阪神は15日、新外国人としてジョー・ガンケル投手(27)=米マーリンズ傘下3A=の獲得を発表した。年俸50万ドル(約5500万円)の1年契約で、先発候補として期待される。プロ7年間でメジャー登板ゼロながら、ジェフ・ウィリアムス駐米スカウト(47)が太鼓判を押す原石。「大変、エキサイティング。ヤクルトのマクガフ投手から日本の野球の素晴らしさを聞いていた。持ち味である攻めの投球ができるように頑張っていきたい」と、威勢のいいコメントを寄せた。
196センチの長身右腕で150キロ超の直球を持ち、平均球速は146キロ。スライダーなどの変化球も駆使し、制球力も武器のひとつだ。マイナーでは全クラスを通じて通算172試合に登板し、主に先発で45勝39敗12セーブ、防御率3・59。今季は3Aで19試合に投げ、8勝2敗、防御率3・80だった。
27歳と若く、伸びしろは十分。谷本球団本部長によると、日本球界にいない独特のタイプで「ジェフに言わすと向こう(米国)の投手に多い上半身で投げるタイプ。下半身が使えるようになれば、もっとよくなる」という。05年リーグV時の勝利の方程式「JFK」の一角を担った「J」のお墨付きだけに、期待は高まる。
今シーズン、チームの先発陣で規定投球回数に達したのは西と青柳だけ。高橋、ガルシア、岩貞、秋山らが続くが、ローテーションはまだまだ不透明だ。「チーム内の競争は間違いなく激化する」と谷本球団本部長。無限の可能性を秘めたガンケルが虎投を活性化させる。
◆ジョー・ガンケル(Joe Gunkel)1991年12月30日、米フロリダ州出身。27歳。ウェストチェスター大からドラフト18巡目(全体533位)でレッドソックス入り。メジャー経験はなく、オリオールズ、ドジャース、マーリンズなどのマイナー球団でプレーした。196センチ、102キロ。右投右打。