外国人専門家グループ、警官の過剰対応の調査委を辞任 香港デモ

警官のデモ参加者への対応を調べる調査委員会から外国人の専門家グループが辞任したことがわかった/Anthony Kwan/Getty Images

警官のデモ参加者への対応を調べる調査委員会から外国人の専門家グループが辞任したことがわかった/Anthony Kwan/Getty Images

(CNN) 香港の抗議デモに対する警察側の不適切な対応を調べる委員会に加わっていた外国人専門家グループが同委には独立した十分な調査権限がないことなどを理由に辞任したことが15日までにわかった。

デモ激化に伴い参加者への警官の手荒な排除方法が問題視され、民主派は独立的な調査を要求。地元政府は警察への苦情などを扱う既存の委員会(IPCC)を補助する役目で外国人専門家を集めたパネルを設置していた。

ただ、パネルの一員は先月、調査権限の不足を批判し、今月11日には他のメンバーを含めIPCCの致命的な欠陥を指摘する声明を発表。警察監視機関がなすべき活動の水準を満たさず、IPCCとの折衝でパネルの今後の効果的な活動が確保し得る手続き上の合意に達しなかったと主張した。

これに対しIPCC幹部は声明で、外国人専門家のこれまでの尽力に謝意を表明しながらも提起された不満には直接答えなかった。その上で「現在の状況の中で調査権限は保持していない。これを変えるには地域社会や利害当事者からの合意が必要」との認識を示した。

また、別の幹部は記者会見で、外国人専門家は辞任しておらず、最初に担った職務が終えたため活動から外れていると説明。彼らの作業結果は暫定的な報告書に盛り込まれるともした。

中国本土への送還も可能になりかねない逃亡犯条例改正問題を機にした香港での抗議デモは今年6月から激化。この間、同条例廃止を勝ち取った民主派は警察の過剰な取り締まりへの独立調査などを含める4条件の実現を要求している。

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