こんにちは。
先日からご報告させていただいている通り、2019年度第2回の実用英語技能検定1級に合格しました。
必死に勉強し、CSEスコア3000超えで一発合格を果たすこともできました!
今回は、語彙問題編、長文読解編に引き続き、筆記試験の残りのパート、ライディングの学習法をご紹介します。
英検は3級より上の級になるとライディングパートがあり、ここを対策すると合格にぐっとと近づけると言われています。時には、ライディングで一発逆転の一次試験突破を果たす方も。
逆に、無対策の場合はかなり手強いパートになります。わたしが2年前に準1級を受けた際もヒヤリとしました。リーディングとリスニングだけなら余裕の合格だったはずが、対策せずに受けてしまったライディングが大きく足を引っ張り、ギリギリの合格になってしまったんです。
それ以来苦手意識のあった英作文。英検1級はちゃんと対策しなくてはと思っていたものの、なかなかやる気になれず、重い腰を上げて真剣に取り組んだのは試験ひと月半前。そこからなんとか、合格者平均をわずかに越えるスコアにたどり着けました。
今回は、英検1級のライディングで合格ラインに到達するための学習法を、反省も交えながらご紹介します。
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ライディングの試験形式
まず始めに、英検1級のライディングがどんなものなのかを押さえておきましょう。
英検のライディングは、問題冊子の真ん中あたり、リーディングパートとリスニングパートの間にあります。だからといって、リーディングを解いた後にやる必要はありません。リーディングの前でも、途中でも、自分の好きなタイミングで始めれば大丈夫です。
わたしはライディングで時間切れになることを避ける為、最初にライディングを書くようにしていました。
問題用紙には、トピックと共に、以下の指示が書かれています。
- Write an essay on the given TOPIC.
- Give THREE reasons to support your answer.
- Structure: introduction, main body, and conclusion
- Suggested length: 200-240 words
与えられたトピックに関し、3つの理由を挙げながら、導入、本論、結論の構成かつ、200〜240単語程度の長さで自分の意見を述べます。
トピックは幅広く、芸術、文化、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治などから出題されます。一題のみ出題され、選択肢はありません。
つまり、どんなテーマであっても、瞬時に自分の立場を決め、根拠となる理由を3つ、具体例などとともに述べる必要があるのです。準1級のように、根拠に関するヒントもありません。
さらに、試験時間はリーディング+ライティングで100分です。1級となるとリーディングもなかなかの分量がありますので、ライティングに充てられる時間は25分程度です。
わたしは書くスピードが遅いので、3分で書く内容と構成を決め、20分で書き、2分でスペル・文法チェックのペース配分で練習していました。
これ、しっかり練習を繰り返さないとかなりきついです。
ライティングの評価基準
続いて、ライティングの評価のポイントを整理してみます。
ライティングは32点満点。これがCSEスコアに換算され、最高が850点となります。
32点の内訳は以下の通りです。
内容 : 課題で求められている内容が含まれているか
自分の意見と合わせて、その理由を明確にしましょう。その際に、多様な観点から考えて、意見を支える論拠や説明がより説得力のあるものになるようにしましょう。例えば、理由を書く際に、単純に「安いから」や「便利だから」だけでなく、安くなることがどういうことにつながるのか、また便利になることの具体的な例なども書きましょう。
構成 : 英文の構成や流れが分かりやすく論理的であるか
伝えたい情報の流れや展開を示す表現(接続詞など)を効果的に使って、自分の意見とその理由や英文全体の構成をより分かりやすくするようにしましょう。
語い : 課題に相応しい語いを正しく使えているか
同じ語彙や表現の繰り返しにならないように、文脈に合わせて多様な語彙や表現を適切に使用して、自分の意見とその理由を十分伝えられるようにしましょう。
文法 : 文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか
同じような形の文の繰り返しにならないように、多様な文のパターンを適切に使用して、自分の意見とその理由をより効果的に伝えられるようにしましょう。
ライティングテストの採点に関する観点および注意点(1級・準1級・2級) | 英検 |
それぞれのポイントの最高点が8点で、合計32点となります。(2019年から英検のライティングには、AIによる採点が導入されているようです。)
さらに注意するポイントとして、以下の点が挙げられています。
TOPICに示された問いに答えていない
TOPICに示された問いの答えになっていない場合や、全く関係のないTOPICについて書かれていると判断された場合は、すべての観点で0点と採点されることがあります。
英語ではない単語を使った解答
どうしても英語以外の単語を使う必要がある場合は、その言語を理解できない人にも分かるように説明を加えましょう。
意見と矛盾する理由や説明がある
自分が述べた意見に矛盾する内容の理由や説明を書かないようにしましょう。(TOPICに対して“Yes”と解答した場合は、“Yes”である理由や説明だけを書く)
理由に対する説明や補足がない
理由を書く際は具体的な例や説明を付け加えてより説得力のあるものにしましょう。
関係の無い内容が含まれている
TOPICに示された問いに関係の無い内容や他の部分と矛盾する内容を書かないようにしましょう。
首尾一貫した主張を、論理的に書く能力が求められるということですね。
英語力を審査するテストなのに課題が難しすぎると感じるかもしれません。しかし、それには理由があります。
そもそも英検1級は、CEFR (Common European Framework of Reference for Languages/ヨーロッパ言語共通参照枠)でC1レベルとされています。
ブリティッシュカウンシルによると、C1は以下のようなレベルだそうです。
C1:熟達した言語使用者
いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探して いるという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、また 学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の詳細な文章を作ることができる。
この基準に照らし合わせると、英検1級のトピックが難しいのも頷けますね。
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ライディングの合格ライン
では、実際にどの程度の点数を取れば合格に近付けるのでしょうか?
英検には足切りスコアというものがないので、リーディングやリスニングのスコアによっても変わります。ここでは仮に全パートでバランス良く得点することを目標に考えてみたいと思います。
一次試験はリーディング、ライティング、リスニングの3パートで、CSEスコア2028/2550が合格基準になります。これを3で割ると676ですね。
試験回によって素点とCSEスコアのバランスは変わりますが、様々なサイトの情報を調べたところ、素点24〜25点あたりが676のライン上にあるようです。
わたしの時はCSEスコアが高めに出た回だったので、素点で25点(78%)、CSEで725でした。
素点の内訳は、
内容 : 7/8
構成 : 6/8
語彙 : 6/8
文法 : 6/8
でした。
トピックは、"Is space exploration worth the cost?"。ライティングやスピーキングで定番のトピックだったので対策していた方が多いかと思いきや、CSEが予想より高く出たので驚きました。
わたしはYesサイドで、
- 他の星の爆発など地球に脅威を与える現象を調べることで、地球を守ることに繋がる
- 人口増加や資源の枯渇により、将来的に地球に住めなくなる可能性があるので、居住可能な惑星探査が必要である
- 宇宙開発の技術の中には、水の浄化システムや栄養価の高い宇宙食など、発展途上国の支援にも転用できる技術がある
の3点を根拠に述べました。
内容はこれで8/7取れたのでまずまず。どれも似たような視点とも言えなくもないので、国際協力など全く異なる理由を持ってきた方が良かったのではないかと思います。また、例を挙げているだけで、"だからどうなる"の部分が弱かったと反省しています。
構成に関しては、接続詞の使い方などがかなり甘く、読みやすい文章にはなっていなかったと思います。それが6/8の-2点に繋がったのではないでしょうか。
さらに、"同じ表現を繰り返し使うことを避けるべき"という英語のエッセイやスピーチのルールがあります。一応頭にはあったのですが、スペルミスや文法間違いを恐れるあまり、同じ単語や文の構造を繰り返して使っていました。語彙も文法も6/8と大きな減点はなかったものの、高得点には繋がりませんでした。
このくらいの内容のものを平易な英文で書けば、合格ラインには乗るということですね。
ほぼ無対策で受けた準1級のライティングの得点は全受験者の平均くらいだったので、今回は対策した甲斐がありました!
ライティングが難しい理由
上の成績表のように、英検1級受験者全体の得点としては、リーディング < リスニング < ライティングという傾向があるようですが、わたしと同じようにライティングに苦手意識を持っている方もいらっしゃると思います。
その理由は主に以下の5つです。
そもそも自分の意見がない
日本で生まれ育っていると、自分の意見を表現する場が非常に少ないと思います。特に社会問題について意見を求められる機会はほとんどありません。それなのに突然、「あなたはどう思う?」と聞かれても、YesかNoかすら決められないんですよね。
意見を発信したことがない
学生時代の国語のテストでは、自分の意見ではなく、作者の意見を読み取ることに主眼が置かれていますよね。自分の意見を人に伝えるという経験があまりないので、自分の意見をはっきりと主張するということに抵抗感すら感じてしまいます。
エッセイを書いたことがない
これまた日本の教育の話になってしまいますが、私たちが書いたことのある作文は、「生活作文」「読書感想文」「大学のレポート」が主ですよね。生活作文と読書感想文は、自分の気持ちを書き綴るものですし、大学のレポートは客観的事実をまとめるものがほとんどかと思います。つまり、"客観的な事実を根拠として自分の意見を述べる"という形式の文章を書いた経験のある方は稀なんです。
英作文をしたことがない
近年になってようやく英語4技能化が叫ばれるようになったように、これまでの学校教育で英作文をする機会はありませんでした。あっても、一文を英訳するくらいですよね。仕事で英語を使う方でも、メールや資料を書くことがほとんどで、自分で構成を考え、まとまった長さの英文を書くという機会はなかなかないのではないでしょうか。
お題が難しい
最後に、トピックの幅の広さも英作文の難易度を上げています。日頃から新聞を隅から隅まで読む方はともかく、自分の気になった記事をニュースサイトで見るだけでは、どんなトピックでもたった数分で意見と根拠が思い付くまでの知識を得るのは難しいと思います。その為か、何度も英検1級を受けていらっしゃる方でも、ライティングの得点は安定しないようです。
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使用した教材
さて、そんなライティング。準1級を受験され、その際にしっかり対策された方であれば恐れる必要はないかもしれません。しかしわたしのように、これまでほとんど英作文を勉強したことがないという方は、すぐに対策を始めることをおすすめします。
わたしは以下の教材を使って学習しました。
英検1級 英作文問題完全制覇
まずはこれ。英作文対策本の定番『英作文問題完全制覇』です。
この本の特長は、コンテンツブロックと言われるパラグラフが212個も掲載されていること。特定のトピックだけでなく、様々なものに使える汎用性のあるアイディアを、たくさん学ぶことができます。どれも英作文の1つのBodyにちょうど良い長さなので、覚えればそのまま使えてしまうんです!
さらに、30個のオリジナル問題と、それぞれ肯定・否定の両パターン、計60個のモデルエッセイが掲載されています。
自分1人で考えていても、出せるアイディアは限られてしまいます。自分と異なる視点の意見にたくさん触れることにより視野が広がるので、3つの理由を思い付くのが早くなりますよ。また、様々社会問題に対する具体例やデータなども盛り込まれているので、自分の主張を強くサポートするアイディアを取り込むこともできます。
個人的にこの本の良いところは、英文が比較的平易であること。公式ページの過去問の模範解答は高度な英文なので、読むと「こんなの無理だ…」と落ち込みます。しかし、この本は、頑張れば手が届くレベルの英文なので、やる気が湧いてくるんです!
わたしのように、英作文初心者が手堅く力をつけるのにぴったりの教材だと思います。
わたしは最初の2週間でコンテンツブロックを何度も読んでエッセンスを盗み、残りのひと月は毎日1題英作文を書きました。さらに、スピーキングを見据えて、モデルエッセイを肯定・否定両方音読しました。
英作文がものすごく苦手という方は、丸暗記でもいいと思いますが、そうでない場合は、アイディアだけ盗んで、オリジナルなものを書けるように練習した方が、英語力もアップしますし、本番で応用が効きやすいと思います。そのままのトピックが出ることは稀ですからね。
この本のに掲載されているトピックと似たものが本番に出たのでラッキーでした!
速読速聴・英単語Opinion
こちらはもう説明不要なくらいこのブログで何度も紹介させていただいている、速読速聴・英単語シリーズのOpinionです。英単語帳なのですが、文脈で覚えるタイプなので、自分の意見を発信する際の表現を学べます。
わたしは古いバージョンを使っていました。インタビューや投書など様々な形式の英文が載っているので、ライティングのみに特化した教材ではありませんが、様々な社会問題について色んな意見と背景知識を知ることができます。
英検準1級の時から使っているので、今回は本格的な試験対策を始める前に、さらりと一周読みました。
速読速聴・英単語 Opinion1100 ver.2 (速読速聴・英単語シリーズ)
- 作者:松本 茂、Robert L. Gaynor、Gail K. Oura
- 出版社/メーカー: Z会
- 発売日: 2017/03/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
英検1級集中ゼミ
こちらは英検に申し込みをした後、慌てて買った英検1級対策本です。
練習問題と予想問題で、合わせて7つのトピックのライティングが練習できます。解答には、肯定・否定両方のサンプルエッセイが掲載されているのもポイント。サンプルは、英作文問題完全制覇よりやや難しめの英文で書かれています。エッセイを書く際のコツなども解説されています。
こちらもひと通り読んで、全てエッセイを書きました。
過去問
英検の公式サイトには、3回分の過去問が掲載されています。一年前からダウンロードして保存していたため、過去6回分を無料で手に入れることができました。
こちらはリーディング、ライティング、リスニングと、時間を測って全部通して解きました。
解答は肯定・否定どちらかしかないのと、英文が高度なので、これを真似するのは難しい(というより読むと凹む)のですが、英検が求める1級レベルの完璧なエッセイがどんなものなのかを知る上では、とても参考になると思います。
つまり、30 + 7 + 6 = 43個のエッセイを、1ヶ月半の間に書いたことになりますね。見直しはしましたが、自分で書いたエッセイや模範解答の暗記などはしていませんでした。
ライディングで確実に点を取るための学習法
それでは、上記の教材を使って英作文を練習した方法をご紹介します。
模範解答の形式を知る
まずは、英検のエッセイが何を求めているか、模範解答から読み解きます。公式の英作文例ですから、満点が取れるエッセイになっているはずです。
但し先にも述べた通り、模範解答の英語レベルは高いですが、怯える必要はありません。
型通りの平易な英文でも充分合格ラインに達することができます。
とにかく書く
そして、何よりも英作文は慣れです。英検1級を受けようと志した時点で、基礎的な英語力は問題ないはず。それなのになぜ英文ライティングが難しいのかと言えば、経験がないからです。
本番と同じ紙でいくつもエッセイを書いてみてください。ライティング用紙のフォーマットはこちらのサイトのものを利用させていただきました。
最初は30分以上かかってしまうと思います。それでも最後まで書ききってください。わたしが最初に書いた時は40分かかってしまいました。それが、20本書く頃には30分になり、30本くらいで25分で書けるようになりました。回数をこなせば、自然と書くのは早くなります。
また、本番と同様の用紙を使うことで、途中で単語数を確認しなくても、およその数が分かるようになります。そもそも、英検のライティングの語数制限は厳密なものではありません。若干の前後は減点されないようです。
単語数を数えるくらいなら、構成を考える時間や、スペル・文法チェックの時間に充てた方が得策です。
様々な意見を知る
社会問題に対していきなり意見を求められたところで、個人で思いつくアイディアの範囲は限られています。
色んな教材を通して、幅広い視点の意見を取り入れていきましょう。理由のバリエーションが増えるので、内容の点数の底上げになります。
自分と反対の意見を知ることは、ライティングの構成を豊かにするだけでなく、二次試験のスピーキングテストにおけるQ&Aの準備にもなりますよ。
意見を"考える"トレーニング
様々な意見を取り入れたら、今度は自分で考えるトレーニングです。幅広い視点から3つの根拠を挙げられるよう、日ごろからあらゆる物事に問題意識を持ち、自分の意見をまとめてみてください。脳内でなら、紙とペンがなくてもいつでもトレーニングできます。
似通った内容で3つ挙げるのではなく、出来るだけ別の目線で考えるように訓練してください。
困ったら、経済、教育、健康、文化、政治の中から3つで理由を作れないか考えてみるようにしていました。
ニュースやドキュメンタリーを見る
時事ネタは常にインプットするように心がけてください。ニュースやドキュメンタリーなどで情報を仕入れたら、自分の意見をまとめておくのもお忘れなく。
TED Talksなどのプレゼンテーションを見たり聞いたりするのも良いと思います。二次試験のイメトレにもなりますしね。
英語で情報収集すれば表現も学べて一石二鳥ですが、インプットの量が大切なので、日本語で情報を集める方が効率はいいと思います。
わたしは音声有りのものは英語で、文字のものは日本語で情報収集しました。
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高得点を目指すために
それでは最後に、わたしの反省を元に、より高みを目指すためにやっておけば良かったと思うポイントをご紹介したいと思います。
対策はできるだけ早くスタートすべき
英作文対策は少しでも早く始めてください。もし英検1級受験を考えているなら、今すぐにです!わたしはひと月半しかなかったので、毎日英作文を書くことになり、かなり大変でした。受験の申し込みをしてからでもなんとかなるという証明にはなりましたが、正直なところ、まったくおすすめはしません。
ライティングは、英検の4つの中でもかなり重要な位置を占めています。というのも、他の3技能に比べて高得点エリアでのCSEスコアの格差が小さいため、CSEでハイスコアを狙いやすいのです。そのため、合格に大きく貢献する可能性が高くなっています。
また、二次試験のスピーチは、エッセイと同じようなトピックを同じような形式で話すテストです。つまり、ライティングの対策が、スピーキング対策に直結するんです。英検1級取得のためにライティングに力を入れるのは、コスパがいいということになりますね。
二次試験の対策を始めた時に痛感しました…。
社会問題に対してアンテナを張り巡らせるべき
トピックを選べないライティングは、出題されたトピックへの対応力が求められます。「英語力を測るテストなのに何で?」と言いたくなりますが、以下のようなCEFRのC1で求められるレベルに該当するかを測るには、この方式になるのも仕方がないかと思います。
社会生活を営むため、また 学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の詳細な文章を作ることができる。
公式サイトでも、英検1級に求められるレベルとして以下が挙げられています。
リーダー(品格)の英語
カギは英語の知識のみでなく、相手に伝える発信力と対応力。
世界で活躍できる人材の英語力を証明します。
つまり、世界で問題になっている事柄について、柔軟に対応し発信できるかどうかということを試されている訳ですね。
ですので、英検を制すためには、英語だけでなく世の中についても知らなくてはならないのです。世界で今何が起きているのか、それに対して世界はどう動いているのか、常にアンテナを張って情報収集することで、説得力のあるエッセイが書けるようになると思います。
こればっかりは、短期で詰め込んでもなかなか追いつけないんですよね…。
基本的な文法は使いこなせるようにすべき
英語はコミュニケーションツールなので、ブロークンであろうと通じればいい。それは事実です。しかし試験となると話は別です。文法も評価項目に含まれるので、しっかり押さえておく必要があります。英検1級のリーディングパートには、文法力を測る問題がないので見落としがちですが、ライティングやスピーキングではしっかりチェックされます。
ギリギリでも合格すればOKということであれば、伝わるレベルで大丈夫です。高得点を目指すなら、文法書などで総復習し、あいまいなところはしっかり解消しておいた方がいいと思います。
わたしはこれをしなかったので、自信のある表現しか使えず、同じような構文を繰り返してしまいました…。
単語はスペルまで確実に覚えるべき
文法と同じく、単語もスペルまでしっかり覚えてください。今の時代スマホの予測変換やパソコンのオートコレクト機能によって、スペルを間違えて覚えていても、勝手に修正してもらえちゃうんですよね。便利な機能なのですが、その反面、手書きになると途端に書けなくなってしまうことも。漢字も一緒ですよね。
ライティングで失点を防ぐためには、スペルミスを防ぐ必要があります。また、英語は繰り返し表現を嫌う傾向にあるので、パラフレーズしなくてはなりません。しかし、スペルに不安があると、同じ単語やフレーズしか使えなくなってしまうんです。
特に試験中は緊張から慎重になってしまい、自信のある単語を何度も使ってしまいました…。
類語も覚えるべき
上で述べたように、パラフレーズが大事な英文エッセイ。いざ他の表現を…と思ってもなかなか出てこないもの。
日ごろから類語をチェックして、言い換え表現も頭に入れておくようにすると、豊かな表現力が身につくと思います。
高得点を目指すなら"伝わる"レベルより一段上の表現力が必要ですね...。
添削を受けるべき
独学でも教材を使えば合格レベルに達することは可能です。しかし、英文を添削してもらうことで、自分では気が付かない間違いに気が付くことができます。
また、第三者の目でチェックしてもらうと、案外自分の言いたいことが伝わっていないということに気が付くことができます。特に、ネイティブにチェックしてもらうと顕著です。というのも、日本語はハイコンテスト文化なので、多くを語らずとも通じてしまいます。読み手に想像させる余地のある文章が好まれる傾向も。そのため、私たちが十分に説明したと思っていても、ネイティブの感覚からすると、「で、結局どういうことなの?」と感じることがあるようです。
全てをチェックしてもらう必要はありませんが、セルフチェックができるようになるまで誰かに添削してもらうことで、エッセイの質がぐんと上がると思います。
わたしがこれに気付いたのは、スピーチの練習をネイティブスピーカーに手伝ってもらっていた時でした...。
わたしが学習サポートを担当しているInspire Englishでは、英検集中対策コースを開講しています。1~3級のライティングとスピーキングのコツを、ネイティブバイリンガル講師が指導します。興味のある方はご連絡ください。
スピーキングも視野に入れるべき
最後に、ライティングの段階から二次試験のスピーチを念頭に入れて対策した方がいいです。何しろ出題されるトピックは同じような分野からですし、200単語程度の文章をスラスラと読み上げると、ちょうどスピーチの制限時間である2分くらいなんです。(実際はそんなにスラスラ話さなくても大丈夫ですが。)つまり、ライティングと同じことを、1分で準備して即興で話さなくてはならないんです。
一次試験から二次試験までおよそ1ヶ月。その間スピーキングだけを練習すれば余裕かと思いきや、全然時間が足りません。まず一次試験の結果が出るまで対策に身が入りませんし、社会問題について即興スピーチとQ&Aをするって、かなり大変なんですよね。二次試験の合格率は50%程度とも言われています。一次試験を突破した人たちの中の半分、しかもその中には一次試験免除で数ヶ月~1年練習してきた方たちが含まれているんです。なかなかのハードルですよね。
そこで、ライティング練習の時から、自分の立場を決めて理由を3つ挙げ、構成を決めるまでの時間をできるだけ速くするようにトレーニングすることをおすすめします。ライティングその分丁寧に書く余裕ができますしね。二次試験まで使えるようなネタ帳を作るのもオススメ。
また、スピーキングのために買おうと思っているテキストがあるなら、一次試験の時から買っておきましょう。特に以下の2冊は、そのままライティング対策にも使えます。
わたしは一次試験の後に買いましたが、ライティングの時から使っていたら、背景知識や使える表現のバリエーションが増えていたと思います...。
まとめ
すっかり長くなってしまいましたが、英検1級のライティングはなかなか手強いです。準1級までのように対策すれば必ず高得点が取れるわけでもないですし、時間との戦いでもあります。しかし、練習すれば必ず合格ラインには到達できます!
迷っている方は、とにかく書いて書いて書きまくってください。わたしのように40本以上毎日書き続ければ、少なくとも書くことが苦痛ではなくなるはずです。慣れるまでは大変ですが、日記のように習慣化してしまえば続けられます。頑張ってください!
リーディングパートで満点を目指す為の学習方法はこちらをご覧ください。
質問があれば、お気軽にコメントしてくださいね。
Today's proverb
Times flies like an arrow. :光陰矢のごとし