中京の最終週で菜七子が決めた。先週のカペラSではコパノキッキングで日本女性騎手として初めてのJRA重賞Vを果たした藤田菜七子(22)=美浦・根本=が15日、中京競馬6RでシーシーサザンをVに導き、初騎乗から2043戦目にして中央、地方交流通算100勝のメモリアルVを挙げた。
「おめでとう、菜七子」の声援を受けて外から一気に伸びた。道中8番手で構えたシーシーサザンを直線一気の差し脚で快勝。寒空の中京に集まった名古屋のファンが待ちに待った通算100勝に菜七子スマイルがはじけた。
「たくさんの方々の声援があってこうして勝つことができました。感謝の気持ちでいっぱいです。デビューした頃、100勝は遠い話だと思っていましたが、4年目で記録を達成することができました」と菜七子は笑顔で振り返った。
19年はJRAで42勝を挙げて、関東のリーディングで堂々の10位にランクイン。昨年の27勝から一気に勝ち星を量産。誰もが一目を置くジョッキーへと進化していった。騎乗技術を磨き、競馬へと誠実な姿勢で取り組んできた。努力が生んだ100勝。それだけに価値は大きい。
「今年はたくさんの経験をさせてもらっていろんなことが学べた一年でした。次の目標は次の1勝をすることですが、まずはJRAで100勝を目指したい」と意気込んだ。
この数字は通過点。101勝となれば、見習い騎手は卒業、減量がひとつ無くなるが、まだまだ目指すべき、頂はある。「どんな馬でも藤田菜七子に乗せたいと思ってもらえるジョッキーになりたい」。菜七子の騎手人生はまだ始まったばかり。G1制覇、リーディング。ターゲットが大きければ大きいほど彼女は燃え、レベルアップする。