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 立憲民主党枝野幸男代表と共産党志位和夫委員長は15日夜、東京都内のホテルで会談した。首相主催の「桜を見る会」の追及を来年の通常国会でも継続することで一致。早期の衆院解散・総選挙を想定し、選挙準備を加速することで合意した。

 会談は臨時国会の閉会を受けて、枝野氏が呼びかけたもの。立憲の福山哲郎幹事長、共産の小池晃書記局長も同席した。

 「桜を見る会」を巡っては、共産党議員の質問によって、安倍晋三首相の後援会関係者が多数参加していた問題などが明るみに出た。その後、立憲など野党統一会派が共産と共同で問題を追及し、来春の開催の中止と運営の見直しが決まった。

 枝野氏は会談後、記者団に「臨時国会では野党が連携して、大変大きな成果を上げた。(志位氏と)連携が進んだことを確認して、さらに半歩、一歩大きく進めるということが確認できた」と述べた。

 志位氏も会談について記者団に「大変大事な一歩前進」と強調。「通常国会でも桜疑惑を徹底追及する。安倍政権を辞めさせて、政権を代えて、立憲主義を取り戻す」と語った。

 立憲と共産などは今夏以降、埼玉、岩手、高知各知事選で野党系候補をともに支援するなど選挙を巡る関係を築いてきた。次期衆院選では、原則的に全小選挙区での候補者擁立を目指す共産との候補者調整が焦点となる。

 枝野氏は、志位氏と合意した早期解散に向けた準備の具体的な内容を問われ、「それ以上でもそれ以下でもない」と述べるにとどめた。(井上昇、小林豪)