中日のドラフト2位・橋本侑樹投手(21)=大商大=が14日、背番号13をつける見込みとなった。前人未到の通算1002試合に登板し、歴代最多407セーブを挙げ、昨季限りで現役引退した岩瀬仁紀さん(45)が付けていた偉大な数字。球団にとって即戦力左腕に対する大きな期待を込めての“譲渡”だ。
橋本は最速149キロの速球、2種類のスライダー、フォークが武器の左腕。出場した今秋の明治神宮大会ではカットボールも披露した。さらにはチェンジアップ、ツーシームの習得にも着手。投球の幅を広げ、来季は先発の一角に食い込む腹づもりだ。
11月27日に兵庫県芦屋市内で行われた入団交渉後には、松永編成部長から「まずは先発。先発して完投できる。左は少ないので、チームを背負ってくれれば、チームが助かる」と期待の言葉が。現時点では先発として競争させる方針だが、リリーフも適性もある。
大垣日大高時代は寮生活。テレビ画面を通して見た中日の試合中継では、岩瀬さんが幾度となく登板していた。「すごいメンタルと体力だと思った。スライダーがキレていて、あんなスライダーを投げたいと思っていた」。憧れ、尊敬のまなざしで見ていた偉大な背番号13。今度は自らがその番号を背負い、重圧を力に変えてプロの荒波に飛び込む。