第82報 小沢一郎氏とはこういう男だ
田中角栄氏に可愛がられたと言われていた小沢氏だが、竹下登氏が創政会を旗揚げした時真っ先に参加し、いわゆる七奉行と言われた。即ち羽田孜氏、橋本龍太郎氏、梶山静六氏、小渕恵三氏、渡部恒三氏、奥田敬和氏、小沢一郎氏の七人である。
しかし竹下氏がリクルート事件で政権を投げ出した後、海部内閣の幹事長を務めると、竹下氏とその盟友金丸信氏の隔離工作をしたうえで、竹下氏から権力を奪おうとした。目指すところは、いわゆる特殊資金を握って裏で日本国を支配しようとしたのである。結果的に竹下氏との裏の暗闘で完敗して、しばらく干されることになった。その間に金丸氏を裏切っている。
細川政権を作るとき細川氏に巨額の金を要求し、細川氏のために小沢氏に金を与えた者により、ロンドンの銀行の口座にその金を入れて貰い、病気治療と称して足繁くロンドン入りしたのは、その金の集金のためであった。しかしそれで満足しなかった小沢氏は、右翼を使って細川氏に更に5千億円を出す事を要求した。この脅迫に嫌気を出した細川氏は突如として政権を投げ出した。
その後小沢氏のみじめな漂流があったのであるが、前原氏の代表に内心不満を持っていた菅直人氏と鳩山由紀夫氏を巧みに操り民主党を乗っ取ったのである。代表に就任した小沢氏に、竹下氏が掠め取って隠していた金を、竹下亘氏に話して小沢氏に分け与えたのが武藤敏郎氏である。
武藤氏は斉藤次郎氏と並んで竹下登氏の申し子として悪名高い大蔵官僚である。日銀総裁を狙っていた武藤氏は民主党代表になった小沢氏に民主党を抑えて貰う(賛成して貰う工作資金のつもりでやったこと)為に打った布石であったが、小沢氏は福田康夫氏に自ら推薦しておきながら、国民世論を背景とした民主党の良識派を抑えきれずに福田氏を裏切って武藤氏を承認しなかった。これは結果的に武藤氏を裏切ったことでもある。
しかし小沢氏は竹下氏の金を貰ったことで武藤氏に借りがある、必ず近い将来武藤氏を日銀総裁にするため画策をするだろう。彼の目指すところは第二の竹下登氏である。彼には日本国の総理大臣になるという意欲はない。裏で金を仕切りたいだけである。もともと総理大臣になるだけの信念も見識も政見もない男だ、田中角栄氏、金丸信氏、竹下登氏の手法を真似て権力を握り、金を動かすという野心があるだけである。
参院議員選挙に勝ってからの彼の言動を検証すれば明白の事である。元共産主義者でファシストの渡辺恒雄氏の大合同構想に乗って福田氏と密約した事、中国を訪問して胡錦濤氏に媚びを売っただけで会見して何も言ってこなかった事、この二つだけでも野党第一党の民主党党首として失格である。
小沢氏の国連軍構想はナンセンスであり、外交面、内政面で全く政策が判らない、菅氏も鳩山氏もこんな悪党のイエスマンに成り下がっているのは全く不甲斐ない限りである。
山 路 信 義
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