U―18プレミアリーグWESTで優勝した名古屋グランパスU―18は15日、ファイナル(埼スタ)でEAST王者の青森山田高と対戦し、2―3で敗れた。2点ビハインドからFW村上千歩(3年)の2得点で一時同点に追いつくも、後半17分に勝ち越し弾を許した。年間王者を逃し、達成すれば史上初だった「クラブユース選手権」、「Jユース杯」と合わせての3冠はならなかった。
勇気ある敗戦だった。前半12分にロングスロー、同27分にカウンターから続けて失点して0―2。青森山田の強度の高いプレスに何度チャンスをつぶされても、グランパスはボールをつないでゴールに迫る攻撃スタイルを貫いた。
狙っていた中央突破が実ったのは、41分だった。MF榊原のパスを受けたFW村上が、切り返しからの左足シュートで1―2。後半に入るとすばやい攻守の切り替えで敵陣に相手を押し込み、14分に村上が2点目となる同点弾を決めた。
「負ける気がしない中で戦っていた」とMF田辺。6月から11月にかけて公式戦25戦無敗。攻撃力を武器に、逆境をはね返してきた自負があった。だが…。後半17分、相手ロングボールの処理が甘くなったところを突かれて失点。最後まで攻め続けたが、無情のホイッスルを聞いた。
試合後、古賀監督は「本当に逃げずにぶれずに自分たちのサッカーを貫き通してきた。正直、『すごいなこいつら』という思いで見守っていました」と、クラブ史に残る快進撃を見せた教え子たちを誇った。
U―18でのラストゲームとなった3年生は、多くが大学に進学してプロを目指す。2得点をあげた村上は「グランパスは常に頂点にいないといけない。今後、自分が戻ってチームを頂点に導きたい」。再びエンブレムをつけるその日まで、成長を続ける。