こうたの物語集

とうとう、僕は同級生の女子たちの前で、犬のように片足を上げておしっこをしているところを見られてしまいました。その日の夜は、あい子の勝ち誇った顔、かつてはほのかに恋をしていた、るり子の軽蔑した顔、僕を男子としてではなくまるで本当の犬のように扱ったゆみか達の顔が床についても浮かんでは消え、消えては浮かんでくるという悪循環で、その日はあまり眠ることはできませんでした。
翌日は、放課後までは全く何もなく、無事帰りの会を終え、今日はこれで帰ることができると思った矢先のことでした。
「こうた君、また水槽の周りが汚れているよ。」
るり子が、笑顔で僕にそう言い、僕が水槽の掃除をしていると、また教室には男子僕一人と、女子たちだけになりました。
「ちびこう、昨日私たちに約束したことを発表しなきゃ！」
順子が、意地悪そうな笑みを浮かべてそう言いました。
僕は順子の事を本当に意地悪な奴だなという気持ちを込めて、少し睨んでしまったのかも知れません。
僕の目つきにすぐに順子は反応し、「ゆみか！私もスパルタやっていい！？」と大きな声で言いました。
ゆみかの「いいよ」という言葉と同時くらいに、僕の髪の毛を掴み、「生意気なんだよ！意気地なし！」そう言いながら僕の頬にビンタをしてきました。
僕は、「ごめんなさい」と繰り返して言い、今回は泣くことなく、順子に許してもらう事が出来ました。
「ほら！昨日私たちと約束したことをみんなに発表してよ！」
順子は勝ち誇った顔をして、僕をみんなの前に引きずり出しました。
「早く言わないとスパルタだよ。」
るり子が、笑わずにとても冷たい目をして僕に言います。ゆみかも僕のお尻を蹴りながら「早く！忠犬ちびこう！ハハ！」と言うと、昨日神社に来た女子たちは大爆笑をしました。事情を知らない女子たちは意味もわからずつられて笑っているといった感じでした。
僕は、理恵が近づいてきたので観念し、ポツリポツリ女子たちに告白したのです。
「昨日、ゆみか・・・、ゆみかちゃん達と今日から毎日、あい子・・・、あい子ちゃんに僕のパンツの・・・の所が黄色くなっていないか、チェックしてもらう事になりました。」
「え！？どこ？の所かわかんない？」
理恵が意地悪くそう言ったので、僕は「おちんちんの所」と答えました。女子たちは大爆笑です。
「じゃぁ、あい子にチェックしてくださいってお願いしにいかなきゃ！」
るり子は目をキラキラさせて僕にそう言いました。
あい子もるり子の言葉を聞いて笑っています。
「今まで苛めてたあい子に、パンツを検査されて、チンチンも見られちゃうなんて、どんな気持ちなんだろうね。」
美智子までも、僕の事を馬鹿にしているようにそう言いました。
「ズボンもパンツも全部脱いで、自分でパンツを裏返しておちんちんの当たっていたところをあい子に見せるんだぞ！」
ゆみかは、残酷な言葉を僕に投げかけます。
僕は、悔しさと恥ずかしさで涙が出てくるのを堪えて、あい子に近づいて行きました。
「あい子・・・、あい子ちゃん。僕のパンツをチェック・・・、チェックしてもらえますか？」
「チェックしてもらえますかって、パンツ履いたままでどうやってチェックするの？パンツ早く脱いで！」
あい子にそう言われ、僕は固まってしまったのでしょう。すぐに「自分で脱げないんだったら、またスパルタだよ！」とあい子はつづけました。
今までのあい子を知っている女子は驚いた様でしたが、るり子の「昨日、ちびこうはあい子に叩かれて泣かされたんだよ」という言葉に納得した様子でした。
あい子の権幕に押されるように、というか咄嗟にズボンを脱ぎました。
「キャっ！」誰の声ともわからない悲鳴に似た声が上がります。
「肝心のパンツは？」の理恵の声に、僕はパンツを膝まで下ろしました。
「あ、出てきた。」
順子が笑いながらそう言うと、「ほら、全部脱いで、できるだけちんちんをぶらぶらさせながらあい子にパンツを見せるんだよ」と本当に意地悪な事を僕に言いました。
「言うとおりにしないと泣くまでスパルタだからね！」と順子はつづけたので、痛いのは嫌だという気持ちで、パンツとズボンを脱ぎ、女子たちが大爆笑している中を、できるだけちんちんが揺れるように歩き、あい子の前に立ち、パンツを見せました。