で、何枚貼るかは各駅の判断の委ねているため会社として把握はしていないという。
東京メトロではこれまでも、券売機や駅内での案内は日本語、英語、中国語(簡体字と繁体字)、韓国語、タイ語、フランス語、スペイン語の8言語に対応してきた。これら8言語を使用する利用者が多いことがその理由だ。
ネット上では「日本語と英語で十分」といった声も上がっている。だが、担当者は「英語のみならず、多くの言語で対応することがよりふさわしいと考える」とコメントしている。
3日後の15日午後8時49分に投稿者は「多数のコメントが寄せられ別途日英の告知もある旨教示も頂き有難うございました」とリプライの形式でツイート。英語で表記したポスターが存在していることも認めているが、もともとのツイートだけが拡散している状況だ。
ジャーナリストの有本香氏も12月15日午前12時37分にこのツイートを「世界で最も使用人口の多い言語で表記しない理由をむしろ知りたい」とコメントした上でリツイート。有本氏のツイートは16日現在、5000回近くリツイートされており、元のツイート以上に拡散されている。
BuzzFeed JapanはNPO法人「ファクトチェック・イニシアティブ」(FIJ)のメディアパートナーとして、2019年7月からそのガイドラインに基づき、対象言説のレーティング(以下の通り)を実施しています。
ファクトチェック記事には、以下のレーティングを必ず記載します。ガイドラインはこちらからご覧ください。なお、今回の対象言説は、FIJの共有システム「Claim Monitor」で覚知しました。
また、これまでBuzzFeed Japanが実施したファクトチェックや、関連記事はこちらからご覧ください。
- 正確 事実の誤りはなく、重要な要素が欠けていない。
- ほぼ正確 一部は不正確だが、主要な部分・根幹に誤りはない。
- ミスリード 一見事実と異なることは言っていないが、釣り見出しや重要な事実の欠落などにより、誤解の余地が大きい。
- 不正確 正確な部分と不正確な部分が混じっていて、全体として正確性が欠如している。
- 根拠不明 誤りと証明できないが、証拠・根拠がないか非常に乏しい。
- 誤り 全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがある。
- 虚偽 全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがあり、事実でないと知りながら伝えた疑いが濃厚である。
- 判定留保 真偽を証明することが困難。誤りの可能性が強くはないが、否定もできない。
- 検証対象外 意見や主観的な認識・評価に関することであり、真偽を証明・解明できる事柄ではない。
こんなところでも…という妄想は控え為譲(させ)て戴きます…。 今後修正も有りそうなので、尚更です。