積みプラ賽の河原別館Reboot

個人的にブーム来てるデジモノや完成品トイの紹介、購入記事専用ブログです。

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さて、ちょっと今回は趣向を変えてw
 
TFの様に長く続くシリーズだと、どうしても過去に発売されたトイを入手するには中古に頼らざるを得ない場合も多いのですが、未使用の新古品は近年とんでもない値段になる事も多く、またもともとの生産数の少なかったシリーズ後期アイテムや、発売時期から年数が経過している物ほど新古品、デッドストックの残存数は減る一方です。しかし人の手を経た真性の中古品だと、どうしても関節が磨耗してヘタっていたり、パーツが破損、欠品している事も多いかと思います。
物によっては、破損、欠品がかなりの箇所で見受けられても、なおかつ凄いプレミア価格になってるものもありますし。
 
まぁ、お金がうなるほど余ってる人なら、物が出てくるなら新古品を、出て来ないものでも中古のジャンク品を買い集めて、完品をひとつミキシングして完成させる手段もあるんですが、そこはやはり、普通に家庭を持って小遣い制でやりくりしてる身としては、なかなかそうもいかずw
 
今回はそんな、中古トイの欠品パーツを自分で作ってしまう方法の1つをご紹介します。
 
まず素材の紹介から。
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ムービー2007の後期アイテムとして発売された、ヴォイジャークラスのツインブラスターオプティマスプライムの、これは後にイベント限定?で一部リペイントで発売された、ロボビジョン・オプティマスプライムです。
まぁ、このトイ自体は限定品なワリに、アマゾンのマケプレで現在でも10000円以下で新品が買えるみたいなんですが、自分はパーツ欠品アリのジャンク品と言う事で、先日地元の専門店で800円にて購入しましたw
 
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ロボットモード。実はこれまでこのトイを触ったことが無かったんですが、変形はムービーのオプの中でも比較的簡単で、なおかつどちらの形態も破綻無くまとまっていて、かなり良いトイだと思います。
個人的にはやたらと細かい手順が多くて、変形の面倒くささばかりが突出してしまって大嫌いなトイの1つであるリベンジ版リーダーオプあたりと比べると、満点を上げたくなるほどですw
 
欠品パーツは、ビークル時には表に出て無い部分なんですが、ロボットモードでは結構目立ちます。
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赤丸で囲ってる部分、ロボット時の肩アーマーに当たるパーツが欠品なのです。
 
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左肩から取り外した該当パーツがこちら。このパーツをよく見ると、上部のタンク状パーツが片側にボルト状ディテールが出てて左右非対称なものの、それ以外は左右対称なのがわかります。取り付け部のズレなどもなく、このまま右肩につけても可動や見た目に遜色はありません。ビークル時には車輌下面に来る部品で、ボルト状ディテールが右肩につけたままだと干渉するものの、とりあえずそこだけ切り落として付け替えてやれば問題なさそうに見えます。
 
…と言う事で、今回はこのパーツを複製、成型し、右肩用パーツを作ることにします。
 
 
まず用意する物。パーツを型取りする物と、複製する為の材料。
 
模型用のお高いマテリアルを使えば、もっとキレイに精度の高いモノが作れるんですが、今回は手に入れやすい、お安いマテリアルのみでチャレンジします。
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まずは型取り剤。これは「おゆまる」という、消しゴム状のモノなんですが、最近ではさまざまな複製作業の型取り用として有名になってますね。こちらは百円ショップのセリアにて購入した物。今回ぐらいの大きさなら1つで型取りできるモノが3回分入ってます。
ダイソーでも同様のモノが売られていますし、100円ショップよりは高くなりますが、ドンキホーテやホームセンターなどでも名称違いの同種アイテム(型取りくん等)が売られています。
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続いて複製剤。これ、キャンドゥやオレンジなどの百円ショップで売られている、ネイルアート用マテリアルで、左のアクリルパウダーと右のアクリルリキッドの2剤を混ぜ合わせる事で、発熱反応して、10分足らずでカチカチのプラスチック状になります。
ダイソーやセリアと言った、全国でも店舗の多いチェーンでは残念ながら取り扱って無いですが、キャンドゥはそれなりに店舗も多いし、オレンジも関東圏にはそれなりに店舗数があるので、一度探してみてください。
模型やトイの補修をした事のある人なら聞けばわかると思いますが、この百均マテリアル、実は自動車部品やバイク部品の補修用として売られている「プラリペア」と材質的に全く同じ物なのです。
アマゾンとかで「プラリペア」で検索してもらうと、そちらが凄いお高いのがわかるんですが、1つあたりの分量こそ少ないですが、百均マテリアルなら、必要な分だけ、かなりお安く購入できます。
プラリペアは、割れてしまったプラスチックなどを化学反応で溶着する接着剤でもあるので、関節回りや細かいパーツなどの破損も、ほぼ元通りの強度で復元できるので、トイを壊す危険があると自覚のある人も、1セット買っておくと良いですw
自動車&バイク用品のプラリペアは黒しか売ってないのですが、百均版はネイルアート用と言う事で、白、透明、ピンク、シルバー、ブルーなどと、華やかな色で揃ってるので、複製後の塗装のしやすさを考えて、透明か白を買っておくのがオススメです。
 
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と言う事で、まずは複製の準備。おゆまるは、80℃以上に加熱される事で粘土の様に柔らかくなるので、ポットのお湯(ヤカンやレンジで沸騰させたお湯でも良い)と耐熱容器、火傷を防ぐ為の割り箸やトングなどを用意します。ちなみにこの写真の耐熱マグとトングも百均アイテムですw
 
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まず、熱湯におゆまるをつけて温めます。すぐに柔らかくなるので取り出し、手で型を取るパーツを包み込むのにちょうど良い大きさにまとめた後、パーツの一面を作業台の天面に置いた状態で、上から押し付ける様に包み込んで、パーツ全体を覆います。この時穴やへこんでる部分にもギュッと押し付けながら形を整えるのがきちんとディテールまで複製するコツです。今回お手本としてオプの肩パーツとともに用意したのは、DXTFガム版フォートレスマキシマスの、胸のハッチパーツです。
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パーツの内側というか、裏側に当たる面を下にして、全体をきちんと覆います。この状態で冷めるまで放置するか、せっかちな人は冷水につけて強制冷却でもかまいませんw
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おゆまるが完全に硬化したら、型を裂かない様に注意しつつ、パーツを取り外します。おゆまるは硬化後も消しゴム程度の柔らかさなので、ゆっくりとり外せば問題なく出来るはずです。
 
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さて、ここからは複製作業の本番。用意する物は、アクリルリキッドとお好きな色のパウダー、リキッドを適量に使う為のスポイト、リキッドやパウダーがこぼれても下を汚さない為に新聞紙や広告などを敷いておくと良いです。他に百均の粘土コーナーで売ってるヘラや、厚紙を切って作った匙(百均の小さいスプーンでもOK)も用意しておくと便利です。
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まずスポイトで、アクリルリキッドを型に流しこみます。この時、なみなみとリキッドで浸すとパウダーを入れたときにこぼれるので、目安として複製する容量の2/3~3/4程度注いでおくと良いです。
リキッドを溜めた型に、匙ですくったパウダーを投下。なるべく低い位置から、さらさらと入れます。パウダーは粒子が細かいので、まぁお安く買ったモノなのでケチケチせず、多少こぼれるのはやむなし、と言う事で作業を進めます。
型の上面すりきりまでパウダーを入れます。この時、リキッドが足りて無い場合は左下写真の様に混ざって無い粉ばかりになりますが、この上からまたスポイトでリキッドをたらしてやれば良いです。
型部分いっぱいまで、2剤が混ざって詰まった状態が右下。この時、ヘラなどで型の上面を平に均してはみ出た分をそぎ落としておくと、後から整形がちょっと楽になりますw
 
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5~10分ほどでカチカチに硬化し、キレイな透明パーツの出来上がり。ヤスリを掛けて整形するので、いちおう完全硬化を考えて30分~1時間程度放置しておいた方が良いです。
この状態だと複製パーツの周囲にバリもいっぱい出来てるので、これは整形時にニッパーやカッターで切り落としてしまいましょうw
 
ここからは整形。型に合わせて硬化した部分は、元パーツのモールド、ディテールがそのまま再現されてるので、整形するのは裏側の型に直接当たってなかった部分です。余分な箇所はプラモデル用ノコで切除したりカッターや彫刻刀で削り落とし、大まかに形になったら、あとは面の広い金ヤスリや板に貼った紙やすりなどで、平に均します。透明パーツとして複製する場合は、この時目の粗い物から順に目の細かい物に変えて行き、最終的に1500番~2000番ぐらいで研磨してやれば、結構な透明度のパーツが出来上がります。
 
こうして整形を終えたパーツがこちら。
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中央が元のパーツ、左右が複製して整形したもの。元パーツの片側に飛び出たディテールは複製品では切り落としてます。
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オプに取り付けるとこんな感じ。現時点では色が付いて無いので目立ってますが、塗ってしまえば違和感は無くなると思います。
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取り付け部も、そのまま複製してるので、問題なく取り付け、可動出来ます。変形時の位置もバッチリ。
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この後塗装する時に、複製した片側だけだと左右で色味が違ってしまうので、この際両方塗ってしまうか、と言う事で2つ複製しました。せっかくなので、もう少し全体にリタッチして劇中イメージに近づけようと思ってます。
 
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左右とも透明な複製パーツだと、案外このままでもそう違和感無かったりしますがww
 
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ちなみに、今回もうひとつ複製したフォートレスの胸部ハッチがこちら。こちらも2つ複製し、すでに1つには元トイに合わせたクリアグリーンで塗装してあります。
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取り付けるとこんな感じ。中がそのまま見えるほどでは無いですが、クリアパーツである事はひと目でわかるので、キットのままの青いパーツにそのまま色を塗るよりも、より本物のトイっぽくなったと思います。
まぁ、本物が復刻された今となっては、本物っぽい物が欲しいなら本物買っちゃえばいいんですが(爆
 
…と言うワケで、思いつき企画のパーツの複製講座でした~。
 
一部パーツや塗装の違いでバリエーションが増えてるTFの場合、イベント限定品などは中古でも結構な値段になる事が多いですが、例えば本来完品なら高いイベント限定品でも、運よく欠品アリのジャンク品を安く入手出来れば、こういう手段でパーツを複製して、自分で遊び、飾っておくだけなら問題の無いレベルに補修する事も可能なので、お安くパーツを複製しちゃうマテリアルの紹介とテクニックとして、覚えておくと何かの機会に便利だと思います。
 
質問などあれば、コメント欄かメッセージにてお気軽にどうぞー。

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