サッカーの第68回全日本大学選手権(インカレ)は14日、各地で2回戦の8試合を行い、この日から登場した関東勢は6校すべてが16日の準々決勝に勝ち上がった。前回王者の法大(関東第4)は延長戦の末に4-1で福岡大(九州第1)を下した。
連覇を目指す法大のMF紺野和也(4年・武南)が、機知に富んだプレーでチームの勝利に貢献した。前回王者は、試合開始から福岡大の体を張った守りに大苦戦。90分間ではゴールをこじ開けることができず、試合は0―0で延長戦へともつれた。
紺野は「後半残り10分ぐらいで足もつっていた」と言うが、エースの重責を全うした。歓喜の瞬間は、その延長前半2分に訪れる。左サイドを突破した、MF橋本陸(4年・西武台)がゴール前にグラウンダーのクロスを送ると素早く反応。得意の左足でゴールへと流し込み、福岡大の堅守を崩した。
さらに、その4分後には右サイドでボールを持つと、「イメージ通りでした」という左アウトサイドでスルーパスを送り、観客を沸かせた。これを受けたFW田中和樹(2年・浦和学院)が倒され、PKを獲得。同8分に交代でピッチを去ったが、「最低限の仕事はできたと思います」と胸を張った。
来季のFC東京加入が内定している“法政のメッシ”は、「4年間やってきていろんな思いもあります。感謝していますし、恩返ししたい」と、大学サッカーの全てを今大会にぶつける。