0.もくじ
1.赤単B-我の誕生
2.謎の裁定変更
3.赤白による赤単氷河期
4.GRゾーンによる巻き込み強化
5.本格的な調整の開始
6.新たなGRの獲得
7.バックラスター最強じゃん
8.記事の執筆
1.赤単B-我の誕生
DMRP-08に登場したB-我ライザ。同期にはゼノシャークやバラギアラ等が居ます。登場時には大きく話題にならなかったものの、一番隊→ダチッコ→B-我ライザ→轟轟轟ブランドの動きでお手軽に6点+過剰が作られることはすぐに知れ渡ることになります。しかしながらデッキ基盤や構築が難しく、しばらくはファンデッキの域を脱しませんでした。
1.1.B-我との出会い
ある日知人が「ファンクC軍とクラッシュ覇道を使ったデッキを作ってきた!」と言って新しいタイプの赤単デッキを持ってきました。ビートジョッキーの基盤である一番隊、ダチッコ、罰怒ブランド、轟轟轟ブランド、GWD、ナグナグチュリス、メガゴーワンチュリス、その辺で脇を固めてファンクC軍のドローで山を掘り進め大量に展開するワンショットデッキでした。ファンクC軍の軽減のお陰でクラッシュ覇道をコストを支払って出せるのもこのデッキの面白いところです。必駆蛮触礼亞でクラッシュ覇道を投げる事も出来、失ったリソースは轟轟轟ブランドが回復してくれました。言うなれば赤単クラッシュ覇道とも言えるデッキタイプでした。
その時たまたま自分が1枚だけ持ち合わせていたB-我ライザ。ビートジョッキーでダイナミックな踏み倒しが出来る事からこのデッキに採用できるのでは無いかと思い、とりあえず1枚刺してみることに。
強い。今までよりも理不尽な打点の生成ができ、何よりこのカードをバトルゾーンに出す方法がいくつもあり、当時無制限だった轟轟轟ブランドと必駆蛮触礼亞の兼ね合いも良く、手札に来た時は絶対に使うカードになりました。
また、連ドラのような運ゲーもカードゲームとしての楽しさを生み出しており、知人と自分はこのカードの枚数を何枚まで増やすかすぐに検討を始めました。
1.2.侵略者によるデッキコンセプトの崩壊
B-我をデッキに入れ始めてから1〜2日で既にB-我の枚数は4枚になりました。クラッシュ覇道と違い、必駆蛮触礼亞B-我轟轟轟ブランドでの理不尽ムーヴは後続が続きやすくまた、下の基板で軽減して出す方法も安定感がありました。ミクセル等のメタクリーチャーはGWDやナグナグチュリスがうまく処理してくれるため、メタクリーチャーはそれほど気になりませんでした。
そのまま調整を続けていくうちに、「B-我からめくった時にコスト10のやつ、バトルゾーンに出ないのうざくね?」となり、クラッシュ覇道はだんだん数が減っていきました。
同じようにファンクC軍も、出したターンに勝てず、一度ターンを渡した時に盤面から退けられてしまったときのテンポアドバンテージの失い方が気になり、日に日に数が減っていきました。当時の事で覚えているのは、タカノさんが「ファンクC軍0枚になったよ」と言っていて、「ほんとか?それ?」と思ったのを覚えています。実際に調整を繰り返した結果、本当でした。またそれと同時に、B-我を虚空から踏み倒せる末法チュリスに白羽の矢が立ちました。
末法チュリスはB-我を踏み倒せるだけでなく、自身もB-我の効果で攻撃に参加でき、最強ムーヴのチュチュリスダチッコ末法any罰怒の存在もあり、デッキ内で一気に幅をきかせ始めます。
必駆蛮触礼亞から末法チュリスを出して相手のミクセルにぶつけてB-我を踏み倒し、轟轟轟ブランドを自慢してゲームに勝利する事も多々ありました。
しばらくの調整の結果、当初のデッキコンセプトであるファンクC軍とクラッシュ覇道は0枚になってしまいました。
2.謎の裁定変更
調整中に候補に挙がったカード、「メガブーストチュリス」。当時はまだ轟轟轟ブランドが4枚使えたため、轟轟轟ブランドを緊急着陸させる「ぶっ飛び特攻っス」のシナジーと、メガブーストチュリス単体でのスペックが評価され、採用されていました。
ある時、「あれ、このB-我のテキストの書き方だと"そのカードのコスト"しか参照して無いんじゃない?」と、気がつきます。ここで改めてB-我ライザのテキストの一部を抜き出します。
「自分のクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。それがビートジョッキーまたはドラゴンで、コストが攻撃しているクリーチャーのコスト以下なら、バトルゾーンに出す。それ以外なら、自分の山札の一番下に置く。」
人によって受け取り方が変わりますが、自分には「それが」の修飾先が「コストが攻撃しているクリーチャーのコスト以下なら」にも掛かっているように読めて、そのカードとしてのコストを参照しているように感じました。
その為事務局に確認したところ、「この書き方であればコスト2が攻撃した時に表向きになったら出てきますね」との回答を頂き、メガブーストチュリスに革命が起きました。
ある日野良vaultでB-我を調整していたところ、「それできませんよ」と、謎のマウントを取られたため、「事務局に確認して、出来るとの案内を頂いております」とお話したところ、負け惜しみかわかりませんが、「それなら早く周知するべきです。」のような内容で返事をされてしまいました。
複数確認も欲しかったため某有名ブログに確認して頂き、出来る事が広まり一気に話題になりました。
しかし、話題になり過ぎたためか、確認する方が相次ぎ、事務局も念のため公式に確認する事に。
後日確認したところ、「デザイン上出来ません」との回答が返ってきたとのことでメガブーストチュリスの夢の裁定は覆される事に。
今でも自分は「なんで出ないのかわからない」と言い続けてます。日本語に詳しい方おりましたらわかりやすく説明して頂ければ助かります。
今でも使えればギークフレアB-我ギーク攻撃時墓地のメガブースト踏み倒しという夢の盤面が出来たのですが、とても残念です。
3.赤白による赤単氷河期
赤単B-我がデッキとして誕生してからしばらくの間、環境トップ付近にはいつも赤白が存在していました。赤単側はミクセルを処理しなければ勝つ事が出来ず、轟轟轟ブランドは轟轟轟ブランドで相討ちを取るか、ゴゴゴgo1ナックルで取るしかありませんでした。
また、デッキとしてまだファンデッキの域を脱せず、決まれば強い、程度のデッキでしかありませんでした。CSに持ち込んでもベスト8が関の山だったと思います。
その後しばらくして、アナカラーデッドダムドの完成により赤白系統のデッキは淘汰されていき、デッドダムドに有利な赤単がまた頭角を表していきます。
4.GRゾーンによる巻き込み強化
ジョーカーズやメタリカがGRによって強化されたのと同じように、ビートジョッキーもGRゾーンの追加により強化されていました。
HAJIKEROバクチック
出た時または攻撃する時にGR召喚して、そのGRクリーチャーにSAと終了時破壊を付与します。
「強い。B-我から出てきたらこいつ自身もSAで殴りながらさらに展開出来る。」
しばらくの間触っていなかったvaultを再開し、B-我の調整を開始、バクチックの噛み合いを再確認していました。バクチックはB-我で捲れて強いだけでなく、ダチッコバクチック罰怒での即時打点生成プランというサブプランをも作ってしまいます。
当時はGR第1弾であったため、GRゾーンのカードパワーはそれほど高くなく、ロッキーロックとドドドドーピードープが強い、それ以外はめくりを安定させる予知やマシンガントーク等を入れて調整していました。初期は2打点のダテンクウェールや、離れた時に1ドローする補充を採用していましたが、ダテンクウェールの暴走が裏目になりやすい事、補充の1ドローが轟轟轟ブランドやB-我の手札枚数を邪魔してしまう事が気になり早い段階で解雇になりました。
5.本格的な調整の開始
vaultで触っていたギーク入りB-我ですが、前々から「自爆ループが出来そう」という話をしておりました。ある日、ついにループのギミック全貌を理解する日がやってきました。
ある日深夜の野良vaultで、相手がドンジャングルでボードを取りに来たとき、練習するチャンスかもしれない、と思い、B-我2体を立ててループ擬きを始めました。幸いな事に(?)途中から相手が寝落ちして、好きなだけシミュレーターを使って壁打ち出来る時間が出来ました。
結果、踏み倒すのにストックが必要なため2体いると思われていたB-我は2体必要なく、1体で回る事が確認でき、また末法チュリスを使ったループがその日のうちに確立され、末法チュリスが1枚しかない場合のループも確立しました。
手元にカードがなかった自分はいてもたってもいられなくなり、6月中旬あたりにカードを揃えてデッキを用意する事に。すぐに轟轟轟ブランドが使えなくなったものの、轟轟轟ブランドへの依存度は比較的低かったため大ダメージは免れました。2弾が出たあたりでバクチックの枚数を最大枚数にしたことやGRゾーンを赤染めすることを固め、ついに新殿堂2週目でCS優勝を納める事ができました。
6.新たなGRの獲得
DMRP-11の発売前に、赤のGR情報がいくつか流れてきました。まずは魔神轟怒ブランド。待ち焦がれた火のマスターGRで大量展開するこのデッキと噛み合いが良く、即内定でした。タカノさんは登場前から「魔神轟怒が出るとマシンガントーク抜けるよ」と予言していましたが、自分は「でもまあマシンガントークの上振れもあるから抜けるか微妙なところよね」と言っていましたが、抜けました。タカノさんの言う事はいつも正しいです。
また、事前情報で出たカードにDROROOONバックラスターがあり、こちらはバクチックやGWDと枠を争うものと予想していました。ビート性能は低くダチッコバックラスター罰怒でも2点を要求する事から、かなり過小評価しておりました。また、その時マシンガントークを採用していたため、シンパシーの出力に不安がありました。
新弾が発売されてから、しばらくバックラスターを入れずに調整していました。GWDでもある程度勝つ事ができ、今までの信頼がなかなか抜けなかったためです。
ある日の出来事で、考えが変わります。
7.バックラスター最強じゃん
ある日のアニチュCS、3位決定戦。対面は最適化途中のシータミッツァイル。事前情報からある程度有利な事がわかっていました。相手も初動が無かったものの、こちらは軽減を1枚も引けず、プレイしたカードは1枚〜2枚。手札は全て高コスト、せめて必駆蛮触礼亞を引けばゲームにはなっていましたが、それもなし。
その中でも乱振舞神GWDを3枚引いてしまい、これがバックラスターなら。と、その時やその後の反省で大きく考えが変わる事に。
井上からバックラスターを買い取り、すぐに調整を開始。バックラスターを入れる話は以前にも出ていたため、マシンガントークはすぐに解雇されました。
今まで4投されていた事もあるGWDを一度に全て抜く事に抵抗があったため、バックラスター3、GWD2で調整。結果はすぐにわかりました。
バックラスター、強い。
過小評価し過ぎていた。
調整開始から1週間程で4枚目が必要な事がわかり、4投してみることに。
これは4枚確定のカードだ。
バックラスターの除去が強い事もさながら、今までウィニーを焼いて後続を引いてくる役割しか無かったGWDと違い、ウィニーが居なくても最低限B-我を2軽減する為のカードとして使用でき、使わない対面がありませんでした。枠を争うと思われていたバクチックとはむしろシナジーがあり、バクチックの数が減る事にはなりませんでした。
2面展開のおかげでB-我の軽減着地ルートが大幅に増え、今まで細かったルートにGRのカードパワーがプラスされただけでなくおまけのように除去まで打てるようになりました。
また、今期はウィニーが2面並ぶデッキ(ヤッタレぽくちん)のようなデッキが少なく、バックラスターの1面除去のほうが小回りが効く環境なのも大きかったです。
副次的な効果ですが、4コストが厚くなった事でB-我効果で4コストが4コストを呼ぶパターンがざっと1/5程あり、B-我の捲りも相対的に強くなりました。
今でも初動の過小評価を反省しています。
8.記事の執筆
記事を書くとデッキ内容とプレイ方針がバレるためcsでの勝率がほんの少し落ちると危惧しながら書きました。
それでも、他の誰かに無料記事や、ましてや有料記事を書かれるのが嫌だったので重い腰を上げて執筆を開始しました。
自分でも80点ぐらいの出来になったかと思います。
もう少しニーズに応えられるような内容にしたかったのですが、何を書けば良いのか分からず、自分の実力を痛感しました。また、あまり面白い内容にならなかったのもあり、「良かった」との声もあまり聞くことができませんでした。
執筆に協力して下さった皆様、ありがとうございました。
ゴリガン砕車ゴルドーザの項目は当初無かったのですが、田中くんに「ゴルドーザ書かないんですか?」「採用候補にも上がらなかったカードで書けば良くないですか?」と言われて書きました。特に盛り上がりのポイントも無かったので書いて良かったと思います。
ここも何かあったらまた更新していきます。
2019年11月12日國本