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【サッカー】

湘南、涙のJ1残留 パワハラ問題で「分解しかけた」チーム 会話も途切れ…降格覚悟

2019年12月14日 22時2分

J1残留を決めサポーターの前でダンスを踊る湘南イレブン

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◇14日・J1参入プレーオフ決定戦 湘南1ー1徳島(Shonan BMWスタジアム平塚)

 サッカーのJ1とJ2の入れ替え戦に相当するJ1参入プレーオフ決定戦が14日、ShonanBMWスタジアム平塚で行われ、J1で16位の湘南がJ2で4位の徳島と1―1で引き分け、規定により残留が決まった。

  浮嶋監督はベンチ前に倒れ込んだ。21歳の金子はピッチに突っ伏して泣いた。安堵(あんど)と歓喜が入り交じり、ピッチ上で笑顔と泣き顔がいくつも交錯した。

 「ほっとした。サポーターに苦しい思いをさせてきたので、残留できて本当に良かった」。殊勲の松田はそう殊勝に言い、小さくはにかんだ。

 緊張と重圧。選手の動きは硬く、重かった。「球を奪えず、こぼれ球も拾えない。うまくいかなった」とは浮嶋監督。

 転換点は、前半20分だった。徳島にCKから痛恨の先制被弾を浴びると、「吹っ切れた。追う立場の方がやりやすい」と斎藤。腹をくくり、果敢なプレーと球際の激しさを取り戻していった。

 後半19分。山崎が左サイドを抜け出して折り返した。クリスランが相手DFを引きつけてスルーした。「落ち着いていた。GKも見えて、うまく流し込めた」。松田がゴール前の混戦をドリブルで持ち出し、左足で沈めた。執念の同点弾。薄氷を踏む思いで、残留ミッションを完遂した。

 8月中旬。チョウ・キジェ前監督のパワハラ問題が発覚し、チームは揺れた。6戦未勝利、計18失点。突然、指揮官を失い、崩壊寸前だった。「分解しかけていた。正直、あきらめていた。(J2に)落ちてもしょうがない」(斎藤)。チーム内の会話は途切れ、10月に就任した新監督は「クラブの危機だった」と振り返った。

 リーグ最終節・松本戦。終了間際に追いつかれ、自力残留をあと一歩で逃した。敵地で負ったダメージは甚大だったが、ロッカールームでは「まだJ1に残れるチャンスがある」と声が飛んだ。心は折れず、闘魂の火が灯っていた。未曽有のピンチを乗り越え、最後は強く、結束していた。

 「湘南はもっと上に行けるチーム」と松田。選手たちは思い思いの言葉で、どん底からの逆襲を誓った。

 

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