マイクロソフトの次世代機 Xbox Series X 発表済み情報・不明点まとめ
箱っぽい箱
ゲームイベント The Game Awards で初めて正式名が明かされたマイクロソフトの次世代ゲーム機「Xbox Series X」。
ソニーのプレイステーション5と同じ AMD Zen 2 / Navi アーキテクチャの採用、最大8K解像度や高速なGDDR6メモリ、現行ゲーム機として最速の Xbox One X より「4倍高速」など主な仕様は、6月のイベントE3の時点で、開発名「Project Scarlett」として発表済みです。
今回の発表では正式名の Series X と本体外観、付属の新コントローラや歴代Xboxとの互換性などが判明したほか、マイクロソフトの幹部がインタビュー等でいくつか新しい情報を公表しました。
ここでは公式発表と、マイクロソフトの幹部がソーシャルメディアやインタビュー等で明かした情報をもとに、現在判明していること・ 逆にまだ未公開の点についてまとめます。
正式名称「Xbox Series X」
従来の開発名 Project Scarlett から、正式名のXbox Series X へ。現行の Xbox One X と似ていますが、どちらもハイエンドモデル・プレミアム製品の位置づけです。
現行の Xbox One X は下に通常版の Xbox One があるうえでの上位版ですが、Xbox Series X と同じ世代で下のグレードが登場するのか、すべてのXbox ファミリーで最上位になることからの「ハイエンド」なのかは不明。
マイクロソフトがクラウドゲーミング Project xCloud 専用の安価な製品も含む複数の次世代 Xbox を開発中であるとのうわさはかなり以前から続いていますが、今回の Series X 発表では何も言及はありません。
マイクロソフトのゲーミング部門責任者 フィル・スペンサーは米GameSpotのインタビューで、Series X 以外にも別モデルの新 Xbox を開発中かどうかには回答を避けたうえで、あくまで「シリーズ〇〇」という命名について、今後もし必要になればXの部分を変えた別のモデルを投入できる柔軟性があると語っています。
Xbox Series X本体
・幅はXbox コントローラ程度、高さは幅の2.5倍程度。
・冷却はひとつの大型ファンで、縦置き時の天面から排気する。
・ファンの音は (比較的静音で知られる) Xbox One X と同等以下。
・光学ドライブスロットも備える
・縦置き・横置き対応
・スペンサーいわく、シンプルな角柱は外観ありきではなく機能・性能から決定した形状。
・目立たず置かれた環境に溶け込み、ゲームそのものへの没入感を増すことを意図したデザイン
本体ハードウェア・ソフトウェア仕様
・AMD Zen 2 アーキテクチャのCPUは Xbox One X の4倍高速
・Navi ベースのGPUは Xbox One X の2倍、無印Xbox Oneの8倍高速
・4K 60fps描画対応。および最大8K解像度、最大120Hzリフレッシュレート、可変リフレッシュレートにも対応。
・Variable Rate Shading 対応。描画する部分の視覚的な重要性によりシェーディング精度を最適化する機能をGPUレベルでサポート
・NVMe 接続SSD、GDDR6メモリ採用。量はどちらも未公開
・仮想RAMとしても働く高速なSSD採用で、新たにマルチレジュームに対応。現行の Xbox One は直前に遊んでいたゲームならば中断した点から再開できるのに対して、Series X では複数のゲームを切り替えて遊ぶ場合でも、起動やセーブデータのロードなどは不要で即再開できる。
・Dynamic Latency Input。ゲームのレンダリングパスとコントローラからの入力(タイミング)を同期させることで、低遅延・高速応答させる技術。
対応タイトル
・いまのところ Series X タイトルとして発表済みなのは Halo Infinite と、The Game Awards で初公開された Senua's Saga: Hellblade II。
・Hellblade 2のトレーラーはプリレンダではなく、Series X の能力デモとしてリアルタイム描画した映像
・ファーストパーティー作品については、マイクロソフトの Xbox Game Studios 傘下の15スタジオが「Xbox 史上、もっとも多く多様なラインナップ」を開発中
互換性
・マイクロソフトいわく、初代Xbox から四世代・数千タイトルのゲームが動く。(ただし、現行の Xbox One 世代では過去世代のソフトウェアエミュレーションをもとにしたタイトルごとの対応で、ディスクがあれば全タイトルが動くわけではない。特に初代Xboxのゲームは非対応が多い。)
・コントローラなどアクセサリについてはXbox One と互換。Xbox One / Windows 用のエリートコントローラは Series X でも使え、逆に新 Xbox コントローラは Xbox One でも使える。
新Xbox コントローラ
・新型コントローラは Series X 専用ではなく、Windows 10 でも Xbox One でも他のデバイスでも使える。すでに汎用コントローラ扱いの現行「Xbox Wireless Controller」(「Xbox One」ではない)の後継モデル。
・やや小さくなり、シェアボタンを新設。
・Dパッド(方向キー)は、Xbox Elite Controller を継承するハイブリッドデザイン採用
価格
・未発表。製品としてはハイエンドの位置付け。
・フィル・スペンサーは、Xbox One をPS4よりも1万円高い上に劣る性能で発売して大敗を喫したことを手痛い教訓と受け止めたうえで、最高の性能と、消費者がこれなら妥当と考える価格を両立させると語っている。
発売時期
・2020年末
さらなる詳細は2020年6月のE3で発表される見込み。まだ米国での発売日も価格も分かっていない段階ですが、Xbox One のように米国先行、日本は翌年秋ではなく、Xbox One X のように同時発売を祈りたいものです。
Power Your Dreams with Xbox Series X, Available Holiday 2020 - Xbox Wire
次世代Xboxは「Xbox Series X」、2020年末発売。性能はOne X の4倍、初代から互換 - Engadget 日本版
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