その日もあっという間に4時間目が終わり、給食を食べ終わるとお昼休みになりました。僕は、今日は運動場で時間を過ごそうと思いましたが、ゆみか達に呼び止められ、また教室の席に座ってゆみか達の意地悪を受ける事になったのです。
「ちびこう!今日はパンツ黄色くなってるんじゃないの?」
「おちんちんの運命は大丈夫かな?」
ゆみかの言葉にるり子がおどけてそう答え、それに反応するように他の女子達が大爆笑をしています。
「今日から、合唱会の練習だけど、そこでパンツチェックしようかな?」
「それは、嫌だ!絶対に嫌です~。」
あい子の意地悪な言葉に、すでに半泣きになって答える僕をゆみか達は笑いながら「そんな事しないよ、冗談だよ。先生に言いつけられるかもしれないから・・・」とそう僕に言いました。
その時は、ゆみかの顔が天使に見えてとても救われた気になりました。
「そのかわり・・・。」
ゆみかの顔が天使から悪魔に変わったような気がした瞬間、ゆみかは僕に、「その代り、いつも行ってる床屋さんじゃなくて、るり子の行っている美容院に行って欲しいんだ!」と言い聞かせるように僕に言いました。
キョトンとしている僕に、るり子は諭すように「だって、61人の中に一人だけ男の子がいたら見苦しいから、見た目だけでも可愛くなってもらおうと思って」とそう言い、「ちびこうは、半分女みたいなものだからいいよね」と順子が続けました。
「ちんちんが私の小指くらいしかないしさ。」
順子の言葉に女子達は大爆笑です。
「私の行っている美容院で、可愛い髪形にしてもらおうね。」
「そんなの・・・。」
そう言いかける僕に、「あい子、パンツチェックみんなの前でする?」とゆみかが言ったので、僕はまたもや悔しさに目を赤くして涙を堪え「わかった・・・、わかりました」とそう答えるしかありませんでした。
昨日、ゆみにゆみかが意地悪してきたら助けてあげると言ったばかりなのに、そのゆみの前でパンツチェックされるのだけは、絶対にさけたかったのです。
「今度の日曜に行こうよ。ちょうど良かったじゃん。髪の毛が伸びてボサボサになってるから。」るり子が笑みを浮かべてそう言います。
お昼休みの終了のチャイムがなり、僕はソプラノ担当の集まる視聴覚室へ行きました。本館の4階から南棟の4階の視聴覚室へは、2階にある渡り廊下を通って行っても、少し歩きます。当然、視聴覚室に行く足取りも重くなり、僕が一番最後に視聴覚室へ入るようになってしまったのでした。
視聴覚室のドアを開けると、視聴覚室へ入っている女子達の視線が一斉に僕に向けられました。
「ここは、テノールじゃないよ!」
隣のクラスの女子が親切に教えてくれるように僕にそう言いました。
「こうた!遅いよ!」
とみ子が僕を見るなりそう言い、「早く入っておいでよ!」と付け加え、「この子、ソプラノなんだよ」と僕に教えてくれた女子にそう伝えました。
「え!?男子なのに!?」
その子はびっくりしたように僕を見て言いました。
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更新おつかれです。いよいよですね。60人の女子の中での、展開が、とても楽しみです。頑張れこうた少年!
2009/11/23(月) 午後 9:31 [ りょう♂ ]
女の子扱いされちゃうのかな?おちんちんが小さいだけでなく、まだ皮を被っているから、女の子扱いで十分。男の子の方(テナー)に行く必要はありません。
2009/11/24(火) 午前 1:49 [ ファン ]
更新お疲れ様です。
こうたがこれからゆみか達に合唱会で何をされるのかドキドキします!
2009/11/24(火) 午後 7:49 [ キャスバル ]
りょう様、ファン様、キャスバル様、いつもコメントありがとうございます。
また、更新しましたので読んでください。
2009/11/24(火) 午後 9:54 [ こうたこうた ]