中根彦循(読み)なかね げんじゅん

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

中根彦循 なかね-げんじゅん

1701-1761 江戸時代中期の和算家。
元禄(げんろく)14年生まれ。中根元圭(げんけい)の子。京都の人。江戸建部賢弘(たけべ-かたひろ),久留島義太(よしひろ)にまなぶ。のち京都にかえり算学をおしえた。高次方程式近似解法を案出している。宝暦11年8月21日死去。61歳。名は卞。通称(安)之。号は法舳。著作に「開方盈肭術(かいほうえいじくじゆつ)」「竿頭(かんとう)算法」など。

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世界大百科事典内の中根彦循の言及

【数学パズル】より

…田中由真著の《雑集求笑算法》に最初の紹介があり,出題に〈通小町九十九夜〉という名がつけられている。これを中根彦循(1701‐61)著の《勘者御伽双紙》上巻(1743)が小町算として引用し今日に至っている。小町算の内容は,1から9までの9個の数字,または0から9までの10個の数字を使って,いろいろの数やおもしろい数式を作ることである。…

【中根元圭】より

…江戸中期の学者。名は璋,通称丈右衛門,号は律襲または律聚。字は元圭のほか元珪とも書く。近江国浅井の出身で医者であった。後に京都の白山町に住み,白山先生と呼ばれる。元圭は暦学,算学,漢学,音律など広く深く研究し,学者として広く知られる。数え24歳で暦の書《新撰古暦便覧》(1685)を刊行している。続いて,《七乗冪演式》(1691),《律原発揮》《異体字弁》(ともに1692),《天文図解発揮》(1693),《筌蹄集》(1695),《授時暦図解発揮》《皇和通暦》(ともに1714)を刊行した。…

※「中根彦循」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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